5月1日 友達2
「カイトさん!」
「静かに。あんまり大声だすとソラに怒られる」
部屋には俺とナナの2人がちょこんと座っている。部屋の中で2人きりという思春期なら羨ましい状態だ。まあ、男女が2人でやることって言ったら決まってるわけで………
「もう、カイトさんいじわるです。もうちょっと優しくしてくださいよ………」
俺の攻めに耐えられなくなって声をだすナナちゃん。
「これ以上は、優しくできないよ」
「これ以上やられると私………」
ナナちゃんが下を見る。そして、ちょっと溜めを作って言う。
「自信なくなっちゃいます!!」
「だから大声出すなって、な?俺がいうのもなんだけどナナちゃん結構上手いと思うぞ?」
なぜか必死になるナナちゃん。大声を出したからか分からないが息が荒い。そして光の入り具合がいいのか今やってることで熱くなってるせいか、いつもより頬が赤く思える。
「そんなこと言ってもいけません!今だと慰めにもなりません!」
「でも、本当に上手いと思う。そこら辺の人よりもできる方だって!」
「それでも………まあいいです。それにしても、ナレーションさんの言い回しが変ですね」
「そうだな。俺の真似をして何か変なことやってる風に仕立ててたな」
オッス、俺、カイト。ワクワクするー。
「もうちょっと誤魔化せよ!」
「そうですよ。そこは、『俺は男しか愛せないんだ』って言うことろですよ」
………
「………え?」
「………嫌ですね。冗談ですよ………」
「目がマジだったんですけど!!」
「てへぺろっ」
ナナちゃんは下をちょっとだして片手をグーで頭にちょっと当たるぐらいでこの最強の言葉を言った。そこら辺の男子だったら落ちていただろう。だってこんなに可愛いんだから。
「可愛い」
「それはそうとお兄ちゃん」
「何言ってるんだよ、ナナちゃん。ソラじゃあるまい………」
声のした方を見て戻って現実逃避して、また声のした方を見る。
「そ、ソラさん。と、友達は?」
「うるさいから注意してきたんだよ?静かにしてって言ってるよね?分かる?」
怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い。そんな目で見ないで!後ろに真っ黒なオーラが出てるよ。どうやったら出るの、それ?
「う、うぃっす」
「うぃっすってなに?うぃっすって?………ちょっとこっち来てくれるよね?」
「はい………」
ソラに引きずられる男らしくない俺。
ポコポコ。パコパコ。
「そんな可愛らしい効果音じゃないよな?ボコボコ、バコバコ間違えだよな?」
俺の部屋に投げられて戻させた。
「明日も友達来るから声だしたら分かってるよね?」
「はい」
戸を閉めて去っていく。俺はやっと一息つくことができた。
しばらく沈黙が襲う。
「とりあえず、ゲームやりますか?」
「そうだな………」
明日が来なければいいのに。




