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ラムネ  作者: しろちゃんまま


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18

颯に後藤華蓮をジュエリーデザイナーとして佐川グループに採用するように伝える。

颯から電話がかかってきた。

「紫苑!本気か?!なんであんな腹黒女を雇うんだよ!しかもそのポジションは元々、奥さま為に作ったんじゃなかったのか?」

電話越しだが顔に(つば)がかかりそうな勢いだった。

「最終的には寧々にそのポジションについて貰う。ただ寧々は今は実家のNnシリーズでもデザインしてるんだ。なかなか難しいだろう?子育との両立も大変だろうし、こっちは手が空いたらして貰えればよい。」

「なるほど…でも!なんであの腹黒女なんだ?」

「監視するためだ。あの誘拐事件もそうだが、もっと仕掛けてくるかもしれない。同じ会社にいればすぐ気づくだろう?」

「確かにそうだな?奥さまには話すのか?」

「入社までには話すつもりだ」


次の日に後藤華蓮を呼び出した。

「これが採用通知書の就業契約書だ。確認してくれ」

「紫苑♡私を認めてくれたのね」

ねちょっとした気持ち悪い視線を向けてくる。

一瞬吐き気が…。

「後、会社では取締役と呼ぶように」

「え?なんでよ」

「何か?」

俺は冷たい視線を向ける。

「分かったわ」

怒って出ていった。

はあ…。

めんどくさい。

寧々を呼んでここで抱きしめてキスをして……

色々考えてしまった。

俺は前に撮った寧々の情事の時の動画を見た。

もちろん音は消して。

他の奴に聞かせたくないから。

寧々は俺だけの寧々だから。

「はぁ…。可愛い。吸い付きたい」

外から何か騒がしい声が聞こえてきた。

1人は後藤華蓮の声だった。

俺は部屋を出ていった。

「2人ともいい加減にしてくれ」

振り向いた人は寧々だった。

後藤華蓮は俺に助けを求めてきた。


別に後藤華蓮を助けた訳ではない。

まだ会社に来るのが来月だから俺が庇う事で寧々に危害を加えるのを避けたかった。

それだけだったのに…。

あの時の寧々の悲しそうな顔。

分かってる。

寧々が悪くない事。

俺は後藤華蓮を見て言った。


「俺の妻はれっきとした春川家、宇月家のお嬢さまだ、次、妻を卑しい孤児などと侮辱してみろ。許さないからな」

「ごめんなさい。紫苑、私が言いすぎたわ…。」

俺は後藤華蓮を無視して部屋に入った。


「まさか、聞かれてなんて…。でも別れさせようとしている事は聞かれなかったわね。」

後藤華蓮はニヤニヤ笑っていた。


その日はトラブルがあり、会社で深夜まで仕事をした。

寧々に今日の謝りのLINEを送った。

【大丈夫だよ!】

という返事が帰ってきていた。

明日こそ埋め合わせをしよう。


今日は提携のホテルに泊まり出勤する事になった。

ここには俺の部屋がありある程度の服なども置いてある。

会社にいくとトラブルがあり、俺は海外出張をしなくてはいけなかった。

家に電話をかける。

要が出た。

「急な出張で1週間は海外に行かないといけない。何かあれば連絡くれ!」

急いで空港に向かった。

寧々は家にいるみたいだ。

お土産をたくさん買って帰ろう。

出張最終日にホテル近くのショップへ行った。

寧々の好きそうな可愛い小物があったので購入した。

寧々と食べに行ってから実は俺はパンケーキが大好きになった。

あのふわふわは最高だ。

店に入りテラスで注文したパンケーキを食べる。

SNSにもアップした。

コメントに次は愛しの妻と来たいな♡と書いた。

そこに後藤華蓮が来た。

母親も一緒だった。

「紫苑!♡」

「紫苑くん、久しぶりね。」

「後藤さん、夫人お久しぶりです。」

俺は丁寧に挨拶をした。

「紫苑くん、そんなよそよそしいじゃない?」

「私達もここで食べていいかしら?」

「ここは狭いのであちらはどうですか?」

俺は2人と食べたくなかったのであえて遠くの席を指さした。

「分かったわ。2週間後よろしくね」

店から出ていった。

はぁ…

プライベートまで会いたくないわ。

どっと疲れた。

さっきまで寧々を思い出して美味しかったパンケーキが一気にまずくなった。

SNSに寧々がいいね!をしてくれた。

残りのパンケーキを平らげて俺はホテルに戻った。

明日帰るから荷造りをする。

次の日空港に着くと会社から颯に電話が入った。

「紫苑!お前と後藤華蓮が噂になっているらしいぞ!」

俺は頭がパニックになった。

噂になるようなネタもないのに…。

その記事をみると、昨日の事が載っていた。

たが、母親の画像は意図的に消され、俺と後藤華蓮が話している様子だった。

あの時撮られていたのだ。

広報部に言ってすぐに記事を削除するように伝える。

すぐに後藤華蓮を会社に呼び出した。

「紫苑!私も知らなかったの」

嘘らしく泣いている。

お前がした事だと分かっている。

「次から気をつけてくれ。」

「分かったわ。」

後藤華蓮には監視を付けていた。

何かしていたら分かるだろう!


家に帰る。

早く寧々の笑顔を見て癒されたい。

「ただいま」

「おかえりなさいませ。坊ちゃん」

森山さんが迎えてくれた。

寧々の姿がない。

アプリでは家にいるはずなのに…。

「寧々は?」

「奥さまはご友人と旅行に行かれてます。」

「旅行?!誰とだ?」

「どなたかまでは…。」

俺は変な胸騒ぎがした。

急いで部屋に戻る。

寧々の時計とスマホが置いてあった。

メモが残されていた。


【私がいない方がいいのかもしれない…。紫苑くんは後藤華蓮さんの事が好きだから…私はここを去ろうと思う。今までありがとう。離婚届は実家に届けて下さい。記入して郵送します。】


俺は血の気が引いた。

寧々をあそこまで傷付けていたなんて…。

急いで下に降り、要に言う。

「寧々はいつ出ていったんだ?!」

「旅行に行かれてるんじゃ」

メモを見せた。

要の顔が引きつった。

屋敷の皆も寧々が出ていったので慌てふためいてる。

追跡アプリがない以上探す手段が…。

そうだ!

兄弟達には行先を言ってないだろうか?

俺は湊くんに電話をかけた。


「湊くん、寧々が何処に行ったか知ってる?」

「寧々ちゃん?小学校の時に住んでた所に友達に会いに行ってるよ」

「場所教えてくれる?」

「まだ喧嘩中なんだね?ごめんね…。ただ拗ねてるだけなんだよ。」

「いや、俺が悪かったんだよ。ちゃんと謝ってくる。」


電話を切ってすぐに自分で車に乗って寧々を迎えに行った。

今、友達の家に居るらしい。

言われた住所につき、チャイムを鳴らす。

中から女性が出てきた。

「すみません。」

「寧々ちゃんの旦那さんですか?」

「はい!そうです。」

「ちょっと待って下さいね。」

俺は案内された椅子に座る。

「今、買い物に行っててすぐに戻ってきますよ」

「ありがとうございます。」

15分後、寧々が小さい男の子と戻ってきた。

「ママ!寧々ちゃんにアイスとガチャガチャ買って貰った」

「ごめん!寧々ちゃん。」

「大丈夫だよ~」

俺は立ち上がって寧々の前に来た。

「寧々…。」

楽しそうな笑顔の寧々を見て、もう帰りたくないと言われたらどうしようと思った。


「紫苑くん…。ごめんね…」

それはなんのごめん?

別れるけど、って意味?

寧々が重い口を開けた。

「ただの嫉妬なの…。紫苑くんの事好きすぎてごめんなさい」

抱きしめてしまった。

「戻ってきてくれる?」

「戻っていいの?」

「もちろんだよ」

お友達にお礼を言って車に乗って走り出す。

走りながら夜景が綺麗な所に寄った。

後ろから抱きしめる。

「今後は寧々を傷つけないから…。ゴメンね」

「うん…。」

寧々は泣いていた。

寧々を傷つけないようにする。

俺は心に決めた。

家に帰り使用人達も喜んでいた。

寧々がメモを見た。

「これ?誰が書いたの?私こんなの書いてないけど」

誰がここの中にはいって偽造したと言うことだ。

俺は拳を握り締めて冷気を放っていた。


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