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神造世界の世界録(ワールドメモリー)(旧:創破神の異世界修行)  作者: 虎號赤椿姫
第一章 異世界への旅立ち編
11/14

1-10 神の子、経験の浅さを知る

久々に上げます。

 声の聞こえた場所に着くとそこには魔物に襲われている商人らしき人がいた。てかさっき戦ってたのこの人かよ!冒険者でも傭兵でもないじゃねーか!


「大丈夫ですか!?」


 商人らしき人を襲っていたのもレッドウルフだった。なんだよ、格上だと思ったのに。


「≪魔力よ!その身を炎槍に変え、我が敵を焼き貫け!≫」


 気づかれる前にナディアナが魔法でレッドウルフを仕留める。

魔法使いの半分は無詠唱で魔法が撃てるらしいが詠唱で威力が上がる人も中にはいるそうでナディアナも詠唱を使用しているんだとか。


「大丈夫ですか?」


 俺は商人に近づき、手を差しのべる。


「ええ、ありがとうございました」


 手を取り、立ち上がろうとする商人。そのときナディアナが叫んだ。


「ソーキ!そいつから離れて!」

「ん?」


 呼ばれて、不意にナディアナの方を向く。直後、商人らしき人に手を引っ張られる。慌ててそちらに顔を向けると、俺の顔に向かってナイフで斬りかかっている商人がいた。顔をずらしギリギリ回避したが、完全に避けられなかったようで頬から血が出た。


「チッ!ミスったか。まあ、いい。概ね予定通りだ」


 すぐさまそいつから離れて距離を取る。


「大丈夫ソーキ!?」

「うん、平気。危なかったけど」

「良かった。で?あなた何者?商人ってわけじゃなさそうだけど?」


 ナディアナが目の前の男に問いかける。


「俺か?なんとなく気づいているんじゃないか?盗賊だよ」

「やっぱり。けどあの魔物はなに?襲われていたでしょ?」

「あれは俺達が使役している魔物だよ」


 男はそう言うと指を鳴らす。草むらから16匹のレッドウルフが出てきた。


「持ち物、身ぐるみ全部置いていってもらおうか。あとそこの女もだ」


 分かりやすく盗賊だな。


「まあ、こっちは囮だけどな」

「あ?どういうことだよ?」


囮という言葉に反応する。それはこいつ一人でないということで・・・


「クックック。お前らの仲間も魔物に襲われているんじゃないか?」

「っ!?まさか」

「そうさ!狙いはあの金髪の獣人とお前らのパーティーリーダーの持ち物さ!」


 そう言うことか!

 急いで戻ろうとするが、レッドウルフに遮られる。


「男は殺していい!お前らの餌だ!女は生かして捕らえろ!」


 男が命令すると一斉にレッドウルフ達が襲いかけてきた。


「グルルッ、グァァァ!」

「うるせえぇネコ科動物。邪魔だ!」


 こんなやつらを構っている暇もないので以前と同じように雷魔法で一気に殺す。


「なにッ!?」

「え!?」


 男とナディアナが驚いている。なんでナディアナまで驚いてんだよ。

 だが、盗賊の男はすぐさま俺を行かせまいと立ちはだかる。


「行かせるか!」

「てめえも邪魔だ!」


 刀を抜刀しその男に向け刀を振るう。キンッという音が鳴り響き、男の持っていた剣ごと両断される。

 男の生死も確認せずにレオナ達のいる場に走る。

 ナディアナも驚きで固まっていたが、すぐ復活し、俺の後を追ってきた。


 --------------------------


「ナディアナとソーキは大丈夫か?」

「大丈夫でしょ。もしものときはナディがいるし。あんなでも魔法の腕はBランクはありますから」

「っ!全員警戒しろ!≪探知≫の魔法が反応した。これは・・・魔物と・・・人か?追われている感じではないな。なんだ、これは?」


 ロックが使用していたのは≪探知≫の魔法。半径150メートルの生物の反応を使用者に伝える魔法。魔力の質によって魔物か人か、などを見分けている。

 それに反応したのは数十の魔物と三人の人。普通ならあり得ない事なので困惑を隠せないロック。


「魔物と協力しているのか?いや、あり得ない。魔物は人ほど知性は持っていない。どう言うことだ?」

「もしかしたら魔獣使いかも。テイムして従わせているとか?ケインズみたいに」

「なるほど、そういうことか。来るぞ!構えろ!」


 剣を抜き、構えるロック。マットも槍を構える。ケインズはレッドウルフを出す。魔獣使いは上位の使い手になると異空間に魔物を収納することができるらしい。


 まずは左右から、レッドウルフがそれぞれ五体、後方からレッドウルフが四体とレッドウルフの上位種のファイアウルフ、前方からファイアウルフ二体ともう一匹の見慣れない狼、そして、遅れて人族の男三人が前から現れた。


「なんだあんたら?用件は?」


 ロックが男三人に問いかけるが、反応がない。対話の意志がないようだ。

 ロックが先制攻撃を仕掛けようと、一歩前に出た。その瞬間、背中に鋭い痛みが襲い倒れるロック。急いで立ち上がろうとするも、体の自由がきかない。


「ぐっ!なんだ、これは!?」


 痛みがあった背中に視線を向けると、そこに針が一本刺さっていた。


「ロック!」


 マットも事態に気付き、ロックに駆け寄るが、さらに後ろから飛んできた針が刺さりロックと同じように倒れる。今度はロックとは違い、麻痺するだけではなく、マットは気絶してしまった。


「ケインズ!レオナ!逃げろ!」


 レオナは起きていることが把握できず困惑している。一方ケインズはうつむいたまま動かない。


「ケインズ?」

「クックック、ハーッハハハハ!」


 ケインズは二人に歩み寄りながら笑い出す。


「こんなにもうまく行くとは思わなかったぜ」

「ケイン・・ズ?いや、お前は誰だ?」


 ロックは問う。先程までとはうって変わって口許に笑みを浮かべていた。ロックはその顔に、ケインズ以外の印象を受けたようだ。


「ハッ、今ごろかよ?≪解除≫」


 男は≪偽装≫を解除する。露になった姿は赤いボサボサの髪の野性味のおびた顔の見知らぬ男だった。


「だ、誰だ貴様!ケインズはどうした!?」

「俺は盗賊でぇ目当てはそこの女とお前の魔法剣。お前らの仲間のケインズはなぁ・・・」


 と、そこで男は嘲笑うかのような笑みを浮かべる。


「俺らのアジトで頭と体が別れておねんねしてるよ!ギャハハハハ」

「キサマァァァァ!」


 ロックは立ち上がろうとしているが麻痺毒が全身にまわっており、体がいうことをきかない。


「くそ!」

「ギャハハハハ、足掻け足掻け!」


 笑いながらロックを蹴る。


「ゼル、下がれ」

「はいっす!」


 男、ゼルは魔物と一緒に来たリーダーらしき男の一人の命令を聞き、その男の後ろへと控える。

 変わりに、その男が前に出てくる。


「よぉ。目的は話した通りだが、なぜお前は気絶させられてないか、分かるか?」


 しゃがんで、ロックに話しかけながら懐からナイフを取り出す。


「これが見たかったんだよ」


 そう言いナイフをマット(・・・)に降り下ろす。それは、マットの腕に深々と刺さる。腕から血が大量に出て、地面を紅く染め、ロックの方へと流れてくる。


「なっ!?止めろ!俺はどうなってもいい!だがマットとレオナは助けてやってくれ!」

「フッ。さっきも言っただろう?これ(・・)が見たかった、てな。しかも・・」


 男は混乱したままのレオナの方を向く。

 その視線に気づいたレオナは怯え、後ずさる。


「こんな上玉を逃すわけないだろう?どっかの変態遺族に売れそうだしな」


 立ち上り、レオナに近づく男。レオナに手を伸ばし、触れようとする。

 レオナは怯えて戦うことも忘れ、震えている。

 男の手がレオナに触れる寸前、横でレッドウルフ二体が爆散し、そこから槍が飛来する。


「なに!?」


 男は飛び退き、回避する。だが、その先にいたレッドウルフに槍が突き刺さる。

 そして、レオナと盗賊の間に一つの影が割り込む。


「はぁ、良かった。間に合った・・・とは言えないけどギリギリセーフだな」


 そこには汗を流し、刀を抜刀した状態のソーキがいた。



 -------------------------

 時間は少し遡り、創輝達がレオナの元に着く前。


「ねぇ!さっきのはなに!?」


 先程放った雷魔法のことだろう。あと刀かな?

 今は急いでてそれどころじゃないんだけどな。今は走っている状態だ。


「それどころじゃない!無事に帰ったら話せることははなすから!」


 話すとしてもあまり話せないけど。

 しばらく走ることに専念して数分後。


「!!見えたぞ。魔物に囲まれてる。」


 視線の先には、大量の魔物達の隙間から見える倒れた状態のロックとマット、そして、盗賊に詰め寄られ、怯えているレオナの姿。

 それを見た瞬間、俺の中に三つの感情が浮かぶ。怒り、焦り、そして恐怖。思い出される三年前の出来事。異世界に来る前の事。なにも出来なかった自分を呪った出来事。自分のせいで親しい人が死んだ。

 怒りよりも焦りや恐怖のほうが勝っている。それは殺されるかもしれないという恐怖ではない。俺とかかわった人が消えるという恐怖。


 このまま走っても距離があるため槍を出し、魔物の群れと盗賊目掛けて投擲する。それは狙い通りに魔物、レッドウルフを貫通し、盗賊に迫った。避けられはしたものの魔物を数匹倒せた。


「はぁ、良かった、間に合った・・・とは言えないけどギリギリセーフだな」


 レオナを庇うように前に立ち、盗賊達を睨む。まだ、ロックとマットが盗賊達の方にいるので迂闊に雷魔法や火魔法のような少し攻撃範囲の広い魔法も使えない。

 俺がどう攻撃するか悩んでいる内に、盗賊達は行動開始する。


「レッドウルフ、ファイアウルフ、シャドウウルフ、その男を喰え。お前達は女を生け捕りにしろ。ゼルは目的の剣を」

「「へい兄貴!」」

「了解っす」


 盗賊のリーダーの命令が終わると魔物達が一斉に俺に押し寄せ、盗賊二人はナディアナに、ゼルはロックを捕らえようと二人へ向かう。


「ナディアナは向かってくる二人とゼルと呼ばれたやつの相手を頼む。俺はレオナを守りながら魔物の相手をする」

「いくらソーキが強くても無理よ!」

「じゃあ早めに盗賊を倒して援護して。来る!」


 ナディアナから離れて魔物を迎えうつ。四方八方から襲ってくる魔物。それらを刀で斬り捨て、火魔法で焼き、風魔法で切り刻み、雷魔法で内から焦がす。ファイアウルフは火魔法を使って来るが刀で迎撃、または避ける。レオナをかばいながらも徐々に魔物の数を減らしていく。


「どれだけいるんだよ!?」


倒しても倒しても次々と襲い来る魔物にイラつきつつ、手は休めない。レオナがいるため魔法による広範囲攻撃ができずに苦戦する。


「ぐああああ!」


苦悶の声が聞こえそちらを振り向くとロックが倒れていた。どうやらナディアナを庇って魔法をくらったようだ。動けたことにも驚きだ。


「ロックさん!」


 と、ロック達の方に気をとられていて一体の魔物の接近を許してしまった。


「くそっ!」


 とっさに刀を降り、迎え撃つ。しかし、魔物-シャドウウルフ-はそれをひらりとかわし、俺の後ろのレオナに食らいつこうとする。


「!!やらせるか!守ってみせる!」


 レオナを突飛ばしシャドウウルフの前に出る。すでに刀を振れるほどの距離はなく、すぐ目の前にシャドウウルフがいる。俺は左手に「創造」でナイフを創りシャドウウルフを突く。シャドウウルフは俺を殺そうと口を開く。その口を目掛けてナイフを刺しそれはシャドウウルフの喉に突き刺さる。だが、シャドウウルフは死なず、俺の左腕に噛みつく。俺は防具があるから平気だろうと考えていた。


「!?あがぁぁぁぁぁぁ!」


 しかし俺の腕はシャドウウルフによって食いちぎられた。激痛に耐えて左腕のあったところを見る。防具は破損しておらず腕だけが食いちぎられていた。そこで、創輝は自分の失敗に気づく。確かに身に付けている防具の耐久性は高い。悪かったのはコートのような服のようにしたことだ。鎧ならばまだ耐えられた、だが服のようにしたことでシャドウウルフの上顎と下顎で噛まれ、防具は潰れて腕が食いちぎられた。


「フハハハ!腕を喰いちぎられても発狂しないのはほめよう。しかし片腕だけ、しかも痛みで判断力も鈍るだろう。もはやお前に勝ち目はないよ」


 俺はちぎられた場所を氷魔法で凍らせ止血する。腕は上腕まで食われて肩しか残っておらず、そして--封印の印しも食われていた。


「シャドウウルフ、やれ」


 シャドウウルフは俺にとどめを刺そうと襲いかかってくる。

 俺の血で真っ赤に染まった。シャドウウルフの口はすぐ目の前まで迫っていた。





文章力なくてすみません。

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