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第2章 寄付の抜け穴と追放された経営顧問
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「待て!」
アルフレッドの声が応接室に響いた。
ローデンの手が止まった。
ペン先からインクが一滴、署名欄に落ちた。
マルクスが顔を上げた。その表情に変化はなかった。
想定していたものが来たという顔だった。
「これはこれは。アルフレッド様でいらっしゃいますね。王都の財務魔導院におられたと伺っておりましたが、ご帰郷されていたとは」
アルフレッドはその言葉を無視して机に近づき、契約書に手を伸ばした。
「見せてもらう」
「代官様への書類ですが」
「領主の代行として見る」
委任状を見えるところに置き、自ら椅子を引き寄せて契約書を読み始めた。
ローデンは顔をしかめたが、マルクスは眉をわずかに動かしただけだった。
頁を繰った。読み終えるのに、3分とかからなかった。
顔を上げ、マルクス、ローデンと順に見る。
その顔にそれまでの暗い雰囲気はなく、生気を取り戻したような表情になっていた。
さあ。ここからが『負けを知る戦い』の始まりだぞ。
アルフレッドの目が、その決意を物語っていた。




