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第2章 寄付の抜け穴と追放された経営顧問
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アルフレッドは遠話晶の前に、しばらく座っていた。
課長の言葉に誤りはなかった。
数字の論理として、嘘も詭弁もなかった。
だからこそ。
たった一つ引っかかることがどうしても、余計に見過ごせなかった。
「番号を……言わなかったのに」
課長は嘘を言う人間ではない。
出向するまでの3年間、同じ部屋で、同じ仕事をして、そう知った。
様式を軽くしたのも、悪意ではなく彼自身の矜持、信じた論理の帰結だろう。
だからこそ。見過ごせない。
課長はかけてくることを知っていた。番号も、こちらより先に口にした。
通報の前に、誰かが課長に伝えていたことになる。
課内のどこかに、この領地の名前をマルクスの側から先に聞いていた誰かがいる。
証明は……できるのか?
窓の外で塔が低く鳴った。
7日後からその塔に魔石は届かない。
その意味をまだ、数字でしか知らないことに、アルフレッドは不安を感じ始めていた。
(第2章 了)




