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第3話 ゆったり幼いドラゴン

 はい、ドラゴンです。

 名前はまだありません。

 いや、正確には前世の名前はあるけれど…今世のドラゴンの私の名前はない、と言ったほうが良いのかな?

 

 そして今、目の前の金髪娘であるフイナが私の名前をどうするのか考えを巡らせている。

 偶に筆を走らせては、これじゃないと投げ捨てている。


 そうして1週間が過ぎた。

 この1週間、本来なら魔物とかと戦って生き残りを掛けてしのぎを削る戦いをしたりするんだろうけど、そんなことはなかった。

 それを覚悟…っはしてなかった、諦め覚悟に近い感じ?だったけど一応覚悟はしていた。


 まぁ、意味なかったけど、。

 実際あの抵抗出来なくされていたあのカメのおかげで私のLvは上限らしきものに到達している。

 あァ〜暇。

 

 もっとも、このぐらいが丁度良いのかもしれないね。ゆる〜いこの感じが一番私に合っているのだろう。


 しかし、準備は怠ってはいけないのでやれることはしっかりとやろう。

 そう思いながら、私は甲羅だけとなったカメの死骸に爪を突き立て"爪研ぎ"を行う。

 

 …何をしているかって?

 Lv上げだよ、固有スキル〚幼爪〛のね。

 多分だけど、使いまくればLv上がる仕様だと思うんだよね。

 でなければ〚幼牙〛のLvの方が高い理由が分からないのだ。

 

 〚幼牙〛はカメに最後のトドメを刺す時に使用したんだと思う。

 自覚はないけど、多分あそこ以外に使用した機会ないと思うんだよね。

 

 〚鑑定〛使えばいいじゃんとか思う?思っちゃう?

 でも残念、この〚鑑定〛スキル普通に私のステータスとかは分かるし調べられるんだけどスキルとか他者のステータスになるとめっちゃ適当な事しか説明してくれない。


 例えば、〚幼牙〛を鑑定してみると。

【幼体のドラゴンの牙。】


 コレである。

 正直言って使えないにも程がある。

 なんなら見てわかるわ!そんなもん!!

 

 まぁ、Lvが1だからなにもあるのかな?と思いこまめに鑑定し続けていたりする。


 と言う事で検証として爪を使ってガリガリと甲羅を研いでいる訳だ。

 こうしていればいずれスキルのLvが上がるのではないか、と思って…。

【固有スキル〚幼爪Lv2〛が固有スキル〚幼爪Lv3〛になりました。】


 あ、やっぱりレベル上がったわ。

 となるとスキルのレベル上げを今後はメインでやっていこうかなぁ〜暇だし…。



−−−−−−−−



 爪研ぎを永遠と繰り返していると〚幼爪〛のレベルが上限に到達したと通知が入った。

 どうやら上限は5らしい。

 

 割と時間経ってないっぽいし、〚幼爪〛も上限までレベル上げようかなぁ。

 とガジガジとカメの甲羅を噛んでみる。


 しかし、一切傷が付いていない。

 割とスキルレベリングの為に攻撃をしているのにも関わらず傷が付いた様子がなかった。

 コレ、野生下で出会っていたら勝ち目なかったんじゃね?


 と思い、この人里のペットになった事に感謝した。

 

「■■■■■■■■■■■。」


 うん、やっぱり遠くの声は聴き取りづらい。

 耳を凝らして聞いてはいるが、やはり聴き取りづらい。ほんとに!

〚聴覚〛なんてスキルもあったしレベルが上がれば聞き取りやすくなるのだろうけれども…。


【普通スキル〚言語理解Lv1〛を獲得しました。】

【普通スキル〚言語理解Lv1〛を獲得したことにより普通スキル〚思考Lv1〛を獲得しました。】

【普通スキル〚視覚Lv2〛が普通スキル〚視覚Lv3〛になりました。】

【普通スキル〚聴覚Lv3〛が普通スキル〚聴覚Lv4〛になりました。】

【固有スキル〚幼牙Lv4〛が固有スキル〚幼牙Lv5MAX〛になりました。】


 

 怒涛のスキルの変動の中で〚幼牙〛がレベル上限に到達したようだ。

 

 しかし、〚思考〛かぁ、多分〚言語理解〛との併用でレベルが上がってくれるのかな?と思った。

 だって〚言語理解〛を獲得した反動で獲得したスキルだし…多分そうなんじゃない?

 つまり聞き耳をたてていればいいのだ。

 


 と思いながらカメの甲羅をガジガジと噛むのを辞めた。

 スキル的に〚幼鱗〛も上限まで上げたいが、多分防御系のスキルでしょ?

 なら攻撃を受ければ良いんだけどさぁ。

 わざわざ受ける必要ないよねぇ。


 後は固有スキル〚風纏〛〚吐風〛だが、それらしいものは発動できなかった。

 〚吐風〛に関しては息を思いっきり吐いてみたりもしたが特に変わらず、〚風纏〛はよく分からない。


 と言うか多分、魔法に該当するスキルなんじゃないのコレ?

 MPが足りなさすぎるというのもあるのだろうか?

 など色々考えても分からなかった。

 鑑定があんまり使えなかったしね。


 などと思っているとフイナが近づいてきた。

 そして

「あなたの名前は今日からサイカだよ!よろしくねサイカ!!」


 と私に名前をつけてくれた。

【個体名フイナより個体/幼風竜Lv5MAXに名付けが行われました。

 コレにより歳月を待たずとも進化が可能となりました。】


 と言う事で今日から私は"サイカ"…。

 ん!?

 歳月を待たずとも進化が可能だと!!?


【進化先の選択を行ってください。】

【子風竜《スモール・ウィンドラゴン》Lv1 存在値150 ランク E】

【希小風竜《レアスモール・ウィンドラゴン》Lv1 存在値200 ランク E+】 


 

 お、おぉ〜。

 すげぇ、なんか出て来たわ〜。

 漢字カッコいいし、レアスモール・ウィンドラゴンだなコレは!!

 漢字カッコいいし!!

※彼女は、横文字やカタカナよりもなんかそれっぽい漢字に惹かれるタイプの中二病です。


 念の為に私の今のステータスも確認しておこうかな〜。


−− −− −− −− −− −− −− −− −− −− −− −−


 種族/幼風竜《ベビー・ウィンドラゴン》Lv5MAX

HP :12/12

MP :10/10

攻撃能力 11

防御能力 9

速度能力 9

属性能力 11

魔法能力 7


存在値 66  ランク F


能力・スキル

固有スキル

〚風纏Lv1〛〚吐風Lv1〛

〚幼鱗Lv1〛〚幼爪Lv5MAX〛〚幼牙Lv5MAX〛


耐性スキル

 所有…なし。


普通スキル

〚言語理解Lv1〛〚思考Lv1〛

〚視力Lv4〛〚聴力Lv4〛〚嗅覚Lv3〛〚触覚Lv3〛〚味覚Lv4〛〚HP自動回復Lv1〛



−− −− −− −− −− −− −− −− −− −− −− −−

 

 ふむふむ。

 希小風竜《レアスモール・ウィンドラゴン》に進化すれば今の3倍の存在値になるのか。

 うむ、んじゃ希小風竜《レアスモール・ウィンドラゴン》に進化先を決定しようっと!!

 

 こうして私は初の進化を行うのだった。

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