4話 A₁理論
ふと、とある理論が頭に浮かんだ。
言語化が難しかったのでAIの力を借りて整理してもらった。
そうして生まれたのがA₁理論である。
第一段階 日常語
簡単な話から始めよう。
君は誰かの名前を呼んだことがあるだろう。「田中」と呼ぶ。すると田中が振り向く。
でもよく考えてほしい。
君が呼んだのは「田中」という音だ。田中本人ではない。田中本人は、呼ばれる前からそこにいた。
君が呼んだのはあくまで「田中」という記号である。
では田中本人はどこにいるのか。
指した瞬間、現れるのは常に「田中という記号」だ。田中そのものではない。
おかしな話だと思うかもしれない。でもこれが出発点だ。
第二段階 概念語
この構造を整理しよう。
指される前の本来のものを「本来主体」と呼ぶ。
指した後に現れるものが存在する領域を「到達可能領域」と呼ぶ。
本来主体は、到達可能領域に現れない。
指した瞬間に現れるのは、本来主体ではなく、本来主体を指した結果として出てきた別のものだ。
ここまではわかるだろうか。
第三段階 記号
本来主体をxと置こう。
xを指そうとする。しかし現れるのはxではない。
現れるのはT(x)だ。
T(x)はxを指した結果として出てきたものである。xそのものではない。
ではT(x)をさらに指したらどうなるか。
T²(x)が現れる。
さらに指せばT³(x)。その次はT⁴(x)。
永遠に終わらない。
第四段階 数式
整理しよう。
本来主体の層をS、到達可能領域をAとする。
世界全体はW = S ∪ A である。
しかし実際に扱えるのは常にA側だけだ。
x ∈ S を指そうとしたとき、到達可能領域に現れるのはT(x) ∈ A である。
T(x) ≠ x である。
任意のn ≥ 1についてTⁿ(x) ∈ A、かつTⁿ(x) ≠ x である。
したがって、本来主体xは永遠に到達可能領域へ現れない。
第五段階 結論
つまりこういうことだ。
xを指そうとする限り、現れるのは常にTⁿ(x)である。
本来主体xは、永遠に場に出てこない。
存在密度がどれだけ薄くても、指した瞬間に別のものとして現れてしまう。
では、指すことすらできないものはどうなるか。
それはまだ、この時点では気づいていなかった。
追記
理論と存在密度の概念は自分で考えたものだが、文章の整理や数式の表現にはAIの力を借りている。




