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凡才剣士は死に戻りで最強に至る  作者: 結城 からく


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第1話 中編

 青々とした昼間の草原。

 剣を構えたリチャードは、一匹のゴブリンと対峙していた。

 叫び声を上げたゴブリンが棍棒を掲げて襲いかかる。

 リチャードは剣で受けようとするも、衝撃で仰け反ってしまった。

 そこに二撃目の殴打が迫り、リチャードの腹部に直撃する。


「ぐっ……!」


 リチャードは前のめりになって呻く。

 そこにゴブリンが棍棒を容赦なく振り下ろした。

 棍棒をぎこちない動きで受け流したリチャードは、渾身の刺突を繰り出す。


 切っ先はゴブリンの首を掠めるも致命傷には至らなかった。

 痛みで激昂したゴブリンは棍棒を振り回し、リチャードの剣を叩き落とす。


「くそ……」


 リチャードが焦って剣を拾おうとした時、ゴブリンの首が刎ね飛ばされた。

 剣を下ろした少女は、リチャードの幼馴染みのニーナだった。

 ニーナはリチャードに手を差し伸べる。


「大丈夫?」


「ごめん、ありがとう……」


 引き起こされたリチャードは悔しそうに剣を拾う。

 ニーナはゴブリンの死体を指差して言った。


「ゴブリンは動きが単調だから、落ち着いて攻撃すれば簡単に倒せるよ!」


「頑張ってるんだけど、なかなか難しいんだよね」


「リチャードはセンスがないもんね。剣士向いてないし」


「うっ……」


 指摘されたリチャードは渋い顔になる。

 しかし、すぐさま気を取り直して言い返した。


「でも俺、あきらめたくないんだ。世界最強の剣士になって――」


 リチャードの言葉を遮るように爆発音が轟く。

 見れば二人の暮らす村が炎上していた。


「え!?」


「魔物の襲撃だ! 行くよっ!」


 ニーナが村に向かって走り出す。

 リチャードも慌てて後を追いかけた。

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