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第4話 中編
リチャードは周囲を見回す。
未だ立っている盗賊は一人だけだった。
その盗賊も片腕を欠損し、裂けた腹から臓腑がはみ出ている。
今にも死にそうな状態で斧を握り、リチャードを憎々しげに睨んでいた。
「ふざけんなよ、バケモノが……」
その盗賊の名はガニル。
傭兵崩れの男で、軍事訓練を受けた騎士を我流の斧術で叩き斬る猛者である。
この盗賊を統べる頭でもあったが、忠実な部下達は全滅してしまった。
ガニルは恐怖と怒りで誤魔化すように吼える。
「何者だてめぇ!」
「リチャード。最強の剣士を目指している」
「舐めんじゃねぇよ、クソが!」
ガニルが勢いよく斬りかかった。
しかし、一歩目で彼の右膝が切断された。
動きを察知したリチャードが斬撃を飛ばしたのだ。
ガニルはよろめきながら二歩目を踏む。
刹那、斧を握る手がバラバラに解体された。
指は関節ごとに切り落とされていたが、斧の柄は無傷だった。
「う、おっ」
ガニルが反射的に三歩目を踏み出した時、彼の首が飛んだ。
ただの一撃も当てることなく、盗賊ガニルは息絶えた。




