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第76話:神のスペック(ルート権限)と、重装勇者推参!

 漆黒、純白、そして真紅。

 三つの極光が王都の空で交わり、天を穿つような光の柱を打ち立てた。


 光が晴れた後、空中に浮かび上がっていたのは、神々しいオーラを纏った超巨大機神

 ——『トリニティ・アヴァロン』。


 勇者警察世界から転移してきた三機が合体したその姿は、新管理者となったカイトが与えた「限界突破フルアンロック」のバフにより、機体の輪郭が常に魔力の粒子で輝いていた。


「おおおっ……! な、なんだあの美しくも恐ろしい鉄の巨人は……!」

「あれが、我らが神……カイト殿の真の力……!」


 王都の広場では、国王や騎士たちが武器を取り落とし、ただ祈るように空を見上げていた。


「……すごい。前に合体した時とは、次元が違うわ。機体のフィードバックが、まるで自分の手足より軽く感じる……!」


 トリニティ・アヴァロンの右腕部を担う『ブラッディ・ネイル』のコクピットで、スミレが震える声で感嘆を漏らす。


「ええ。カイトが管理者権限で、この世界の魔力リソースを直接機体にバイパスしているのよ。……信じられないわ、出力のパラメーターが測定不能(無限大)を示しているわ」


 左腕部とバックパックの制御を担う『ホワイト・ビクトリー』の中で、セレナもまた、信じられないものを見るようにモニターを見つめていた。


「——驚くのは後にしてくれ。……来るぞ、帝都の先遣隊スパムボットだ」


 メインコアである『アヴァロン』のコクピットで、カイトが冷静にコンソールを叩く。

 彼の視線の先、帝都の方角の空を真っ黒に染め上げるほどの「無人魔導兵器群」が、王都に向けて一斉にレーザーの雨を降らせてきた。

 その数、およそ五千。空を埋め尽くす飽和攻撃だ。


「……ッ! カイト、シールドを——」

「——必要ない。俺のシステムに、そんな低級な攻撃パケットは届かない」


カイトがエンターキーをターンッ!と叩く。

 瞬間、トリニティ・アヴァロンの周囲に、世界そのものの空間を歪ませた『絶対防壁』が展開された。

 数千のレーザーの雨が、装甲に触れるどころか、数百メートル手前の空中で「エラー音」と共にすべて掻き消えていく。


「なっ……攻撃が、消えた!?」

「ただの防御じゃないわ! 敵の魔法式そのものを、システム側から『無効化』しているのよ!」


 スミレとセレナが息を呑む中、カイトは無慈悲な反撃のコードを打ち込んだ。


「——スミレ、機動力を最大へ。セレナ、全砲門のロックオンを同期させろ。……一掃するぞ」

了解イエス!!』


 トリニティ・アヴァロンが、その巨大な質量からはあり得ない速度で空間を跳躍テレポートした。

 敵の大群のど真ん中に転移した瞬間、三機のエネルギーを凝縮した極太の光条——『トリニティ・ブラスター』が全方位に向かって放たれる。


ドゴォォォォォォォッッ!!!


 たった一撃。

 それだけで、空を埋め尽くしていた五千の無人機が、塵ひとつ残さず完全に「削除デリート」された。


「……ふぅ。これでメモリの無駄遣い(雑魚)は片付いたな」


 カイトが軽く息を吐いたその時、通信用ウィンドウに勢いよく割り込んでくる声があった。


『 カイト殿たちばかりに、良い所を持っていかせるわけにはいかんぞ!!』

『ガスト様 だからテンション上がりすぎだってば! ……カイト、こっちも『合体』の準備、完了!』


 王都の地上から通信を繋いできたのは、勇者警察ロボのジェイ・ガストと、彼を整備する天才メカニックのナギだった。


「——ナギ。サポートメカの出力調整は間に合ったか?」

『完璧だ! 徹夜で組み上げた俺の最高傑作、見せてやるよ! ……行けっ、サポートマシン『ビルド・ハウンド』!!』


 ナギの号令と共に、王都の格納庫から巨大な装甲犬型のメカが飛び出した。

 空へ向けて跳躍したジェイ・ガストとビルド・ハウンドが、空中で眩い光に包まれる。


『——我が魂の熱量、悪を断つ剣とならん! 重装超合体!!』


 ガチャン! ギギギ……ガキンッ!!

 分厚い追加装甲と巨大なキャノン砲を身に纏ったジェイ・ガストが、圧倒的な重量感と共に王都の城壁へ降り立った。


『——重装勇者アーマードジェイ・ガスト、推参!! 王都の防衛バックアップは、私とリュウジに任せてくれ!』


「……上出来だ、リュウジさん、ナギ、ジェイ・ガスト。これで王都のセキュリティは万全だ」


 カイトは頼もしい味方の合体完了を見届け、再び視線を遥か遠く——帝都の深部へと向けた。


 地平線の彼方。

 先遣隊など比べ物にならないほどの、山脈のように巨大な漆黒の絶望『テュポーン・フレーム』が、ゆっくりとこちらへ進軍を開始していた。


「……さあ、行くぞお前ら。この世界の『最大のバグ』を、根本から叩き潰す」


新管理者たるカイトを乗せたトリニティ・アヴァロンが、音を置き去りにして大空を駆け抜けた──。

最後までお読みいただき、ありがとうございます!

トリニティ・アヴァロンの管理者バフによる圧倒的な無双劇! そして、勇者ロボのロマンであるジェイ・ガストの「追加武装合体(アーマード化)」をお届けしました!


「トリニティ・アヴァロン強すぎ!」「ガストの合体も熱い!!」と思っていただけましたら、ページ下部の【★評価】や【ブックマーク】で応援していただけると、執筆の最大のモチベーションになります!

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ジェイ・ガスト、重装合体!! うん、作者様は勇者ロボのロマンをよく存じてらっしゃる! 王様「な、なぜ、胸に犬の顔が付いてるんだ!?」 リュウジ「それはな……」 ナギ「カッコいいからだ!」 ジェイ・ガ…
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