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ため息の冬

 数日が経ったある日。

 秋が終わりを迎えようとしていた。

 

 最近は、日に日に寒くなる一方だ。

 夏の蒸し暑さが懐かしく感じる。

 

 しかし、空は夏より冬の方が最近好きなの

 である。

 

 なぜなら、穂乃果ちゃんとハグをする回数

 が増えるからだ。

 

 寒いよね?

 オレがあっためてあげるよ。

 と、ことある事に穂乃果ちゃんを抱きしめ

 られるからだ。

 

 なんなら、ずっと抱きしめていたいと思う

 空。

 おうちに連れて行きずっとこうしていられ

 たら幸せなのにと、いつも思うのだ。

 

 でも、そんなことできるわけがない。

 諦めて空はいつも通りバイト先に向かった。

 

 

 あー…オレってずっとケーキ屋でバイトす

 んのかなー。

 

 ボーっと歩きながら考えていた。

 

 

 ‼︎

 もうすぐクリスマスだ。

 

 でもクリスマスってケーキ屋さん忙しいん

 だよなー…。

 

 穂乃果ちゃん…

 やっぱりクリスマスは、デートしたいって

 思うよなぁ。

 

 よし‼︎

 ここは、思い切ってオーナーにクリスマス

 休みもらえるか交渉してみよう!

 

 そして早速オーナーに交渉してみた。

 

 あー…

 一瞬で撃沈。

 

 休みなんてもらえるわけがないんだ。

 うん。そりゃそうだわ。

 そうなるに決まってんだろ。

 

 …あー。

 

 もうため息しか出てこない空。

 

 クリスマスにオレはバイトだ。

 穂乃果ちゃんもバイト…するのかな。

 

 あの癒し系とクリスマスに二人きり…

 気持ちがたかぶりチュー…なんてしちゃわ

 ないだろうな。

 

 …どうしよう。

 穂乃果ちゃんを信じてるけど。

 もしも、もしもの事が起きてしまったら…

 

 はぁー…

 

 

 ため息をついて一日が終わりを迎えようと

 していた。

 

 …とりあえず穂乃果ちゃんには、お詫びの

 電話しなきゃ。

 

 ということで穂乃果ちゃんに電話する空。

 

 いつものように元気な穂乃果ちゃん。

 

「はーい、空先生。こんばんは」

「あ、こんばんは穂乃果ちゃん」

「はい。多分穂乃果です」

 …え。

 多分って。

「うん。その声は、穂乃果ちゃんだね」

「はい。おそらくわたしもそう思います」

 …うん。

 

「あのさ、穂乃果ちゃん」

「はいです」

「クリスマスなんだけど…」

「はい。どうされました?」

「あのー…実は…」

「はいです。実は?」

「実は…」

「まさか…まさかですか⁈」

「うん。ごめんね」

 

 まさか、まさかですかって言われたから穂

 乃果ちゃんバイトって気づいたよな。

 

 と思ったら、

「えっ⁉︎まさかのクリスマスってひらがなで

 は、あんまり表記されないって今知ったの

 ですか?」

 なんて言われた。

「…いや、それは知ってた。」

「あー、じゃあ、まさかそっちですか?」

 と言われた。

 そっちってどっち…

 ま、いいか。

「あのさ、クリスマスバイト休めなくて」

「えぇ、それはケーキ屋さんですもの承知し

 ておりますよ。で、クリスマスがどうかさ

 れたのですか?まさか、トナカイさんの鼻

 が赤くないって話ですか?」

「いや、トナカイなんてどうでもいいんだけ

 どさ」

「えっ、トナカイさんどうでもいいのですね。

 それはびっくりです。ところで空先生のお

 宅は、ケーキクリーム派ですか?それとも

 チョコ派ですか?」

 と質問された。

 

 それこそどうでもいいような。

 

 …うん。クリーム派と答えるとうちもです

 よ!

 と喜ぶ穂乃果ちゃん。

 

 あー、なんかあんまり穂乃果ちゃんクリス

 マス気にしてないっぽいな。

 よかったー。

 と思った空。

 

 しかし、クリスマスが近づくにつれて街は

 クリスマスモードになっていく。

 

 どうしても当日は、バイトだからその前に

 二人でクリスマスをしようと提案すると、

 快く受け入れてくれた穂乃果ちゃん。

 

 なのでクリスマスの二日前にクリスマスを

 することにした。

 

 まだ数日あるけどお互い楽しみでワクワク

 がとまらなかった。

 

 それぞれプレゼントを用意したり、どの服

 着てデートしようかなとか、髪型どうしよ

 うかな。

 なんてるんるんなのでありました。

 

 続く。

 

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