メッセージ
公園でこしょうをかけ合う『妖怪くしゃみ
おこし』
とかなんとか言いながらはしゃぐ二人。
…穂乃果ちゃんは、空がこしょうを持参し
ていても気にならないのだろうか?
小人たちは、思った。
「あ、穂乃果ちゃん知ってる?」
「えっ?なんですの?」
「こしょう持ってると痴漢撃退になるみたい
だよ」
「えっ、そうだったのですね。だからこしょ
うを持参してくださったのですか?」
「あー、まぁ…そんなとこ」
適当なことをいう空。
そしてこしょうを穂乃果ちゃんにプレゼン
トする空。
そのあと少しくだらない話をして穂乃果ち
ゃんを送り届けた。
空は、お風呂に入りのんびりしていた。
その頃穂乃果ちゃん宅では、
「あー!お母さん餃子用に使うこしょう切ら
してたんだ」
とお母さんが独り言を言っていたら、穂乃
果ちゃんがスッとバックからこしょうを出
した。
家族全員
は⁉︎なんでバックからこしょう⁉︎
マイこしょう⁇
そんなにこしょう好きだった⁉︎
と思われたのである。
そしてお母さんが、
「え、穂乃果なんでこしょう持ち歩いてるの
よ?」
と聞いた。
すると、
「え、お母さん知らないの?これは痴漢撃退
アイテムなんだから」
と得意げに答えていた。
…う、うん。
そうなんだ。
と家族全員が思った。
「あ、そうそう。お父さんにプレゼントがあ
るんだぁ」
それを聞いたお父さんは、ワクワクしてい
た。
ま、顔に出さないで新聞を読んでるフリを
していたが心では、マジか‼︎プレゼント⁇
なんだろうなー。あー、この新聞を思いっ
きり引きちぎりたい‼︎と、ワクワクするお
父さんなのでありました。
「はい。お父さん」
渡されたプレゼントのシャツには、そう。
加齢臭‼︎の文字が。
そして背中には、
カレイ臭
華麗臭
蚊冷臭
と絵付きで書かれていた。
魚のカレイ臭
気品あふれる華麗臭
そして冷たい蚊の臭い
…意味のわからないシャツだったがお父さ
んは、喜んだ。
加齢臭‼︎の文字なんて気にならない様子の
お父さんだった。
しかし‼︎
お父さんは次の日、お花の匂いが漂うボデ
ィソープをぶら下げて帰ってきたのである。
そして‼︎
その次の日は、石鹸が香るような柔軟剤を
ぶら下げて帰ってきた。
さらには、禁酒してお水をゴクゴクと飲ん
でいた。
うん。
お父さんは、娘に嫌われないよう必死なの
でありました。
数日後
空と穂乃果ちゃんは、電話中
「穂乃果ちゃんお父さんにシャツあげた?」
「はいです。とても喜んでくれましたの」
「あー、そうなんだ。よかったね」
「はいです!あ、それでですね、最近お父さ
んからいい香りがしますのよ」
と穂乃果ちゃんは、言った。
…うん。
そうだよね。
メッセージ性強いシャツだったし。
お父さん頑張れ!
と心から思う空だった。
そしてオレも気をつけようと心から誓った
空なのでありました。
「夏休みって楽しいね」
「はいです!とても楽しいです。でも…」
「でも?どうしたの?」
「明日、せっかくデートですのに雨予報じゃ
ないですか。」
「あー、なんだ。そういうことか」
「はいです。どういたします?」
「なら、お部屋でイチャイチャすればよくな
い?」
「あー‼︎それは今から興奮で眠れなくなりま
した。」
「え、そこまで興奮しなくても。…ってか、
オレもすっごい楽しみになってきた。」
「どうしましょう。眠れません」
「うん。でも、寝不足じゃあ万全なイチャイ
チャができない。」
「そうですのね。しっかり寝て明日に備えま
しょう」
「わかった!」
とくだらない心配をする二人。
外は、ぽつりぽつりと雨が降り出した。
そして夜が更けていくのでありました。
続く。




