エアーキス?
夏休みが明けて学校が始まった。
シーンとした昇降口
少し早く来すぎたかな。
なんて思っていたら、
「おー、空」
と、修がやってきた。
「あ、修。オレほぼ毎日修の家行ってたのに
あわなかったな。」
「あー、オレバイトとかしてたからなー」
「そっか」
「うん。それよりあやめちゃんの写真送って
くれてサンキューな」
と言われた。
サンキュー?
クラスの友達がいたからお知らせしただけ
だったけど、そんなにありがたかったのか。
修は、浴衣フェチなのか?
なんて思った。
「あぁ、オレこそ穂乃果ちゃんの写真サンキ
ュー」
「「ウェーイ」」
仲良くハイタッチした。
するとたまたま早めの登校をしてきてオレ
たちを見ていたあやめちゃん。
「いいなー、仲良しで」
なんて羨ましそうに見てきた。
…あやめちゃん。
そんなにオレたちに混ざりたいんだな。
よっぽどオレたち楽しそうに見えたんだ。
「ならさ、一緒にハイタッチしよう‼︎」
空の言葉にあやめちゃんは、嬉しそうに
「うん‼︎」
って言いながら手を差し出した。
なので三人仲良くハイタッチをした。
「「「ウェーイ」」」
修とあやめちゃんは、手が触れてドキドキ
でした。
空だけが無邪気にハイタッチをしていたの
でありました。
そもそも修は、空にあやめちゃんってかわ
いいよなって言ってたんだし、修が好きな
人あやめちゃんだって気づけよ。
と、小人たちは言った。
しかし、あまりそんなの興味がない空。
「あ、そういえばさー恋人繋ぎってあるじゃ
ん」
オレはちょっと疑問に思う事があったから
二人に質問してみた。
「あー。それが?」
「あれってなんか違和感ない?」
おれの質問に修は、
「え、そう?」
なんて答えた。
あやめちゃんも
「うーん…どうだろ」
って首を傾げた。
「ちょっと二人でやってみてよ」
修は、はっ⁉︎って顔でオレをみた。
なに言い出したんだよ的な感じで。
しかし、あやめちゃんは、
「えっ」
て言いながらもノリノリな感じだった。
「ほら、やってみてよ」
空は、二人がお互いを意識している事に気
づいていない。
ただ、疑問を解決したいだけだった。
あやめちゃんが恥ずかしそうに手をだした。
修は、
「いいんっすか…⁉︎」
と驚いた様子だった。
「うん」
と、あやめちゃんが恥ずかしそにうなずい
た。
そしてギュッと恋人繋ぎをした。
その手をオレは二人に見せた。
「ほら、この繋ぎ方だと指は絡むかもだけど
隙間多くね⁈」
と質問した。
しかし、修もあやめちゃんも恋人繋ぎをし
てドキドキでそれどころじゃなかった。
なので、二人は
「「うーん…」」
と曖昧に言った。
さらにオレは質問を続けた。
「オレさ、キスする時顔を右と左どっち傾け
る方がいいんだろ?ちょっと二人一回キス
してみてよ」
なんて聞いてみた。
空は二人をからかうわけでもなく真面目に
質問していた。
しかし、二人は…
「「そんなん恥ずいわ」」
と声を揃えて言った。
「あー、そっか。素朴な疑問だったんだけど
そうか…いきなりキスとかないよな。ごめ
ん。無神経だった」
と謝った。
するとあやめちゃんが
「キスはあれだけどフリならエアーでやって
みる?」
なんて修に恥ずかしそうに提案していた。
「えっ、いい?オレ人のキス客観的にみて勉
強したい」
と、オレはまた無意識に言った。
「あー、あやめちゃんがいいならオレは全然
いいっす。むしろ嬉しい」
なんて言い出した修。
「ほんと♡?ならエアーだけどよろしく♡」
とあやめちゃん。
「よし‼︎じゃあ、本番いきまーす。すりー、
つー、わん‼︎」
オレの掛け声に二人はエアーキスをしてく
れることになったんだけど…
あ…。
これエアーじゃなくね⁇
ガチのキスをした二人。
あー、でも作戦立てたわけじゃないのに、
うまく右左で鼻がぶつからないようにでき
てたわ。
きれいなアングルだわー。
なんて感心していた。
「やっぱ、キスは無意識にうまくできんだな
ぁ。いいアングルありがとう。二人とも」
オレは、早く穂乃果ちゃんにキスをしたく
て会いたくて仕方なくなった。
だから、穂乃果ちゃんに早くあいたいなっ
て連絡していた。
もう自分の事でいっぱいいっぱいの空。
二人を放置していた。
一方修とあやめちゃんは、エアーキスする
はずが思わず気持ちがたかぶりガチのキス
をしてお互いが焦っていた。
「あ、あやめちゃん…ごめん。エアーキスだ
ったのに、オレ…つい…」
「ううん。わたしもつい…」
… … …
「「すき」」
二人は、朝の静かな学校で同時に告白した。
そして今度は、相思相愛のなかチュ〜っと
するのでありました。
教室に先に入っていた空。
あやめちゃんが隣にくると、
「さっきは、キスシーンありがと。勉強にな
ったわ」
と、ドラマでもみたかのような軽いノリで
お礼を言った。
しかしあやめちゃんは、心の中で空の無意
識なフリに、心からお礼を申し上げたので
ありました。
続く。




