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第46話 寄生宿泊

 色欲衆の頃、それほど仲がよくなかった二人は悪くない関係になった。

 アンダーモールには旅館やラブホテルなどの宿があり、二人は選んでいる。


「ここにしよう。いいよね?」


 ヴィジランスは古い旅館を指さした。


「うん」


 宿が決まり、二人は旅館に入った。


「すみません。泊めてください」


 ヴィジランスが決めたことなので従業員に声をかけた。


「無理だよ!!」


 従業員は仕事が忙しくて、態度が悪い。


「どうして?」

「部屋がないからだ!!」

「この旅館がなくなるから、なくなる前にたくさんの人が泊まりにきたんだよ!!」

「どこもいっぱいで大変だよ!!」


 忙しいのに話す少女にいらだち、従業員達は働きながら説明した。忙しくて余裕がなく、この旅館がなくなるので態度が悪かった。

 人気の旅館ではなく、なくなって二度と泊まることができなくなるので、たくさんの人が泊まっており、部屋がなかった。


「他の宿にしよう」


 泊まることができないので鉄砲人魚はヴィジランスのレオタードをひっぱった。


「好都合。タダで泊まることができるよ」


 従業員達に聞こえないように話した。


「だれもいない部屋を探そう」

「分かった」


 二人は勝手にあがって移動した。従業員達は忙しいので気にしていない。


「この部屋はどうかな?」


 ヴィジランスが広い部屋のフスマを開けるとスシ詰め状態で入れない。物好きな観光客や激安ツアーの団体客が多い。


「ここはいっぱいでダメだ」


 ヴィジランスはフスマを閉め、二人は次の部屋へ移動する。


「ここは」


 鉄砲人魚が狭い部屋のフスマを開けると押し入れのような部屋で少人数でも狭い。


「ここはおれ達の部屋だ!!」


 この旅館を壊す作業員達が泊まっており、二人を睨んだ。


「ここもダメ」


 鉄砲人魚はフスマを閉め、二人は一階の部屋を見てまわった。


 ◇


 一階の部屋をすべて見てダメだったので二人は二階に移動した。二階は豪華な部屋が多い。


「この部屋は」


 ヴィジランスは一番良さそうな部屋を選び、フスマを少しずつ開けた。


「だれもいない! やった!」


 部屋にはだれもいないので少女は喜んで入った。


「満員じゃなかったの?」


 鉄砲人魚は首を傾げて入った。


「ここは予約客の部屋だ」


 予約した客が泊まる豪華な部屋で他の客はいないので広い。


「こういう部屋を探していたんだ。ここに泊まろう」


 だれもいない快適な部屋なのでヴィジランスは宿泊客のように座った。


「ばれないの?」


 鉄砲人魚は従業員達や宿泊客にばれる心配をしていた。


「なくなる旅館で従業員達は忙しくて宿泊客の顔なんて覚えてないよ。宿泊客に見つからないように押し入れに隠れて泊まればだいじょうぶだよ」


 ヴィジランスは押し入れを指さして笑った。ばれたら逃げる悪党の考え方だった。


「食事だよ」

「あっ」


 料理を持ってきた従業員を見て、鉄砲人魚は少し驚いた。


「忙しいから勝手に食べてくれ」


 忙しくて顔を覚えていないので従業員は二人を客と思っており、料理を置いていなくなった。


「ごちそうがきた」


 タダで料理が食えるのでヴィジランスは喜んだ。


「ひとり分しかない」

「宿泊客はひとりだけのようね。分けて食べよう」


 料理を頼むことができないので、ひとり分の料理を分けて、宿泊客がいないうちに食べる。他人の料理でもタダでおいしかった。


 ◇


 二人が料理を食べ終えた頃。外出していた宿泊客が旅館に戻ってきた。

 芍薬のようなピンクのシュシュで背中に届くほどの長い赤のポニーテールにしており優しげなピンクの瞳。ピンクのレオタード姿でくいこんでおり鼠径部が目立っている。


「部屋に戻って食事だ」


 腰には刀と小型のマシンガンがあり、丈が短い黒のブーツを脱ぎ、裸足であがった。胸と尻が豊満な少女は肉付きがいい太ももで歩き、自分の部屋へいった。

 彼女の名前は甘川あまかわ 紋子もんこ。古貞と同じ元伊仙奇第四基地所属の少女団員で秀羽のグループにバカにされていたグループ 底辺組ていへんぐみのひとりだったが、王太田の女指揮官にスカウトされて出世していた。

 出張でこの旅館に宿泊していた。


「ええっ!? 料理は!?」


 部屋に入った彼女は料理がない食器を見て驚いた。ヴィジランスと鉄砲人魚は大浴場にいったのでいなかった。


「食器をさげにきた」

「あの、料理は?」


 従業員がきたので紋子は食器を指さした。


「なにいってんだ? 食べたんだろ?」


 客の顔を覚えていないので少女が食べたと思っており、食器を片づけた。


「私は食べていませんよ」

「料理がないんだから食べたんだろ! こっちは忙しいんだ!」


 なにも知らない従業員は怒り、食器を運んだ。


「食べたのかな?」


 気が弱い彼女は食べていないのに食べた感じになった。しかし、お腹はすいている。


「外で食べるしかない」


 紋子は外食をするために旅館から出た。彼女がいなくなり、ヴィジランスと鉄砲人魚は部屋に戻ってくつろいだ。



 

 皆様は二人のような宿泊をしないでください。

 「名門貴族の男の娘の残酷オスガキ無双」と「非正規団員の小事件集」と「ストイックな二人の殴り愛」も連載中です。

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