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詩集  作者: かいばつれい
23/25

逆境

   「逆境」

 幸運が訪れず

 

 道が閉ざされ

 

 運命に翻弄され

 

 すべての光が消え去ったとしても

 

 僕は絶望することはない

 

 何故なら僕は

 

 その絶望にすら見放されているのだから

 

   「夜鏡」

 月の光が鏡を照らしている

 

 僕が鏡をのぞき込むと

 

 僕ではなく老人が映っていた

 

 肥えた身体に禿頭

 

 皺としみだらけの顔

 

 半開きの口は殆ど歯が無い

 

 僕は驚き声を上げる

 

 鏡の老人が口を動かした

 

 世界に対する怨嗟と嫉視をやめ

 

 四方に散ったお前の魂を呼び戻せと彼は言った

 

 僕が鏡に触れた時

 

 月が雲に隠れ

 

 闇が彼を隠した

 

 雲が去り月光が再び鏡を照らすと

 

 老人は消え

 

 そこには僕がいた

 

 あの老人の眼差しは見覚えがある

 

 彼は僕だ 

 

 彼は僕の未来なのか

 

 彼は僕に忠告するために現れたのか

 

 答えはわからないが

 

 僕は彼の言う通りに

 

 散った魂を見つけ出し元に戻そうと思う

 

 その夜以来

 

 僕は彼に会っていない

 

 それでも彼の声は今も耳の奥に

 

 鼓膜よりもずっと奥に残り

 

 僕に忠告し続けている

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