7話 居るはずのないもの
私達は森の中を引き続き進んでいた。
「エナ?どうしたの?さっきからずっと何か考えてるみたいだけど」
ミズキにそう聞かれた。
「うーん、何か違和感というか他とは違う雰囲気を感じるんだよ」
「違う雰囲気?」
「私の直感だけどね。気にしても仕方ない感じではあるんだけど」
私は答えたものの曖昧な答えしか言えなかった。一応心当たりが無いわけじゃないが。
「何それ!説得力無いわね。でも違う雰囲気ね、もしかして幽霊とか?」
「こ、ここここ怖い事言わないでよミズキちゃん!」
カノンは幽霊が苦手らしくミズキの言った事に凄く怯えたようだった。
でも私はそれもあながち間違いでは無いのかなと思った。
しかし本当に動物の姿が見えない
この森何かあるんじゃないか?先生は多分この森には危険な生物はいないと思い選んだはずだ。しかし、今この森には何か異様な何かが居る。
「ねぇ2人共、私たちこの森に来て最初の方は動物とかいたよね?でも森を歩き続けても動物達をほとんど見ないのおかしいと思わない?」
「た、確かに何かあったんでしょうか?」
2人もこの事については多少の違和感を覚えているらしい。
じゃあ原因はなんだろう?あるとすればこの森の生態系を崩すような生物がこの森には住み着いたか、あるいは人間が何か手を加えたか。
でも後者は考えにくい、人間が手を加えたのならここまで木が残っている訳がない。
だとしたら何がこの森にやってきんだろう。
その時───
ズシン!! ズシン!!
「何よ!この音」
「やっぱり、この魔力は!」
次の瞬間───
「ギャオォォォォォォォォォォォォ」
けたたましい鳴き声がエナ達を襲った。
「エナ!何この鳴き声」
「魔獣だ、やっぱりこの森には住んでたねでもなんで、ねぇこのあたりって魔獣はいるの?」
「いないわよ!私は魔獣に会うのなんてこれが今まで生きてきて初めてよ」
やっぱりか、でもなんでこんな所にいるんだ?でも今はそんなことよりも….
「2人共!早くここから逃げるよ」
「分かってるわよ」
私とミズキが走り出そうとした時カノンは怯えているのか足がすくんでその場で立ちすくんでいた。
「ギャオォォォォォォォォォォォォ」
「カノン!危ない」
ドン!!
私は間一髪の所でカノンを助けた。
「ミズキ、私はカノンをおんぶして走るから先に走ってて」
「でも…」 「いいから行って!!」
「うん、でもすぐ追いつきなさいよ」
そう言ってミズキは走り始め一瞬にして見えないところまで走った。
「ここからどうやって逃げよう」
「ギャオォォォォォォォォォォォォ」
魔獣は私に攻撃を仕掛けてきた。
「うるさい!少し黙ってて、フラッシュ!」
「グオォォォォォォォォォォォォ」
「ギャオ?」 「ギャオ?」
私の魔法で目の前が見なくなっているうちに私はカノンをおんぶして逃げるために走り始めた。




