34話 天使VS人?
やっぱり先輩の回復力は厄介だな、一撃で決めないと…でもそうしようとすれば手加減が出来ない、カノンやミズキごと殺しかねないから…どうしよ〜う
「考え事をしてる場合?」
「くっ…」
スッ
私が呑気に考え事をしていたら先輩が一気に間合いを詰めてこちらに殴りかかってきた。
クソッ音が聞こえない弊害がここにきてしんどくなってきた。なんとか避けれたけど….
私は流れを作らせまいと殴り返そうとした。
パシ!パシ!パシ!
しかし苦し紛れの拳は先輩に全て受け止められてしまった
「どうしたの?エナ、君の力はそんなものじゃ無いでしょ!」
ドゴォ!
「うぁ….」
ズザザザザサッゴロゴロ…
痛覚がないから痛くはないけど、依然として状況は最悪すぎる
私は地面に手を突き立ち上がった。
(このままじゃいつまで経っても相手のペースだ…あれ?先輩はどこに行った)
私がキョロキョロと周りを見てもいなかった。
違う、魔力の気配は上!
私が上を見た時先輩は宙に浮いていた。背中に白い羽を生やして….
固有魔法的に出来て当たり前か…
セラ先輩はどう?と言うように羽を見せびらかしてきた。
ヒュン
「オラァ!」
私はワープで先輩の裏を取り撃ち落とそうとした。
パシ!
「チッ」
先輩はノールックで私の繰り出した拳をキャッチボールの球を掴むくらい簡単に掴んできた。そして私の事を遠くへ投げつけた。
(クッソ、明らかに反応速度が違う!しかも先輩私に聞こえないの分かってるくせに何かずっと喋ってるし…
あれ?なんか違和感が…っ!そうかこれだけ飛ばされてバリアに体が当たらない!だからこの場にもうバリアは貼られていないんだ、バリアを貼った魔法使いは眠っているから…..)
「これならエナは本気を出してくれるかなぁ、あっそうだ」
セラは何かを思いついたのか悪い笑顔を見せた
これじゃあここにいる人達全員が危ない…
「この魔法を撃ったらエナはどうやって切り抜けるのかな〜」
セラはエナの本気を引き出そうとある作戦に出た
何の光だ?
エナが気づいた時には上空に巨大な光が眩く輝いていた。
(あんなのが放たれればここにいる人達全員が死ぬ!何考えてるんだあの人は….だけど、ここでみんなを死なせるわけにはいかないしな、どうしても私1人にさせたいわけですか)
「さあこの窮地をどう切り抜ける?エナぁぁぁぁぁ!
天使の光星」
上空から巨大な光がエナに向かって放たれた。
「テレポート」
ヒュン
「取り敢えず全員の避難は終えたね」
ゴゴゴゴゴゴゴ
巨大な光は地面に着弾する直前さらに輝きを増し爆発した。
「あっけなかったねエナ….もう少し私を楽しませてくれると思ってたのにな…」
セラは少し残念そうな顔で下界を見下ろした。
煙が晴れ始めセラはとんでもない物を見た。
「これは酷いね〜全身がボロボロになってただの肉塊みたいになってるよ〜」
エナは先程の攻撃により体が原形を留めていなかった
「あ〜あ、死んじゃった。これじゃあ私でも回復出来ないね」
セラは帰ろうとしたその時、悍ましい光景を目にした。
「なん…..で?」
原形を留めていなかったエナの体が散らばった肉片達がエナの体に集まりみるみる内に再生した。
「ふぅ…久しぶりに死んだな〜厳密には死んでないんだけど」
セラは平然としているエナに驚きを隠せず青ざめたような顔をしていた。
「な、ななななんで?さっきまで誰か判別できないくらいの死体だった筈」
先輩はこの状況を理解できていないらしい、でもお陰で私は全力を出せる
(やっとだあの先輩を本気で攻撃出来るんだから)
「貴方が見たかった私の本気ですからね。覚悟しておいて下さいよ先輩!」




