30話 VS三年生
「カノン、もしかして緊張してる?」
「ま、まあ….」
「大丈夫、カノンならきっと勝てるよ、だから頑張って」
私は不安になるカノンを背中を押す様に励ました。
「….はい!私絶対に勝ってきます」
「うん!頑張って」
エナに背中を押されたカノンは自信を持って向かった
「僕の相手は貴方ですか…. 」
「よ、よろしくお願いします」
「決勝戦!開始!」
戦いの火蓋が切って落とされた。
「補助魔法、スピードアップ!」
三年生の人は魔法により足が速くなっていた。
「装填完了!…..って、これじゃあ狙いが定まらない」
「貴方の魔法は織り込み済みです。素早く動き続ければ貴方は攻撃し辛いでしょう」
カノンは素早く動く相手に全く対応できなかった。
(マズイ、カノンの魔法は固定砲台の関係上その場から動けない。このままじゃ….)
「ではこのまま決めさせて貰います」
ボコ!ボコ!ボコ!
相手はカノンに一瞬で近づき何発も殴りつけた。
「いやっ!うぐぅ!うがぁ!」
「カノン!」
ミズキはその光景が見ていられなかったみたいだ
「ミズキ、これが勝負だから….私たちはカノンを信じるしかないよ」
「あんた!少しは心配してあげなさいよ!」
「心配はしてるよ、でもカノンならこれくらいなら勝てるはず」
(どうしよう….このままじゃエナちゃんの期待に応えられない….それにすごく痛い….)
「どうやら貴方を信頼したあのエナという方は貴方のどういう部分を買っていたんでしょうね」
「エナちゃんは….私の事を….大丈夫って、勝てるって…言ってくれたの…..だから私はここで勝たないといけないの!」
カノンは苦しみながら立ち上がり言い放った。
「エナ….その方は明らかに見る目がなさすぎるきっと実力も大した事は無いんでしょう」
「そんな事言わないで!」
「まあいいでしょう、この勝負は結局僕が勝つんですから…」
(私がもっと器用になれれば、動きながら撃てるようになれば….そうだ!こうすれば….)
カノンは何かを思いついたみたいだった。
「ここで私が勝てばエナちゃんの方が正しい事になるんでしょ?それなら私が正しいってここで証明して見せる!モードチェンジ」
カノンは何か思いついたみたいだね。それにしても相手は舐めプし過ぎたみたいだね
「何ですかそれは、まあ何をしても無駄です!」
相手はカノンの周りを素早く走ってカノンを戸惑わせようとした。
「貴方は僕に魔法を当てる事はできない!これで終わりです」
カノンに向かって拳が当たるその時───
スカッ
「はっ?避けられた?魔法を撃つ時は動かないはず」
「装填完了….88mm戦車砲《ティーガーI》発射!」
ドン!
「待っ!」
バーン!
カノンは器用に相手に狙いを定め放った砲弾は見事に命中した。
魔法を喰らった相手は動かなくなっており戦闘不能になり、カノンが勝利し先ずは私達のが先手を取った。
「やったわカノン!やるじゃない!」
「ありがとう…ミズキちゃん、それにエナちゃん私勝ったよ」
「やっぱりカノンなら私はやってくれると思ってたよ」
三年生相手に一勝をもぎ取ったエナ達しかし本当の本番はこれからだった。




