27話 矛盾対決 1
エナは一回戦が終わり試合がよく見える場所まで来ていた。
「エナ〜また会えたね〜」
私は聞き覚えのある、一番聞きたくない声が聞こえてきた。
「先輩も懲りないですね、この前の事がありながら…」
「君には私を惹きつけるフェロモンが漂ってるみたいだよ〜」
「あ、あはは….」
私は苦笑いをして顔を青ざめさせた。
先輩は私に体を寄せながら話しかけてきた。
しかもこの人私の匂いくんくん嗅いでいる….
(もうこの人やだ〜、もう私に関わらないでよ〜)
セラ先輩に話しかけられている事にミズキが気づいたのか、話に割って入ってきた。
「セラ生徒会長!?エナすごい方に話しかけられてるじゃない!」
「あれ〜君はエナの知り合いか何かかな?」
「友達です!」
ミズキは勢いよく答えた。
セラ先輩はそのミズキの答えにご満悦のようだった。
「君に友達がいるなんていがーい」
先輩はこちらをみてニヤニヤしていた。
「私にだって友達はいますよ」
貴方の方が友達いなさそうですよ。
「あっ!私達が話に夢中になってる間に試合はかなり進んでるらしいですよ先輩」
「おー、本当だね。でも私は君に….」
「これ以上は付き合いませんよ」
「つれないな〜、しょうがない、わかったよ私は向こうに行っておくから」
「エナ….あんた生徒会長に冷たすぎでしょ」
ミズキからはそう言われてしまったけど、これでようやく私の元から離れてくれた〜
私はようやく試合に集中出来るようになったので闘いの方を見ていると…..
「よっしゃ!これでお前との大将戦だぜルーン!」
「やっぱり貴方は私が相手をするしかなさそうだね」
どうやら大将戦に入っていたみたいだ。
2人の戦闘が見れるぞー楽しみぃ。
エナは見たかったものが見れると思って先程までと違って満面の笑みを浮かべて気分は上々だった。
「アキレウス勝負だよ!」
ダッ!
「おう!さあこい!」
ルーンは一瞬にして手元に槍を作り出し地面を蹴り上げアキレウスの元へかっ飛んで行った
「はぁー!」
ルーンはアキレウスに槍を叩き込もうとした瞬間…
「ふんっ!」
カキン!
アキレウスの生成した盾に防がれてしまった。
「相変わらずお前は真っ直ぐにしか攻撃しねぇのか?」
「失礼だね、でもあんたもちゃんと動いたら?」
「うるせえな、それが俺のスタイルだ。盾の鈍器」
アキレウスは話を断ち切るように盾で殴り付けた
ガンッ!
「ぐぁぁ!」
ガガガッ!ゴロゴロ
殴られた衝撃でルーンは吹き飛ばされた。
「痛ったた….容赦ないなー」
「嘘つけ!お前あんま聞いてないだろ」
「バレた?それじゃあわたしも反撃させて貰うよ槍の雨」
次の瞬間!上空に空間の裂け目が開き裂け目から無数の槍が降ってきた。
「おいおい….これはやべえ大楯!」
アキレウスは危険を察して瞬時に大きな盾を出現させた。
ヒュン!ヒュン!ヒュン!ヒュン!
ガキン!ガキン!ガキン!ガキン!
槍の雨は大楯に塞がれ不発に終わってしまった。
「危なかったぜ、これが無けりゃ終わってたな….はぁ」
───しかしその時だった!
「隙あり!やぁー!」
「何?」
ルーンは槍の雨が降っている間に移動しアキレウスの背後を取り槍で斬りつけ、アキレウスの顔にかすり傷を付けた。
「はぁっ!やっ!」
シュッシュ!ガキン!ガキン!ブン!ガキン!
ルーンは間髪入れずに槍でアキレウスを突き槍を叩きつけた。
アキレウスも立て直しその攻撃を交わし生成した盾で防御した。
「お前も大概容赦ないな」
アキレウスは少し引き気味に笑った。
「はぁ….はぁ….勝負に甘さなんて….要らないの!」
「そうだな、今は俺達の時間だ。存分に楽しもうぜ。そして勝つのは俺だ!」
「いいえ、勝つのは私あんたの盾を貫いて見せる今度こそ!」
「いいねぇ、じゃあ俺はお前の信念も槍もここでへし折る!」
(凄い!これが互角の魔法使い同士の勝負!お互いの実力が拮抗してるからこそ、一つ一つの油断が命取りになる。こういうのを私は見たかったんだ)
エナはその攻防に終始夢中になっていた。
「「この勝負私(俺)が勝つ!」」




