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Union Mythology Online〜わりとクズな人狼さんは混沌を楽しむ〜  作者: serikus
始まり始まり!

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14/15

第12話 マルタの趣味

くっころ…!

ダダダッダダダッダダダッダダダッ


 レンは晴れた山岳で人狼化し猛スピード…約50km程で悪路を走っていた、

 その横には艶々とした白毛を携えた頭部、煌めく金色の体躯と6本の尻尾を持つ狐が並走していた


「お弟子くん速いなぁ、UМОの人狼ってトロいイメージあったんやけどな、獣化しとる場合は別としてな?」


 その狐…師匠がそう言いながら地面を蹴り、重力が無いかの様にフワフワと移動する


「そういう師匠も凄く速いですね、まだまだ速くなるのでは?」


「そやね〜、妖狐とかその系列の魔物はスピード魔法特化やから、今の私はほとんどのプレイヤーより速いで?」


「妖狐ってそんな存在だったんだ…なら人狼はどんな感じの魔物なんです?」


「人狼は物理攻撃、変化を初めとした魔法補助に優れたバランスタイプって感じやなぁ、ぶっちゃけるとLv20以下は弱い、キツイって評価が一般的でな、

 ちなみに魔物の序盤キツイは人間プレイヤーのキツイと別次元なんよ」


「人狼弱いんだ…少しショックだなぁ」


「そう落ち込まずともエエんやない?正式リリースと共に変更点があるかも知れへんしな」


「確かに!師匠の認識と違い速くなってるみたいですし!強くなってるかも知れませんね!」


「いんや?速いのは多分走り方の違いやね、他のプレイヤーは4足歩行なんてせずに2足でヨチヨチと走っとったで?」


「えぇ…?人狼なんて狼と人の良いとこ取りなんだから移動時くらい2足歩行なんて辞めれば良いのに」


「そうやな、初めてプレイヤーの人狼見た時には無様過ぎて顔を顰めてしもたわ、当時レベルとしては相手の方が格上やったのにフッツーにPKできたんやで?」


「師匠ってPvP苦手でしたよね…?、そいつ弱すぎません?」


「そやね、やのにその一件からそいつが弱いだけやのに、人狼が弱いって風潮強まってしもてなぁ、そやから人狼が弱いって風潮は私のせいでもあるんよ、すまんね…」


「悪いのは弱いソイツなんだから師匠が謝る必要はありませんよ!」


「そう言ってくれると嬉しいわぁ」


 そう雑談しながら館へ走っていく


─────────────────

■迷いの館前■

「いるんでしょ?早く出してよ私はアイツを殺す…」


「はっはっはw何度でも言うが奴は此処には居ないぞ?残念だったなぁラヴィw」


「嘘を付くな!あの配信に映ってた奴は絶対にアイツだった!どうやったかは知らないけど、その館があるなら居るだろう!」


 そこでは銀色の弓を持つ桃色の髪の銀の装飾が施された革装備の女性がB・Bと争っていた…というよりも女性はB・Bに遊ばれている


「B君が居ないと言ったら居ないのです、シツコイですよ?そんな重い女性はモテませんよラヴィちゃん」


 その女性はB・BやTSLラヴィと呼ばれていて、何やら面識がある様だった


「…!うるさい!うるさいうるさいうるさいうるさい!!」


 ラヴィと呼ばれた女性は癇癪を起こすように矢を三本つがえ何度も撃つ、何も考えずに撃っていた様に見えた計15本の矢は的確にB・Bの心臓と眉間、そしてトールの心臓へと向かう


「甘いなぁ?そんな矢避けずとも大して傷は負ないんだ─!」


 B・Bは言葉を切り上げ矢を避ける、がトールは矢に当たり


ザシュ…ボゥッ!!


 矢が刺さったトールは炎上し始め、すぐに光の塵となった


「おやおや、銀の矢か…わざわざそんな高い矢を用意してくるとはなぁ、ブラザーにお熱って感じかぁw?残念ながら─」


ピュンッ


「人が話してるというのに、撃つとは酷いんじゃないかぁ?まぁ当たらないからいいんだけどさ?」


「厄介な…」


「お互い様だろ?厄介ストーカーさんw?」


「……しね」


 言葉の争いによって、暴力の争いはヒートアップしていく


──────────────────

■迷いの館前〜木陰〜■

「あれ、ラヴィですよね?逃げて良いかな師匠?撃たれるの嫌なんですけど?」


 レンは館に着いた後、襲撃者の姿を確認し即座に隠れた、その姿と声、そしてプレイスタイルに心当たりが有りすぎたのだ


「ふふふ、ラヴィちゃんもベータテスターやったみたいやからなぁ、

 いつかは会うとは思っとったけどベータテストの時は避けられとったみたいで会うこと出来なかったんよ!此処で会えるとは思わんかったわぁ…ふふふふ」


 師匠は既に獣化を解いているようであり、狐の獣人の姿となっている


「師匠、此処は任せても良いでしょうか?ベータテスター相手、しかもラヴィ相手だと俺は力を発揮できないと思うので」


「ええよ!行ってくるわぁ」


 一応、念の為目を逸らしておこう…見るのは失礼かもだし


──────────────────

■迷いの館前■


「ラヴィちゃ〜ん、久しぶりやねぇ?おねぇさんと遊ぼう?」


 師匠はやや艶っぽい声を出しながら木陰から出ていきラヴィに話しかける


「ッ!?」


 いきなりのマルタの登場によりラヴィは何かを思い出したのか硬直する


「隙あり!」


 その隙をB・Bが逃すはずもなく指を変形させロープにしラヴィを巻き取り拘束する


「ナイスやB・B、後は任せてくれへん?」


「い、嫌だ…離して!」


「俺も少しは遊びたかったが…まぁいいぞあげるわ」


 B・Bはそう言いロープを身体から切り離し、館に入って行った


「ラヴィちゃん?おねぇさんと遊ぼうか…拒否権はあらへんよ」


「こ、殺せぇ!いっそ殺せ!」


「そんな酷い事せぇへんよ?ベータテストの時会えなかった分まで遊ぼうなぁ?」


「ひぃ…!?」


──────────────────

■迷いの館前〜木陰〜■


「ひぃ…!?」


 俺は何も見ていない


 レンは目を固く閉じる


「あ、あぁ…!?」


 俺は何も聞いていない


 レンは人化して耳を防ぐ


「ん、んぅ…!」


「お硬いなぁ?緊張しなくてもええのにぃ…」


「やめ、やめろぉ!」


 俺は何も知らない


 レンはなにも考えないようにする


〜数分後〜


「久方ぶりにラヴィちゃんと遊べて楽しかったわ!お弟子くんもう出てきてもええで!」


「やっと終わりましたか…」


 やっと終わったか…やたらと色っぽいんだよなマルタとラヴィの遊び、一体何をやってるんだか

 おや?空のロープがある、


「殺してしまったんですか?」


「いや私は殺してへんよ?けどトールちゃんが邪魔してきてな?『流石にそれ以上は辞めましょう』って言ってきてな、そのまま介錯されてしもてん」


「流石に可哀想でしたので…ラヴィちゃんが戻れなくなる前に殺しました」


 師匠なにやってたの…!?興味あるので聞かせてください!お願いします!!


「言わへんよ?」


 な…!?、ならトール!


「言いません」


「うん?何の話をしてるんです?俺は何も言ってませんが?」


「顔がそう言ってるんよ、自覚しとらんの?」


「流石に引きます……」


 口には出してないのに!


「おーん?終わったのかマルタ、ティー」


「ぶらざぁ…おれなにもやってないのに、せめられるんだよぉ!」


「何があったかは分からないけど多分お前が悪いってのは分かるぞ」


 ひどい!なんて奴だ!


「あ、せやせやラヴィちゃんがこんなん落として逝ったで?」


 師匠はそう言いながらアイテムを渡してくる


────────────

アイテムを入手しました

ネックレス・オブ・ブラッドムーン

────────────


 首飾り?赤い月を模した石が綺麗だな、ガーネットかなこれ


「何です?これ」


「これはほぼ人狼専用アイテムやね、多分お弟子くんにあげようとしてたんやない?ツンデレラヴィちゃんかわええね」


 ほーん?気が利くなラヴィ…次は対面して相手するか


「貰っときます」


「はえー、敵対的に当たってくるから殺しに来たのかと思ってたわ」


「その認識で合ってるぞブラザー、それはそれとして普通に殺してくるぞアイツは」


「難儀な奴にストーカーされてるよなぁブラザー」


「けどツンデレ可愛いからエエやないか」


 師匠……

■モンスター解説

世界樹の根を齧る者 ニーズホッグ

 原作たる北欧神話においては二本足の生えた巨大な蛇だかUМОではワイバーンタイプのモンスターである、

 世界樹の根を齧り、蓄積した汚れを吸い取っている、

 毒のような物が世界樹に入り込んだのなら全てを吸い取り、病気になったのなら抗体を送り込む

 そのようにして世界樹を守っていたが、イレギュラーとの戦いで死亡…したと思われている

 ニーズホッグが没した後はラタトスクとフレズヴェルク、フレイが代わりを担っている

 とある存在と契約して現在はプレイヤーの教官をしながら身体を再生している。

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