第1話 「エリアンダー・Mの犯罪」や「機密空母赤城」から
「転生者カナリス提督(以下、略)」が、実は没ネタがあります。
感想欄で、何度か、
「カナリス提督がヒトラー総統を暗殺すれば良かったのでは?」
と指摘されていますが、当初の大プロットでは、そうするつもりでした。
でも、それをやると、どうにも日本が勝てる描写が、私には思いつかず、没ネタになりました。
その辺りの裏話、エッセイになります。
実は、転生者カナリス提督の当初の大プロットですが、没ネタがあります。
私なりに大プロットを詰めたのですが、どう見ても当たらないな、不人気作になるな、と最終的には考えたことから没ネタになりました。
さて、その大プロットの内容ですが。
ヒトラーがミュンヘン一揆の際に射殺された一方、カナリス提督はラパロ条約に基づく独ソの軍事協力の路を積極的に推進する事態が起きました。
その結果、ドイツ軍は徐々に赤く染まることになり、又、ヒトラーというカリスマ指導者を得られなかったドイツの極右勢力は、敵の敵は味方の論理から、ヴェルサイユ体制順守を訴える現体制打破の為に、共産党を筆頭とする極左勢力との連携を図ることになりました。
更にはこうした背景から、史実以上にドイツ国内では共産党が率いる極左勢力が伸長することになり、ヒンデンブルク大統領は、それを阻止しようとしますが、赤く染まったドイツ軍の多くが政治的中立を理由として、ヒンデンブルク大統領の指示に従わない事態が起き、テールマンが率いる共産党独裁体制が、最終的に樹立されることになります。
尚、カナリス提督は、それを積極的に支持することで、史実の独ソ戦を回避して、英仏等の確実な打倒を図り、ドイツの最終的な勝利をもたらそうと考えていました。
そして、その果てに、日本は、世界は、どうなるのか、というのが初期の大プロットでした。
更に言えば、この大プロットですが、元ネタがあります。
この話の表題になっている「エリアンダー・Mの犯罪」と「機密空母赤城」です。
「エリアンダー・Mの犯罪」ですが、転生者によって、第一次世界大戦勃発前にヒトラーが暗殺されたことから、第二次世界大戦が起きなかった世界の1980年代を舞台にした仮想史翻訳小説になります。
ちなみにその小説世界においては、1950年代にソ連は崩壊しており、米独が宇宙開発を競い合った末に、独が月面初到達を果たす一方、ワイマール共和国体制が存続しています。
そして、奇書(?)「第二次世界大戦史」が、転生者の孫娘であるヒロインによって公にされたことから、ドイツ国内では第二次世界大戦を引き起こそうとする策謀が巡らされる事態が起き、それに対してヒロイン達は、という小説になります。
次に「機密空母赤城」ですが、1990年代の仮想戦記華やかなりし頃に出版された小説です。
第一次世界大戦後のドイツ国内の混乱によって、史実と異なって、ドイツの大半が赤化、共産党独裁国家に変貌する一方で、ルール工業地帯を中心とするドイツの一部は英仏の支援により赤化を免れて、ドイツが東西に分断されている、という小説になります。
(更に余談をすれば、東ドイツのトップがゲーリングで、西ドイツのトップがヒトラーという。
更にはヒトラーが、共産主義者から迫害されたユダヤ人保護に奔走しているという。
私からすれば、幾ら何でも作者が趣味に奔り過ぎ、という話になります。
尚、最終的には、日ソ戦争の果てに、日本は満州を失いますが。
ソ連は中国本土で、毛沢東を相手とする泥沼の中ソ戦争に突入して、日本は毛沢東を積極支援する。
又、この世界では東西ドイツ統一戦争の果てに、ヒトラー率いる西ドイツ(作中ではライン連邦)にソ連が加担することになり、ヒトラーの兵とスターリンの兵が、「エルベの誓い」を行なうという、何とも言えない結末を迎えることになっていました。
(と、私は覚えています。
何しろ既に両方の小説共に、古本屋に売却処分しており、内容確認の方法が私には無いのです。
その為に、実は違っています、という多大なツッコミが起きそうですが。
どうか、緩やかな間違い指摘で、平にお願いします)
御感想等をお待ちしています。




