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幼女育成任務に名前のない風竜がついてきた!  作者: 月杜円香


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第68話 クエストの終わり

「この手紙をハーグ師に見せろ」


 ワタシたちは、銀の森の北側の町に着いた。

 そこで、ゆっくり休みを取りーー


 フィニアスは、幼い頃に魔法指南を受けたハーグ師に、手紙を書いた。


 ルシアンに魔法の素養はない。

 しかしーーハーグ師ならルシアンの素質を何か見つけ出してくれるだろう


「俺は、銀の森に近づけないんだ」


 フィニアスは、食事中にパンを頬張りながら言う。

 軽い。

 いつもの口調だ。


 ルシアンは、フィニアスの顔をじっと見た。


「やっぱり、お前は《《ここ》》の一族の者か?」


「やらかして、追放された」


「な……」


 何をーーと、言いかけて止める。

 フィニアスが、不気味に笑っていたから。


「ここまでだな」


 ルシアンは、急に話を変えた。

 ワタシは、ずっとフィニアスの近くにいたがーールシアンは、一度もワタシと目を合わさない。


 見えなくなる術を使っているわけでもない。


 やはり、敏感な人なのだ。


 ルシアンとは、次の日に別れた。


「やっと、終わったぜ! 普通のクエストのほうが楽だな」


 いつものフィニアスだ。


「約束してください。フィニアス」


 ワタシは、フィニアスを見上げる。


「なんだ」


 フィニアスは、顔を下に向けた。


「今度から、必ずクエストにはワタシをおいていかないでください」


「寂しかっーー」


 言いかけて、フィニアスの顔の表情が固まる。


 ワタシは、真剣だった。


「黒魔術師の包囲網が、広くなってます」


「そんなの、怖くないぜ」


「お得意の魔法が、使えませんでしたね?」


「たまたまだろ?」


「覚えておいてください。黒魔術師が狙っているのは、あなた一人です」


 フィニアスに、ある程度事情を話しておくことにする。







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