第11話 三人でのクエスト
「ーーマルタ村の洞窟に住み着いた魔獸の退治?」
フィニアスが掲示板に目を通している間に、ワタシが次のクエストを決めてきた。
ーー大きいだけの魔獸の退治というクエストにフィニアスは、不満であった。
「S級冒険者の仕事じゃない!」
「昨日の雑な仕事のせいで、あなたに精密な仕事はもうきませんよ。
ーーこの仕事、魔獸の退治だけですが、最高金貨二枚の報酬です」
「ぜひ、やらせて頂くぜ」
金のことが絡むと、すぐに態度が変わるんだ。
本当にちょろいな……
ワタシたちは、三人(?)で精霊の風の貴婦人に飛ばせてもらった。
アルテアの隣国、ドーリアの砂漠地帯に入る村の置くにある洞窟。
そこに棲みついた爪の鋭い、人間の倍以上もある毛むくじゃらの魔物。
「よし、今回こそ魔法で窒息させるぜ
貴婦人、少しずつ、あの魔物との距離を積めろ」
<了解ですわ>
フィニアスは、魔物との距離を縮めていった。
ーー貴婦人の風が、緩やかに魔物の周りに纏わりついた時。
魔獣がこちらに、飛びかかろうとした。
「ーー忘れてました」
ワタシは、狙ってたタイミングでフィニアスに言った。
「あの魔物の毛皮は、高く売れます」
フィニアスは、嫌な顔をした。
「まさか、仕留めて皮を剥げとか言わないよな?」
「さすがに……それは」
その瞬間。
洞窟に、突風が吹き荒れて魔獸の頭が吹き飛んだーー
魔獸の頭は、フィニアスの懐に落ちた。
「おい、リリベット。これは、俺の魔法じゃねえぞーー」
「イーグですよ」
やはり、不安定なんだなーー
『イーグ、このままでは、世界があなたを受け入れませんよ。
受け入れるんです。あなたがイーグであることを』
二回目の《祝福》だった。
ーー風が、一瞬だけ「形」を持った。




