戦闘職と生産職
そうして俺は村に泊まらせてもらうことになった。
夕飯はシチューっぽい薄味のスープ 肉はホーンラビットらしい。
それを食べながらヒューグさんに色々ときいてみた。
どうやらこの村はカナリム王国オリヴァー領三つのうちの1つの村。
主に森への異変を察知するための村であり、とは言うものの、強敵と言える魔物は出現しないため砦のようなものはなく、冒険者も来ないらしい。
冒険者で傷を負ったもの等が、この村で小さな魔物を狩りながら過ごしているらしい。
村長の息子であるヒューグさんは、冒険中に怪我をして、泣く泣く冒険者を辞めてこの村へ戻ってきた聞いた。
「オイ坊主!俺はこう見えても、ちょっと前まではそれなりに名の売れた冒険者だったんだぞ!」
ヒューグさんはそう言って、俺の首をガッシリとホールドしてきた。
「何をゆーとるっ!どこぞの魔物に腕をやられてノコノコ帰ってきたくせに!バカ息子が一丁前に自慢なんかするもんじゃなかろうて!」
「んだと糞爺!」
「オウなんじゃバカ息子!」
村長もヒューグさんもすごく仲がいいらしく、2人で酒に酔って言い合いを始めてしまった。
俺はなんだか羨ましくて、笑顔でそれを見つめる。
「なんじゃい小僧、酒に酔ったか?」
「いえいえ、なんだか羨ましくてつい・・・。」
ヒューグさんは、腕を怪我して戻ってきたと言っていたけど、本当は村長のことが心配で帰って来たのではと、二人の様子を見て俺は思った。
「ん?ああ、なんじゃ、そんなことはどうでもいいんじゃ!とにかく飲め!」
村長とヒューグさんは恥ずかしそうに酒をまたどんどん飲んでいく。
しかしこの世界の酒も悪いものじゃない。
ちょっと度数は高そうだが、なかなかうまい。
そんなこんなでいろいろな話をしつつも、この日は疲れと酒でそのまま眠ってしまった。
すっかり眠りこけてしまった俺は、ヒューグさんの大きな声に起こされた。
一緒にいた村長にも挨拶をし、ヒューグさんと共に家を出て村人と挨拶を交わしながら教会にたどり着いた。
そう、職業がまだないとヒューグさんに話したら、どうやらこの村にも教会があるらしく、案内してもらうことになった。
「まさかまだ職業がないとはな・・・」
ヒューグさんはポツリと言う。
普通は成人までに教会の像に触れて決めるんだとか・・・。
俺がなんの職業になるのか興味津々みたいで、昨日から相談にのってくれていた。
この世界、職業で強さ等がものすごく変わるらしい。
大まかに、戦闘職と生産職に分かれているのだが・・・。
選択肢に戦闘職があるのなら、それを選ぶのが普通で、鍛冶師等は選択の余地がない場合にしろ、とのことだ。
剣術士等の〇〇術士は、戦闘系職業の派生の元となるそうで、強くなりたいのなら、きちんと基礎から身に着けていくのがいい、とのこと。
稀に派生を無視して職業が選択できる者がいるらしいが、きちんと職業レベルを上げてなった者との力量差は段違いらしい。
生産職は、鍛冶になるにしろ錬金になるにしろ金が必要。素材を自分で取ってきてもいいが、弱ければ結局いい素材は手に入らず、ずっと下っ端みたいなものらしい。
よっぽど自信や金があるか、また、その道しか選べない以外は、生産職になることをオススメしないとのこと。
であれば、俺がなるべきなのは生産職ではない。
俺は今1人だし、1人が好きだ。
鍛冶や、錬金にも興味があるし、生命草を大量に持っているから、最悪金に困ることはないものの、せっかく転生して引きこもるのもまだしたくない。
よっぽどゲームとか娯楽に特化した何かがあるのなら考えるが、強さありきの世界だというのなら、最低限の力をつけたいという考えも普通だろう。
今は余裕がありそうでもいつ何時なにがあるかわからないし、魔物なんて恐くて倒せるか分からないが、今は前向きにいこうと思う。
てなわけで、戦闘職だろう。
俺は教会に入り、目の前の女神様にそっくりな像に手を触れる。
すると目の前にステータス画面と同じようなに画面が表示される。
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選択可能職業
【下位職】
刀剣術士 短剣術士 弓術士 魔法士
木工師 調理師
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さて、どうするか・・・・




