世間知らず殿
これどーすんの?
村なんだから普通の薬草でいいんだよ?
この人たちもそれでいいみたいだったし!
俺の持ってる素材みんなやばいやつなの?とりあえず何かいいわけ・・・
「えっと、俺ずっと道に迷っていて、正直薬草だと思ったりしたやつを片っ端から引き抜きながら歩いてようやくここまでたどり着けたんです。
運よく魔物とも遭遇することはなく、道も分からぬまま歩いてきたので・・・場所はわからないんです。
それに命を助けていただくようなものですから、その5枚はお渡しいたしますし、足りないならまだほかの物をお渡ししますが・・・」
そういいながらカバンの生命草は全て収納、その他鑑定Ⅱで正確な名前がまだ分からないものも収納 毒消し草と麻痺消し草、ホーンラビットの角だけでカバンを満たす
生命草がいくらするのか分からないが、正直在庫は腐るほどある・・・
とりあえずつかんで出したのが5枚だったというだけで、もっと出そうとしていたから助かった。
「い、いやそれは受け取れない。それは1枚で5個の特級が作れるんだ。
特級は動かなくなった体や無くなった腕を治したりすることができる、神の如き薬だ。
葉は白金貨1枚、消耗品ではあるからそこまで値段ははらないがそれでも白金貨1枚だぞ・・・それくらいの代物なんだぞこれ」
「そうじゃよ、こんな貴重なもの1枚でも受け取れまい・・・この村は見ての通り何もない村でのぅ もちろん買い取れる金なんてありゃしない・・・それはジン、あんたが大事に持っておくべきもんじゃ」
この人たちは本当にいい人なんだな。
白金貨がいくらかわからないが、金貨の上ってのはわかる。
知らないふりをして貰っておくこともできたし、俺から奪うこともできる。
そんなことなんて何も考えずに説明までしてくれるそれなら俺が言うことは決まっている
俺はとびきりの笑顔で言った
「それなら、この5枚はあなた方が有効に使っていただきたい。
これをお譲りしますから、最初に言ったように泊めていただきたいのです。でも受け取れないということなら・・・
お譲りする条件を追加したいのですが・・・よろしいですか?」
「それならってなんじゃ!だからこれはものすごく貴重なものだといっとろうがぁ!」
「まぁ親父、条件をきいてみようぜ せっかくくれるって言ってるんだ。俺の腕も・・・治るかもしれねぇ・・・だろ?」
いやいやヒューグさん腕怪我してんのかよ・・・
それでも受け取らないってどんだけだよ・・・
「そうですね・・・泊まらせていただくだけじゃなくて、何でもいいので食べ物をいただきたいのと、この通り世間知らずなので、世間のことを教えていただきたい・・・
あとは無理でなければ1泊じゃなくて、何泊かさせてもらえると、非常に助かります。
それと、この生命草を私がお渡ししたことは内緒にしてほしいのです。
使い道については売ってしまっても構いませんし、すべてお任せします。」
どうだ!俺にとっては完璧な要求だと思う。
食べ物も貰えて、情報収集もできる。
そして俺に危険がないように秘密にしてもらう。
俺にとってはこの葉っぱは、使い方も知らないゲームでいうところの初期の薬草くらいにしか思っていなかったのだから、悪い奴らに知れたら面倒なことになるところだった。
ここを女神様に目指せと言われたのは、そういうところもあるかもしれない。
情報がいかに大事なのかも身にしみてわかった。
「飯なんて・・・そんなもの当たり前じゃろうが・・・
何度言っても変わらなそうじゃし、これはありがたくいただこう。
それに実はこの村は病人が多いし、息子は腕が動かなくなってしまっていて、薬草取りすら満足にできん。
だからものすごく助かるのじゃ、ありがとう!世間知らず殿。」
そう言って村長はニィっと笑ったのだった。




