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失望者の異世界転生  作者: コバヤシ アキラ
第2章
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属性の優劣

戻ってくるルーシーに対して何と声をかけてやればいいか思いつかず、短く


「お疲れ」


と声をかけた。


「うむ・・・悔しい・・・」


表情だけでその悔しさは伝わってくる。


「お互いにまだまだだったな・・・」


「うむ、改善点が見つかった!まだまだ強くなれる!」


ルーシーはすぐに気持ちを切り替えて思いを新たにする。

何時までも引きづっている俺が馬鹿みたいだ・・・


「よーし、ちょっと早いが午前はこれで終わりだ!魔法の奴らはちゃんと飯食って備えるように!解散!」


「ルーシー!ジン!飯いこー!」


陽気に声をかけてきたのはダンだ。


「うむ!いいか?ジン」


「いいも何もお嬢が決めるのであれば何も。」


「くっ・・では行こうかダン殿」


一瞬ルーシーは笑いそうになるが気力を振り絞り何と耐え忍ぶ。

そうして食堂もで着くと各々が注文をして席に着く。


「で、ダン。その強さはどうしたんだ?」


「ん?ああ、僕はほら、運が良かったんだよ。いい師に巡り合えた・・・それだけさ。それよりジン君の強さは底が知れないんだけど?」


「ん?俺の師匠は戦闘狂ヒューグだからな。後は察してくれ。」


「ああ、どうりで・・・あの人は底が知れないと噂だからね・・・じゃあルーシー様も?」


「うむ。まぁジンから教わることの方が多いけどな!」


「へぇ~じゃあ魔法は?確か戦闘狂のヒューグ殿は魔法を使えないと聞いたことがあるんだけど。」


「ん・・・師匠は魔法を使うよ。しかも全属性使える。」


「ええ!?そんな情報は初耳だよ!それなら冒険者も続けられるし、国にだって・・・宮廷魔導師だって簡単になれそうなのに・・・ああ!ルーシー様の領で雇っているのかい?」


「落ち着けよ・・・師匠は完治して冒険者を続けているよ。丁度治ったくらいに俺と出会って、いろいろお世話になったって感じだ。そして縁あってお嬢様と巡り合った。」


「う~ん・・・まぁ、どうしてそんなにすぐに強くなれたのかとか疑問はいろいろ尽きないけど、おいおい真実を語っていってもらうことにするよ。」


「どう思おうと勝手だが、ダンは魔法も使えるのか?」


「うん、一応ね。でもジンみたいに見たこともない魔法を簡単に使ってしまうような異常者ではないよ。あれは大発見ともいえる魔法だ。今までの文献、古文書にも載っていないことを容易くやって見せた。公衆の面前でね・・・あれは気を付けたほうが良いよ。Aクラスは全員見ていたし、ジンを一目置いているのは多いと思う・・・僕もその一人だしね!」


「あれは殺傷力はない魔法だし、いいかなと思って・・・ダメだったか。」


「君は・・・まったく、で?どうやったら新しい魔法が使えるんだい?」


「ん?そりゃ、あれだよ思いこ・・・・おいダン・・・」


「っち」


「まぁ・・・その・・・悪い奴じゃないのはわかるんだけど、俺らに隠し事してるだろ?だからまだ教えられねーな!」


「じゃあいつか教えてもらうことにするよ!それなりに見返りも用意してね!」


「そん時も友人だろ?なら見返りなんていらねぇよ。」


「ハハッ敵わないなジンには・・・すまないね、秘密にしていることは口止めされていることでね・・・自分では伝えられないんだよ。」


「そっか、ま、気にするなよ。俺にも言えない事情とかあるし、そこらへんはお相子だな。」


そんな会話をして過ごし、午後の授業が始まる。

正直魔法戦は期待していなかった。


というのも、魔法戦は決められた技でどの属性を使って攻撃するか、しかないからだ。


では、どこで強さを決めるか、優秀さを決めるかと言えば、


まずは魔力。


これは大きければ大きいほど、魔法でのダメージが高くなると言われている。


次に魔法の行使の速度。


具体的にはイメージし、MPを消費し、具現化する。この速さが早ければ早いほど優秀。


そしてMP量。


これは多ければ多いほど数を多く放つことができる。


最後に魔力操作技術。


これは基本的なことではあるが、自信のMP量をきちんと把握し、どれだけ撃てるのかをきちんと考えながらその時々の状況判断によって適切なMP量を消費して魔法を放たなければならない。

これはどちらかといえば状況判断力になると思うのだが、説明ではこの4種類。


後は属性が多く扱えれば扱えるほど強い。


これは属性魔法には優劣があり、火は水に弱いが風に強いといった具合に決められているらしい。

相手の弱点となる魔法を扱えればこちらが有利になるのだから、当然だろう。


と、授業ではこのように習った。


つまり魔法を組み合わせるだとか、そういったことは1ミリも出てこない。

最初に扱えた魔法だけが己の扱える魔法だと、それしかないと思い込んでしまう。


みんなが今までそうだったというのは、おかしな話であるが・・・実際そうなのだから困ったものである。


「よーし、集まったなー!ゾーイとナタリー、リーゼとクレア、デブスとグレイスの順番で試合をやってもらうぞーあ、そうそう、安全装置で全員これ着ろ!魔法のダメージを軽減してくれるから!じゃあ最初の組みは前に出ろー」


幼女体系のゾーイ・アラモンドと、いつも寝ているジャスミン・テイラーのメイドナタリーが向き合う。


「それじゃあはじめー」


教官の合図で二人は後方に下がり、それぞれ右手をかざす。


「いけっ!土球!!」


最初に魔法を放ったのはゾーイだ。計15発もの土魔法を一斉に投げ飛ばす。その土球は1つ1つが大きく、ナタリー目掛けて飛んでいく。


それをナタリーは水壁を放って防ぐ。水は優秀な属性だ。火と土に強いとされている。あくまで教科書の中に乗っている魔法限定での話だとは思うが。


そして今度は水球をナタリーが放つ。その数は10。


だがゾーイはそれを見てすぐさま魔法を放った。光属性の雷球。たった1発だけだが、それは水球を全て潰してそのままの勢いでナタリーへと浴びせる。


どうやら属性の優劣はなかなかに凄まじいみたいだ。


お読みいただきありがとうございました。

ブクマと評価をしていただけると、モチベが上がりますので、少し手間ですが、何卒よろしくお願いします。

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