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失望者の異世界転生  作者: コバヤシ アキラ
第2章
53/137

ルーシーVSダン

サブタイトルを数字から変更いたしました。今後はきちんとサブタイトルも付けていこうと思います。

また、


第43部『討伐後』の一部文章削除のご報告


冒頭にあった、罪人の部分に関しまして、削除としました。

伏線の意味合いで書いていた物ですが、

そこの部分に関しましては、無くてもストーリーに差し支えありませんので、読んでくださっていた方は、消えたんだなと思っていただくだけで構いません。


今後ともよろしくお願いいたします。

「いやいや、俺の負けだよ。あんた無傷じゃねぇか」


俺は負けを認める。実際まだ届かない相手だった。

師匠よりは弱い。それは間違いないだろうが、俺は師匠に勝ったことはない。そしてこの人も・・・まだ勝てない。

剣技において、そして体の使い方にさえ勝っていない。なら、俺の負けだ。


だが、


「ハッハッハ、私の負けだよ。久しぶりにいい相手と出会えた。」


「いや、しかし・・・」


「戦ううちに恐るべき速度で成長する相手を見るのは久しぶりだ。それに魔法があったら私は完敗だっただろう。楽しかった。また戦おう。」


一方的にまくしたてられたというか・・・まぁいっか・・・


「それならそういうことにしておきますよ・・・おれ・・私としては学ぶべきところが沢山ありました・・・いい勉強になりましたよ。」


俺より強い奴はまだまだ大勢いる。知らない戦い方も多分沢山ある。

まだまだ強くなれる。それが知れただけでもいい収穫だ。


互いに礼をして振り返る。

すると周りが唖然としていた。


「あ・・・あの青の騎士を・・・」


「あいつバレンシア伯爵の護衛まで倒してたぞ・・・」


気付けばAクラス以外の生徒も見学に来ていたようだった。

ここで目立ってしまったが、これでルーシーを襲おうなどと考えるバカがいなくなればいい事ではあるが、あまり引かれるのも嫌なんだけど・・・この反応を見るに無理みたいだ。


「じゃあ次―」


そんなことを考えていると次の試合が始まる。

ルーシーとダンの試合だ。


お互いに集中力を高めている。


「よし、はじめー」


開始の合図が発せられたが、互いに動かない。


ルーシーは片手剣、ダンはレイピアのような細長い剣。


そのにらみ合いは2分続いた。お互いに汗をかいているのが分かる。

攻めないのではなく、攻められない。


ルーシーはもう待てないとばかりに飛び出した。


剣が交差する。


そしてルーシーは手首を2度左右に返して絡めとろうと動くが、ダンはそれを察して直ぐに離れる。


そしてまたすぐに激突。


今度は互いに手首を返す。


が、レイピアは円錐であり、面がない。手首を捻って返したところで全く意味はないのだ。

それがダンにも理解できたからか、剣を絡めとられないように素早くまた離れようとするが、ルーシーはそんなミスを見逃すほど甘くない。


ダンの左肩に一撃


だが、ダンもその一撃をうまく衝撃を逃がしつつ緩和させた。


交差した時に手首を返すことによって相手の首へと剣先をねじり込ませるこの技術は俺がルーシーに教えていたものだが、その他に剣道の技である払い技、出ばな技、担ぎ技、引き技、抜き技、返し技、すりあげ技等基本的な技も教えてある。


ルーシーは俺とは違いその技の本質をいち早く己へと昇華し、それを自己流にアレンジを加えて使用している。


変な名前を言い放ったりするところは残念だが、俺よりも上手く使いこなせているのだからちょっぴり悔しい。


だがダンはレイピアであり、今までの剣技での戦いとはまた違う。


ダンの構えは腰を落とし前かがみ、右手の剣は相手に剣先を向けて半身になっている。

恐らくスピード特化の刺突技メイン


力任せで叩き斬る西洋の剣ではなく、刀の引いて斬るようなものでもない。

純粋な突きの一点突破。


その細さゆえに剣を受け止めることは出来そうにないが、中々にやりにくい相手だろう。


鎧を着ていればその鎧の間を縫って攻撃できる武器である。

その繊細な動きができるのであればだが。


するとダンは


「今の技はなるほど・・・僕には使えませんね!」


等と明るく言った後、「今度は僕の番ですね!」とニッコリ笑顔を見せた。


そして気を引き締めた。さらに左足を後方へ置き、腰を落とす。


右手を真っすぐに突き出し剣先はルーシーへ向く。


次の瞬間


ダンは砲台から発射される砲弾のようにズドンと右足から音がなると同時にルーシーへ肉薄する。


その速さは先ほど俺と戦った青の騎士イザークより速い。


目でとらえるのもやっと、ルーシーから見れば急に剣先が寸前まで近づくように見えたはずだ。


だがルーシーも負けていない。


圧倒的センス、勘がいいといえばいいのか、その剣技、刺突を中心から若干ずらせた。


左肩にそのレイピアが滑り込む。


先ほどのルーシーの一撃なんてもんじゃない。10倍返しと言わんばかりの衝撃を与え後方にルーシーは吹き飛んだ。


闘技場の壁にズドンという衝撃音が鳴り響き土煙を巻き上げる。


「ぐっ・・・ぐう・・・」


土煙の中からルーシーのうめき声が聞こえる。相当痛いみたいだ・・・


「負けぬぅっ!」


そこからの攻防は凄まじいものだった。


互いに一歩も譲らない。


ルーシーの力強さは変わらない。


ダンの速さも変わらない。


ダンは攻撃を受け止めさせない。攻撃を受けない。

華麗に躱し、刺突を繰り返す。ルーシーも負けじと攻撃をするが、最初のダメージが思った以上に響いているのだろう。うまく攻撃できていないし、ダンの攻撃も完全には躱しきれず、受けてしまっている。


そうしてしばらく打ち合ったのち、



「・・・参った。」




ルーシーはボロボロの姿で悔しそうにそう呟いた。

1万PV超えありがとうございます。本日2回更新といたしますので、よろしくお願いいたします。

本日19時UPです。


ブクマと評価をしていただけると、モチベが上がりますので、少し手間ですが、何卒よろしくお願いします。

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