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失望者の異世界転生  作者: コバヤシ アキラ
第2章
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実技の授業

三日目の午前の授業、教官が唐突にドアをガラっと開けると勢いよく入ってきて大声を上げた。


「お前ら!今日は実技だ!全員闘技場に今から集合!」


それだけ言うと去っていった。


俺らは全員重い腰を上げて闘技場へと向かう。


Aクラスにいる生徒の名前などは大体覚えた。


まずは、銀髪黒目の伯爵リーゼ・バレンシア、その護衛フェリス、リーゼは試験で教官を倒した一人らしい。俺に絡んで決闘になったが、その後はたまに睨んでくる程度で無視している。


次に赤の公爵家、赤髪に赤色の瞳デブス・レッドフォードとその護衛ルーファス。デブスはルーシーを睨んだりしてくるが今のところ話しかけても来ない。ルーファスは筋肉が凄まじく大柄な男性で、多分騎士なのだろうが年齢はわからない。


そして、青の公爵家グレイス・オズボーンとその護衛イザーク。

青髪だが赤い瞳、寡黙なのか基本的に静かで、何を考えているか分からない。知的な印象、イザークは常に全身に黒い鎧を身に着けており、この二人に話しかけるものはいない。


この3名が俺の中では要注意人物だ。

後は、

少女のように見えなくもないというか、見た目幼女のゾーイ・アラモンドとその護衛というか、黒スーツに白手袋で白髪だが若いTHE、紳士に見えるジョナサン。


教官がいなければ常に寝ていて退屈そうな赤毛の女ジャスミン・テイラーと、それをいつも注意しているメイド姿のナタリー。


そしてノリが結構よく、ちょいちょい絡んでくる男爵家のダン・ウェイカー。      


平民出で、いつも誰ともかかわらないようにひっそりとしている緑色の髪のクレア。          


とまぁ、これがAクラス全員になるわけだ。

全員協調性の欠片もない。


「よーし集まったなー!今回は魔法や精霊、魔術は一切禁止物理攻撃だけで戦ってもらう!心得があるものは全員こっちにこい!ない奴は次の魔法戦にでてもらう!」


その一言で俺とルーシーは教官の元へ移動した。

魔法は決まった魔法しか使えないという事になっているからな・・・なら剣で戦った方が自分の為にもなるし、それはルーシーも同じに思ったようだ。


移動したのは銀髪のメイドフェリス、赤公爵デブスの護衛ルーファス、青公爵の護衛全身鎧のイザーク、幼女の紳士ジョナサン、いつも寝ているジャスミン・テイラー、そしてダンだ。


つまり魔法は銀髪、赤、青公爵、幼女、ジャスミンのメイドナタリー、そしてクレアだ。


つまり肉弾戦は8名、魔法は6名となる。


「じゃー適当に振り分けるわー・・・ジャスミンとフェリス、ルーファスとジョナサン、ジンとイザーク、ルーシーとダンとする。順番は今言った通りだ。魔法は午後からとして、ゾーイとナタリー、リーゼとクレア、デブスとグレイスだな。」


「それぞれ用意した好きな得物を手に取って戦え、じゃあまずはジャスミンとフェリス、中心で向かい合え!」


教官に言われた二人はそれぞれ位置に着く。


ジャスミンは木製のナイフ、フェリスは木製の大鎌を持っている。

大鎌とどう戦うのか参考にさせてもらうとしよう・・・


「じゃ、はじめー。」


教官の間の抜けた声で戦闘が始まった。


大鎌を縦横無尽に操りながらナイフを持つジャスミンへと肉迫する。

鎌の大きさはどうやってもナイフでは防げないだろうと見ていると、ナイフをフェリスに向けて投げつけた。


その投降は驚異的な速度でフェリスに迫るが、大鎌で難なく振り落とした。

だがその一瞬の間にジャスミンは近付き格闘術へと切り替わる。


ただ真っすぐな正拳突き。


だが体重移動がすばらしい。全身で、足から腰、胴を伝ってその威力が右手に収束される。


「―――――っ!!!!」


フェリスのみぞおちにそれがヒットし、声にならない声を上げてフェリスは吹っ飛び、そして倒れた。


その容赦ない一撃に皆は黙ったが、教官だけは軽く口笛を鳴らし、「容赦ないねぇ~」と軽く言った後に「次ーー」と何事もなかったかのように進める。


リーゼがフェリスに近寄り回収。ジャスミンは何事もなかったかのように欠伸をしながらさがった。


手の内を全く見せずに投降と突きで試合を終わらせた・・・背筋がゾクリとする試合だった。


「ルーファスとジョナサン!はじめーーー」


ルーファスは幅広で長い大剣を容易く振り回し、ジョナサンへと迫る。

ジョナサンは片手剣を両手に持ち戦っているが、左手は常に背中にあてがう様に持っており、右手の突きだけで上手く大剣をさばいている。


互いに実力は同じなのか、しばらく片方が攻めれば片方が防ぎを繰り返していく。

見ている方は学ぶことが多い。その一挙手一投足は俺から見れば洗練されていると思えたし、戦い方もそれぞれ参考になる。

ジョナサンは左手の剣を隙あらば死角から叩き込んでいるが、ルーファスはそれをギリギリで受け流している。


どちらが凄いかと言われれば、どちらも凄い。ジョナサンは誘導して死角を作り出そうとしているし、ルーファスはそれが分かっていて、あえて隙を与えて、そこから攻撃を受け流したのちに追撃せんとしている。


そうして15分くらいやりあったのち、ジョナサンが膝を付きルーファスの勝利に終わった。


「なかなかやるじゃねーか。」


「御冗談を・・・手も足も出ませんでしたよ・・・完敗です。」


ルーファスがジョナサンを称賛するが、ジョナサンはそれを首を横に振って否定する。

ルーファスは息切れすらしていない。片やジョナサンは肩で息をし、顔色も真っ青だ。恐らくルーファスは本気を出していない。ジョナサンの強さを計っていたのだろう、相手に合わせて動いていた・・・合わせていたにもかかわらず、息切れすらしていない。

完敗と答えるわけである・・・。




そうして俺の番がきた・・・相手はイザークと呼ばれる青の公爵家の護衛を務める奴だ・・・そして青の公爵家は5大公爵家の序列1位。

5位である赤の公爵家デブスの護衛ルーファスさえ底の知れぬ強さだった。


そしてこの目の前にいる男・・・全身真っ黒の甲冑・・・


「え?それ脱がねーの?教官!これずるくないですか?」


俺は教官に抗議するが・・・


「んー?お前も着ていいぞー」


「・・・なんでもないです・・・」


特に意味はなかった。全身ガチガチ鎧は槍を選んだ。

俺はただの木の棒をチョイス。丁度よく刀と同じ長さ、というか木刀といってもいい。重さも申し分ない。もしなければ槍を選ぼうと思っていたがあるのならばこれを使う。


「じゃーーーはじめー」 教官の声で試合が始まった。


お読みいただき、ありがとうございました。

申し訳ありませんが、更新がここから遅れていきそうです。

1週間に1度は更新できるようにしていきたいと思いますが、もう一つのAOMと並行しての投稿では、2週間に1度程度になってしまうかもしれません。

初心者であり、ここまでお読みくださった方には感謝しかございません。

PV数が増えるだけでモチベーションは上がるのですが、初心者であるがゆえに話の展開とかがへたくそで申し訳なく思います。

変わらずにお読みいただけたら嬉しく思います。よろしくお願いいたします。

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