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失望者の異世界転生  作者: コバヤシ アキラ
第2章
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新たな魔法と興味

俺の攻撃魔法では殺傷能力が高すぎる・・・で、考えてみた。

学園用に必要になると思っての事なのだが・・・早速使うことになるとは思わなかった・・・。


まずは・・・多分初歩的なんだろうけど、視界を奪う闇魔法・・・これは操作が激ムズなので捨てた。

相手の移動に合わせて魔力操作で追尾しなきゃいけない・・・これは完全に不意打ち用の魔法なので戦闘に使えない。


だから逆に光を使う。閃光と音により、相手を数秒動けなくする。

つまりはスタングレネードだ。


だがこれがなかなか厄介で・・・目を眩ませる閃光と耳をつんざく爆発によって、動きを封じるのみにしたいのだが、使えば肉体的損傷を与えてしまうだろう。


爆風、爆音、熱、等の圧力波が発生してしまう。


まぁ、それは地球でのスタングレネードであって、魔法でしかできない技術がある。

単純に透明なシールドの中で爆発させればいい。


そうすれば風も熱も防げてしまう。音は驚くくらいの音量に調節した。

魔法名がスタングレネードじゃぁちょっと違う気がするし・・・


俺は心の中で魔法を唱える。円形のシールドの中で細かい粒子が発火・燃焼するイメージ、それにより音響パルスと閃光が生まれる。

火と土と無属性の混合魔法


【フラッシュバン】


すると迫ってきていたメイドの前でそれが凄まじい音と共に眩い光を放つ。

この魔法をもろにくらえば、全感覚を麻痺させる。

ルーシーに試したが、3秒くらいだ・・・だが、それで十分。


メイドがそれをもろに浴びた。視界が消え、音が無くなり、シールドを絶妙なタイミングで解除すると飛ばされないくらいの爆風が舞う。


俺はその一瞬だけ目と耳をふさぎ、一気に近付きメイドの首に鞘付きの刀を当てる。


「降参しろ・・・」


俺が冷たくそう言い放つと、メイドは目をつむったまま動かない。

どうやら感覚が戻っていないようだった・・・だからダンに審判をしてもらおうとしたのだが・・・

ダンも・・もろにくらってそれどころではなさそうだったが、何とか片目を開き


「しょ、勝者・・ジン!」


と、勝敗を告げた。周りには多くの観戦者がいたが、誰も聞いちゃいない。

だがメイドと俺、銀髪にルーシーは聞いていた。それで十分である。


「はぁ・・・お嬢様、夕飯の準備がありますので、そろそろ移動しましょう。」


俺がルーシーにそう提案する。


「うむ!今日の夕飯はなんだ!?」


「それは、貰える食材次第ですね・・・」


こいつ・・・飯の話をだせばすぐに食いついてきやがる・・・


「ちょ、ちょっと待ってよジン!今の魔法はなんなの・・・?」


ダンが慌てた様子で聞いてきた。そういえば、魔法は作れないと言われている・・・がしかし、アレンジは出来ると言われている・・・うーん・・・面倒臭いな・・・


「ダン・・・そりゃあ秘密だよ!」


俺はわざとらしくニッと口角を吊り上げてほほ笑む。

あ、特に意味はない。


だがダンは驚愕の顔を作り出し、「まさか!・・・いや!そんなはずは・・・」と合わせてくれた。こいつ本当にいいヤツだ。


俺らは寮に戻り、ルーシーに声をかけた。


「なぁルーシー・・・ぎこちなさ過ぎやしないか・・・?」


「うむ・・・私もそう思うのだ・・・だが・・・」


「だが?」


「なんかできん!ジン!お前からお嬢様と言われるのだぞ!面白すぎてろくに会話もできない!聞かないように努めれば勝手に決闘などと・・・意味が分からん!」


「おま・・・俺がどれだけ苦労したと思ってやがる!お前は助け船ださねえし、俺は目立っちゃうし、大衆の面前でフラッシュバンまで使っちまった」


「そ、そんなもの・・・ま、まぁ・・・しょうがないじゃないか・・・お嬢などと呼ぶお前が悪いんだ・・・私は悪くない!」


「お嬢・・・」


「ぷっ・・・くくっ・・・」


「・・・・・」


どうやら互いになれないようだ・・・だけど、これは必要だろ・・・ルーシーには慣れてもらわなくちゃならない。


「早く慣れてくれ・・・俺が危険な目に合う・・・」


「善処しよう・・・」


「俺もなるべく無言キャラになる・・・・」


そうして一日目が終了した。二日目の銀髪は打って変わって無言。隣のメイドも無言・・・教官は知っているのか面白がって何度も質問を銀髪にしていた。


今日の授業は魔法についてだが、エリーさんから前に聞いた内容であり、聞き流した。


次いでの授業は魔術。


魔術は魔石に刻めばMP消費だけで行使できる便利なものだ。ただ、複雑な魔法陣を施すには大きな魔石じゃなければならない。


魔法とは違い、刻む魔法陣は想像力はいらない。


その魔法陣の所々に重要な役目があり、消費MPや魔法の属性の種類を決めたり複雑なパターンがある。


が、しかし、今の時代、複雑な魔法陣は作らない。


火球などの初歩の魔法を刻むだけらしい。なぜか・・・?


コストがかからず、生産が簡単で、誰でも使える。連発もできるから、それなりに魔物にも有効だから・・・だそうだ。


俺は逆だと思うけどな・・・イメージ等が難しく、複雑な複合魔法こそ刻むべきだろ・・・まぁ学ぶ機会が無ければ火球すら放つのが難しいからなのかもしれないが・・・


「とまぁ、魔術の基本はこんなところだ!実際に刻むことができるのは魔術師になってからだな!複雑な式は分からん!何故かと言えば広まっていないからだ!」


とそんな感じに教官が説明して授業は終わった。


俺の興味が増えていく。

魔法から始まり、魔術に錬金術に職業関係、ステータスの謎もあるし・・・少しづつ色々やってみたい。

生活環境も変えてみたいし、地球での知識をある程度、豊かな方向で広めたりもしたいが・・・圧倒的に時間が足りない・・・


今度休みがあるときにとりあえず魔法陣で遊んでみようと思う。


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