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失望者の異世界転生  作者: コバヤシ アキラ
第2章
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学院入学

武器防具の注文をした日の夜、ルーシーの父から呼び出しを受けた。

また家族自慢でも聞かされると思い、内心うんざりしていたが、どうやら違ったようだ。


「それ・・・本気で言ってるんですか?」


俺は言っていることが信じられずに思わず聞き返してしまう。


「そうだ。本来はメイド等を付けるのだが、その中から一人護衛という名目で一緒に授業を受けられるのだ。何でも長男のアルスがジン殿にもうお願いしてあるとのことだったが、ジン殿も快く任せろ、と言っていたと聞いたが?」


「それは・・・パーティーメンバーとして任せておけという意味で、学院に入学なんていう話は初耳ですよ。」


16歳になると貴族か、優秀な人材が入学するエスポワール学院という貴族学校があるらしく、ルーシーもそれに入ることになっていた。


この親父は何を言い出すかと思ったら、俺も一緒に学院に入学して、ルーシーの護衛をしろと言ってきたのだ。


俺はそもそもそんな貴族学院があるのも初耳だし、貴族は必ず16歳から入らなければならないらしい。


何でも、貴族は国民を守る為に戦闘技術、魔法技術、そして知識を身につけなければならない。

そしてそれを活かして卒業とともに、貴族は自身の領地を治める者や、騎士、魔法師団などに武功を求めて入る者等様々な道があるとのこと。

優秀な人材とは、国民からそういったものが稀にでるらしいのだが、大体は卒業後に冒険者になるらしい。

重要なポストを貴族が譲るはずもないのだろう。


男爵等の身分の低い貴族は、基本的には騎士などを目指して日々励むのだそうだ。

そして、貴族でもましてや執事でもない俺を護衛につけるとは・・・公爵の立場としてはまずいんじゃないか?

そう尋ねたが、ルーシーの親父は別に問題ないと。男爵などの貴族はそもそも護衛すらいないらしいが、公爵ともなれば、雇った凄腕の騎士等が護衛につくこともあるらしい。


だから冒険者も問題ない・・・いや、ないわけじゃないと思うけどな。

確かに学校で学べるのは俺にとってはありがたいことだ。

この世界の知識が手に入るし、強くなるヒントもありそうだしな。


「だが・・・もう申し込みは長男が済ませてしまっているみたいだぞ・・・。」


あ、もう断れないパターンね・・・・アルスめ・・・・


「わかりましたよ・・・お引き受けしますけど、費用はかかるんですか?」


「それは任せてくれたまえ!むしろこちらの執事と同等の給金がでるし、学院の執事用の制服なども支給されるから問題ない。全寮制で3年間だ。よろしく頼む。」


3年もかよ!まぁしょうがないか、興味もあるし、学生をまたやることになるとは思わなかったが、楽しそうだしな。

まぁ護衛としてだけど、そもそもそんなに危険なこともないだろう。


基本的に年や月日や時間の流れは日本と全く同じで、俺はこの世界にきてから約半年、そして入学は半年後だから、まだ時間はあるのだが、その間はここでお世話になることになった。


そういえば、ギリアム討伐の件を知っているのはルーシーの父と俺ら3人、エリーさんと王国のお偉いさんみたいだ。


それを聞いた師匠は、帝国の宰相は関わっていたが、多分帝国は白だと言っていた。エリーさんも同意見らしい。そもそも帝国と王国は別に仲が悪いわけではないみたいだった。


宰相の言った【あの方】については何も心当たりはないらしいが、師匠はそれを探るべく王国からの依頼もあって、頼んでいた防具が出来上がると、すぐに旅に出て行った。


俺とルーシーは師匠に1度も勝てなかったために、技を磨くべく躍起になっていた。


ちなみにできた防具はみな性能は同じだが、色や見た目が全く違う。

俺は全体的に黒色、師匠は緑、ルーシーはシルバーだが、うっすらと黄金色に見えなくもない。

2人とも似合っていた。俺は真っ黒・・・多分ローブが黒いから、それに合わせてくれたんだと思うが、街中で全身真っ黒ってのは不気味に見られそうだが・・・まぁいいか・・・。


そして、俺には執事が一人ついてくれることになった。

ウェルシスという名のめちゃくちゃ出来る男なのだが、これは俺の家庭教師的なもので、俺の学のなさから付けてくれたのである。


学のなさとはいっても、歴史等が全く分からないだけで、算術などの能力はずば抜けて高いと評価されている。

この世界よりも化学がクッソ発達した世界で過ごしていたからな。高卒だから数ⅢCまでのレベルでしかないが、それなりにできる。一応理系だったわけだし・・・学校の先生も物理の先生がたまに面白い話を聞かせてくれたおかげで意外と知識は広い・・・と思う。


まあ、あまり覚えていないけど。


ともあれ、勉強に修行に、実戦とそれなりに充実した日々を送らせてもらい、あっという間に半年がたってしまった。


ちなみに2人とも転職済み。


俺は暗殺者、ルーシーは騎士となっている。


余談だが、鑑定レベルがⅥになったことで、職業とスキルの鑑定ができるようになった。これはマジでありがたい。


たとえば〇術士の場合は、

――――――――――――――――――――――――――――――――――

〇術士


Ⅰ 気闘術Ⅰ 身体強化Ⅰ 〇術 がスキル項目に追加

Ⅱ 〇術の 技術力上昇

Ⅲ 〇術の 攻撃力上昇

Ⅳ 〇術の能力にあったpotentialの上昇(小)

Ⅴ Ⅱに同じ

Ⅵ Ⅲに同じ

Ⅶ Ⅳに同じ

Ⅷ 〇術の 技術力、攻撃力上昇

Ⅸ 〇術の スキルレベルが上昇しやすくなる

Ⅹ potential上昇(小)


――――――――――――――――――――――――――――――――――


こんな感じで、魔法士はⅠのときに魔力感知等を覚えるようになっていた。

で、次は狩人の場合、


――――――――――――――――――――――――――――――――――

狩人 LVUP時、素早さが上がりやすくなる。

Ⅰ 静かに着地できるようになる

Ⅱ 精神統一Ⅰ 追加

Ⅲ 精度の上昇

Ⅳ 罠設置Ⅰ  追加

Ⅴ ダブルショット技能上昇

Ⅵ 索敵Ⅰ   追加

Ⅶ トリプルショット技能上昇

Ⅷ バランス感覚の向上  

Ⅸ 隠密Ⅰ   追加

Ⅹ 狩人の心眼 追加 急所の位置がなんとなくわかるようになる。

――――――――――――――――――――――――――――――――――

こんな感じだ。術士は基本的にスキルは覚えないが、そこからの派生職からだとスキルが得られる。

それから、どうやらその職業ごとにレベルアップ時のパラメーターの上がりやすさが変わるらしい。


未だにパラメーターなんてものは見れないけどね・・・。


ともあれ、明日はいよいよ学院生活が始まるわけだが、初日はクラス分けの実技試験があるらしい。


俺は護衛なのでルーシーのクラスに無条件で入れることになっている。ただ見ていればいいという楽なものだ。


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