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失望者の異世界転生  作者: コバヤシ アキラ
第1章
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愛煙家の狩人

弓術士となり弓は村にあったものを貰えることになった。


しかし、俺が弓を打つと、すぐ手前にポテッと落ちてしまう。


「お前に何で弓術士の職があったのかわからんが、短剣と比べると才能といえるものは・・・全然なさそうだな。」


落ち込んでいるとヒューグさんはそう言って畳みかけてくる。


「は、初めてなんですから・・・練習すればきっと的に当てることができるはずです・・・・」


「まっ、扱いに慣れるには反復あるのみだな。お前の短剣術も才能というよりは今までの積み重ねみたいな、そんな感じがしたからな。やるしかないわけだ。」


確かに俺に才能なんてないのだろう。短剣は警棒の長さと同じようなものだった。警棒は逮捕術の訓練や試合で10年振ってきた。それを生かすことができたのだと思う。


それに比べて弓は、今まで触ったことすらなかった。

飛び道具といえば警官ではけん銃で、警察学校で上級を取れたものの、それ以降は年に1回ある射撃訓練で撃っていたくらい。


それに弓とは勝手が違う。


けん銃は狙いをつけるのも大事だが、引き金をゆっくり引いて狙いをずらさないこと。撃った瞬間の反動に抵抗するのではなく、そのまま流すように上に手をもっていくような感覚で撃てば大体当たる。中心に当たらなければ、全弾同じように撃った後に着弾痕を確認し、まとまっていれば狙いを変えるだけで良い。


つまり、けん銃を撃つのに力はほとんど無用なのである。


だが、弓はまず引くのに力がいる。そして全身で撃つ為になかなか狙いを付けるのが難しい、引いた手の位置や体のバランスの維持、撃った後の静止。


これを出来るだけ早く、慌てず正確に連射できなければならない。


まじでむずい・・・


だけどな・・・楽しいんだよなこれがまた・・・


弓ってかっこいいじゃないか。前世でも1回は撃ってみたいと思ってた。

そんなこと思い出すこともなく過ごしてきたけど、それを思い出せた。


そして今一心不乱に弓を引いてるけど、これがまた難しいけどおもしろい。


弓で第一矢を外したとしても余裕をもって第二、第三を正確に撃って仕留められるようになるまで、練習が続いた。


そうして1週間経ったが、正直いって1週間じゃ無理だった。

突っ立って弓を引き、最低限的に当てることは出来るようになった。


しかし、これが動きながらとなるとそうはいかない。

実際に魔物に向かって弓を引くも、3回に1回当たるくらいで、次の矢を撃つ前に接近される為、短剣で倒さざるを得ない。


そうして3回に1回くらいで当たる矢でホーンラビットを仕留めたとき、弓術士がⅡに、弓術がⅢになった。


これで再度撃ち始めると、スキルの効果が目に見えて分かった。


3回に1回だった命中率が、2回に1回という50%にまで上がり、

次の矢をセットするスピードがスムーズになった。

動きながら的に当てるのはまだまだ練習が必要だが、これならば弓だけでここらの魔物は倒すことができそうだ。


ヒューグさんに教わりながら俺の練習は続いていく。



――


「ふぅ・・・今日もいい天気だなぁ」


俺は早朝に家を出て、森から吹く涼しい風と、あたたかな日の光をあびながらン~っと伸びをして、煙草を口に銜える


銜えるとシュッと煙草に火が勝手に着いて、それを吸って、フゥ~っと吐き出す。


俺は木の上に座って獲物を探していた。


すると獲物を発見。


ホーンラビットと狼がいたのだが、狼がホーンラビットを狙っている。


俺は狼に狙いを定め、じっと待つ。


狼がホーンラビットに襲い掛かり、爪が届くという瞬間、バシュッっと弓の放つ音が鳴り、狼の首に2本の矢が突き刺さる。


狼はドサリと地面に倒れるとそれを唖然と見ていたホーンラビットも気づかぬうちに矢が刺さっており、少し遅れて地面に倒れた。


狩人という職業になってからの俺の毎日の日課である。


この村に来てから今日でおよそ4か月。俺は短剣と弓をマスターし、狩人という職業になっていた。

短剣術士と弓術士で狩人が選択できるようになったという事は、対応した武器の熟練度を上げると、それに対応した職業が選択できるってところだろうな。


本当は魔法士になりたかったのだが、ヒューグさんは魔法職に一度もなっておらず、教えられないとのことで、狩人を選択したのだった。


それを同じく煙草を吸っていたヒューグさんが、満足そうにウンウンと頷いている。


「もういつでも村を出発していいな。実力で言えばまだまだだが、簡単には死なんだろう。俺も久しぶりの王都だし、ギルドにも顔をださねぇとな。」


ん?????


俺は恐る恐るヒューグさんに尋ねる


「ヒューグさんも一緒に王都行くんですか????」


「ん?ああ、王都は同伴する誰かが、身分証明できる物を持っていないと入れないからな。それに俺も行こうと思っていたんだ。」


よっしゃ!!!!道もよく分からないしすごく助かる!!それ相応のお礼ができればいいんだけど・・・それは追々考えるとするかー・・・。


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