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いっちゃん(第一部)  作者: Thomas C. Knitter


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第二十話 「いっちゃん、放浪の旅を終える」

皆様、おはようございます。


小学校に通い始めて一年。

いっちゃんは、母の紹介でまた別の場所へ移ります。

小学校に通い始めて一年ほど経った頃、母がやってきた。


「いつまでもここにやっかいになるのは申し訳ないけぇ、私のお姉さんの家に行かせてもらおうと思うんよ。ちょうどあっちで子守を探しとってね」


ようやく学校に慣れ、友だちも増えた矢先だったので、胸は少しざわついた。

それでも、いつまでも居候はできないことは理解していた。

伯母の家に行くと、開口一番、


「今日から家事手伝いと子守をしてもらうけぇの」


と伯母さんから言われた。

伯母は、以前会った時から“はっきり物を言う人”という印象があったが、その予想はすぐに確信へと変わった。

朝は5時起床。

かまどでの炊飯は慣れているつもりだったが、


「なんじゃその薪のくべ方は!煙ばっかり出ようるじゃなぁ。こうするんじゃ。ええか、いっぺんしか言わんけぇ、しっかり覚えるんで」


自信は一瞬で砕け散った。

だが、砕けたままでは生きていけない。すぐに気を取り直して伯母の言葉に従った。


味噌汁、漬物の仕込み、洗濯、掃除、農作業――。

伯母は叱りながらも一つひとつ教えてくれた。

厳しい毎日だったが、私は驚くほど早く何でもできるようになった。

ご飯もきちんと食べさせてもらえたし、何よりも“身内がそばにいる”という安心感は何ものにも代えがたいものだった。

こうして伯母の家で暮らすことになり、長かった私の放浪生活は、ようやく静かに終わりを告げた。


////////////////////////////////

「金木犀」(エンディング)


新たな出会い 新たな旅立ち

新たな未来が 今、始まる


移る季節を伝える風に

強く生きると誓う

長い道でも 歩いてゆけば

本当の自分に きっと会えるから


////////////////////////////////



(第一部・完)

第二十話をお読みいただき、ありがとうございました。


叱られながらも、味噌汁の味から農作業まで、生きる術を叩き込んでくれた伯母さん。 厳しさの裏にある「身内」としての安心感が、孤独だったいっちゃんの心を強くしていきました。 長かった放浪生活は、この家でようやく静かに終わりを告げます。


さて、放浪の旅が終わったことで、「第一部」はおしまいです。

この先、「第二部」で、またお会いしましょう。

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