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銀の月のメンバー

 屋台を数軒と、ミーオが薬師ギルドというところに用事があるとかで寄り、ミーオ達拠点への帰路につく。


 帰り道、ミーオは空腹に耐えきれなかったらしく「肉串、食べる」と言ったので、【収納】から取り出した三本の肉をぺろりと平らげた。


「おかえりなさい」


 拠点では、ポシュカが出迎えてくれる。今度は、先ほど通された仕切りの方ではなく、奥の部屋に通された。部屋の中心部には、木の皿が並べられた大きめの台がある。


「ポシュカ。もっとお皿出して」

「お昼買ってきたのよね?」


 何も持っていないミーオを不思議そうに見るポシュカに、ミーオが早くと催促した。ポシュカが奥の部屋から、木の皿を追加で数枚持ってくる。


「ん。アイル、食べ物出して」


 確かに買った物に対して、皿の数が足りなそうだ。【収納】を発動して、肉串やスープ、パン、何かの肉の丸焼きなど買った物を次々と台に置いた。

 スプマンの街で買ったパンは、エルフの村で食べたような果実が入った物ではなく、かっちりと固い触感だ。


「あら、アイルさんは収納持ちなのね。んー。ミーオに買いに行かせると肉料理ばっかりね。薬師ギルドには寄ってくれた?」

「ん。ばっちり。アイル、あの草も出して」


 ポシュカが並べられた食事を見ながら、頬に手を当てて眉を下げている。再び【収納】を発動して、薬師ギルドからミーオが持ってきた草を出すとポシュカが、ありがとうございます。と礼を言って受け取った。


「じゃあ、わたしは他のみんなを呼んでから、ノエルのご飯と薬を作ってくるから」


 と言って、違う部屋へと行ってしまった。ミーオと共に、買ってきた食べ物を皿に並べる。彼女達の拠点には、他にも誰かがいるようだ。

 ミーオは肉串を咥えながら、買ってきた食事を皿に並べている。


『ミーオ。ミーオ達のパーティは、誰がいるんだ?』

「銀の月は、ノエル・ポシュカ・マロン・リリ・ララの6人。いま、マロンはここには居ないけど」

「「ミーオー!おかえりー!」」


 ミーオと話していたら、二人の小さき者達が現れた。身長は、ミーオよりも頭一つ分くらい大きい。獣人族やエルフの特徴が見当たらないので、おそらくヒュームだろう。


「「うりり〜」」


 ミーオが、二人の小さき者に抱きつかれ、もしゃもしゃされたり頬擦りされて、もみくちゃになっている。


「ん。わかった。ただいま」


 ミーオが両手で、二人を引き離した。引き離された二人は満足していたのか、あっさり引き剥がされると、今度はこちらを見てくる。


「こっちはー?」

「知らないひとー」


 二人は、やはり翼や尻尾が珍しいのか観察するような目で色々なところを覗き込むように見ている。二人とも金色の目に金色の髪、声、そして顔がとても良く似ている。同一人物ではないかというくらいソックリだ。私には服装くらいしか違いがわからない。


「アイル。門のところで困ってたから助けた。こっちは、リリとララ」

「ミーオがー?」

「助けたー?」


 どちらがリリで、どちらがララだかわからないけど、宜しく。と挨拶をすると、興味のある目線を向けながら声を揃えて、よろしくー。と返事がきた。


「お昼ごはん。食べる」


 ミーオは、挨拶が済んだと言う事で早速食事を食べるらしい。ん。と座る場所を勧められて席に着く。ミーオは既にもぐもぐと食べ始めており、リリとララは、相変わらず目線をこちらに向けながら食事を始めた。


 肉串の肉は、ツイストホーンやフィノムバードの肉と違い、脂が多く含まれている。噛むと肉汁が口の中に広がり、ピリッとしたモノが舌を刺激する。脂のこってりとした味に、この刺激が良いアクセントになっている。旨い。

 スープは、今まで嗅いだ事のない強烈な香りだ。色も黄色く、少し粘度がある。味は、先程の肉串とは違うジワジワとくる刺激と強烈な香りが口から鼻へと抜ける。一緒に煮込まれた肉も、スープが染み込んでおり濃厚な味になっていた。パンは、ちぎってスープにつけて食べるようだ。

 他にも、フィノムバードに似た触感の肉、おそらく鳥類の肉だろう。その肉にスープを濃縮したような粉がついて焼かれた物。腸詰とミーオが読んでいたがプリッとした触感の不思議な形をした肉を食べた。

 ある程度食べ進めたところで、ポシュカが奥から顔を出した。


「みんな、麦粥作ったけど食べる?」

「ん。食べる」

「「いらないー」」

「アイルさん、どうしますか?」

「食べたいです」


 リリとララは、途中で満腹らしく配られた分を半分程残して、こちらをずっと見ている。ミーオは、まだまだ食べ足りないのか、リリとララの残した分にも手をつけていた。

 ポシュカが運んでくれた麦粥というものは、粒がもちもちしており、腹にたまりそうだ。


『麦粥も、美味しい』


 屋台で買ってきた食事は濃厚な味だったので、ポシュカの麦粥が口をさっぱりとさせてくれた。


「ふふ。それはよかったです。ところでアイルさんは、この後の予定などありますか?」

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