狩りの成果
前書きをお借りしまして、読者の皆様に感謝を。
書き始めたばかりの作品ですが、この作品を見つけて読んでくださり、ありがとうございます。(皆様がどうやって、この作品に辿り着いたのか気になってます 笑)
現在、二日に一回の更新頻度となっています。申し訳ありません。書いた文章を見返してチェックしたり、書きたいことを自分の中でまとめたりと、今のところ、このペースが私の中では書きやすい更新頻度なのかなと思います。ある程度書き溜めができたら、一日一回の更新頻度にできたら良いな。
また、誤字報告やアドバイス・評価していただきまして、ありがとうございます。大変助かっています!
今度とも、よろしくお願いします。
渡鳥
フィノムバードが、どのくらい魔力に敏感なのか不安ではある。木の根に引っかからないくらいの高度で良いので、魔力は微量で、と。
少し立ち止まり魔法を発動すると、地面とアイルの足元に空間ができた。
よし。これで、足音を立てずにすむな。
少しすると、歩みを進めていたエルフ達が唐突にこちらに振り向いた。恐らくさっきまで、ガサガサしていたのが急に聞こえなくなったため、不思議に思ったのだろう。
何か思うことがあるような顔をしてる者も多いが、アイサーがハンドシグナルを送り再びフィノムバードの捜索に戻った。
バッと一人のエルフが片手を挙げる。この前フォレストタイガー討伐に参加した、索敵が得意なエルフだ。そのエルフはアイサーとハンドシグナルでやり取りをしている。どうやら、三つのグループに別れて移動をするようだ。
暫く進むと、フィノムバードの群れがあった。アイサーが、止まれの指示と攻撃準備の指示を送る。
ここからは、打ち合わせ通りアイサーが弓を射るのを合図に、各自フィノムバードを撃ち落とせば良いらしい。事前に火の魔法は、使ってはいけないと言われている。
丁度良いので早速、昨日手に入れた魔道具を使うことにした。槍の魔道具だから魔槍か?
魔力を込めて槍のサイズを変更する。槍が大きすぎると、フィノムバードに当たった時に、食べられるところが減るので手の平よりも少し長いくらいか。
エルフ達はすでに弓を番えている。アイサーが目で合図を送ってきたため、準備はできたと頷き返すと、アイサーは一息置いてフィノムバードの群れに向け矢を放った。他のエルフ達もアイサーに続き、上空には三本の矢が飛ぶ。私も、一羽のフィノムバードに向かって小さな槍を投げた。
風の精霊に助力を頼んで、速度と狙いの微調整をお願いする。エルフ達は、既にニ射、三射と放っていた。
投げた槍は、フィノムバードを貫通して暫くするとこちらに方向転換し、私の目の前でビタッと止まった。これが魔槍の二つ目の能力【帰還】か。目を前の小さな槍を再び握り、二投目を投げようと思ったが、既にフィノムバードの群れは飛び去り、森の中へ消えていった。
「よし。もう、いいだろう。獲物を回収したら、血抜きをして合流地点へ戻ろう。」
アイサーが指揮を取ると、他のエルフ達は放った矢や地面に落ちたフィノムバードを回収し始めた。血抜きはフィノムバードの首を切り落として、血を抜くようだ。エルフの一人が持ってきた長棒に、足を括って吊るすらしい。
戦果は十二羽か。私以外は二羽以上仕留めている。魔槍は、連射にはあまり適さないようだ。
「アイル殿は、不思議な武器をお持ちですね。」
『ええ。魔法が付与された魔道具です。魔槍と呼んでいます。』
アイサーの目の前で、槍のサイズを小さくしたり大きくしたりすると、目を見開いて驚いている。
「おお、素晴らしい!我々も槍は多少扱いますが、持ち運びの際に手が塞がってしまいますからね。その点、この槍は収納できそうですね。アイル殿は空間魔法があるので不要でしょうけど。」
『うーん。この槍は、小さく出来ますし、咄嗟に出したい時もあるかもしれないので、持ち歩きしたいと思っています。』
「そうですか。それなら、あとでエルフの職人達にお願いしてみますか?この槍だけを収納するホルダーなら、すぐに作ってくれるかもしれないですよ!」
『ありがとうございます!そうしてみます!」
合流地点に戻ると、既に一つのグループは狩りを終えており、木の根や石に座って休憩していた。
「アイサー様、如何でしたか?」
『十二羽だ。なかなか大きな群れにあたってね。」
残りのグループも戻ってきて、本日の収穫はフィノムバード二十四羽と鹿の魔獣ツイストホーンが一頭だ。最後にやってきたグループは、帰りにツイストホーンの群れと遭遇し、一頭狩ったそうだ。
「アイル殿、今晩はご馳走ですね!」
サラ村へ戻り、フィノムバードとツイストホーンの解体を見学する。フィノムバードの羽根は、家具の素材に重宝するらしい。ツイストホーンの皮は服飾や家具などに使われ、角は薬の材料になるそうだ。
フィノムバードの羽根を取るのに、湯が必要だったり、火で炙るそうなので薪木に魔法で火をつけた。これぐらいしか、手伝えることがない。
アイサーに連れられ職人の元に向かい、槍の収納について相談する。アイサーからも助言をもらい、リストバンドとレッグバンドのそれぞれを作って貰えることになった。なんでも、武器を隠したい場合は、リストバンドに仕込むのが良いとのことだ。
職人との打ち合わせを終え、解体現場に戻ると作業はほぼ終了していた。
解体が終わる頃には、既に昼を過ぎてしまっていたので、この肉達は夕食の材料と保存食になるそうだ。
燻製と言ったか、肉を燻すところも見学したいとアイサーに伝えると快く承諾の返事をしてくれた。




