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リンシーの提案

『サークラ様は、空間魔法を使えるんですね。』

「この村では唯一の使い手ですね。本人曰く、あまり得意ではとのことで、収納くらいしか扱えないそうですが。」


 サークラ様は空間魔法を使えるのか。メイサーが覚えたいのも収納だし、サークラ様に教えて貰えば良いのに。


『メイサーは、サークラ様から教えてもらうのはダメなんですか?』

「そのー。実は昔、教わったことがあるのですが。サークラ様は空間魔法を教えるのも苦手なようでして。」


 サークラ様には既にアタック済みだったのか。

ふむ。とは言っても、私も他人に何かを教えたことなどないからな。どうすれば良いのか、さっぱりだ。


『そうなんですね。魔法は、イメージが大切らしいですからね。サークラ様に空間魔法を発動する時のイメージを聞いてみるのも良いかもしれないですね。』

「ちなみにアイル様は、どのようなイメージをしているのですか?」

『空間魔法で収納する時は、黒い空間の先が広い洞穴になっていて、そこに収納したが宙を漂っているという感じでしょうか。』

「洞穴に、宙を漂う物達・・・。」


 彼女達は、青い顔して何を想像しているのか。


『あと空間魔法といえば代表的な物は、ステルスとか空間転移とかですかね。』

「空間転移!あの伝説の!!それにステルスとは聞いた事のない魔法ですね!」


 リンシーが肩を掴んで近づいてきた。近い近い!グイっとリンシーを押して引き剥がす。しかし、空間転移が伝説で、ステルスは伝わってすらいないのか?空間転移は、転移地点との距離に応じて必要魔力量が増えるので、使える者が減って廃れたのだろうか。


『とりあえずメイサーは、収納の練習をしましょう。イメージしやすいものは人それぞれなので、色々試してみると良いですよ。』


「アイル殿!私はどうすれば良いでしょうか!」


 置いてきぼり気味だったアイサーが、自分の番だと言わんばかりに顔をキラキラさせている。

メイサーはブツブツ何かを呟いているので、思案し始めたようだ。


『う〜ん。アイサーは、そうですね。いますぐに空間を掴むなどは難しいので、空間を固定して壁を作る。とか?どちらも難易度は似たようなものかな?現象が見えにくい分、空間干渉は難しいな。』

「アイル殿。私に良い案がありますよ。」


 リンシーが閃いたとばかりに手を叩いた。


「ヒュームの街に学校というところがありましてね。そこで見たものなのですが、ロウソクなどについた火を風魔法で消す、というものです。これを流用する、もしくは他の物に置き換えてみませんか?例えば、空間に干渉して上から落ちてくる水の流れを変える。とか」

『おお!それは良いですね!空間干渉できているのか、わかりやすそうです!』


 さすが叡智の番と呼ばれているだけある。実際にリンシーは数人のエルフと協力し、サラ村の子達に精霊術や文字などを教えているそうだ。


『じゃあ早速。【(ソイル)創造(クリエイション)】』


 土魔法で地面から土台となる棒を数本と、それに支えられるように円錐を逆さにした容器を作る。円錐の先端は風魔法で切った。円錐の容器に水を入れれば、先端から水が落ちてくる仕様だ。


「おおおおおっ!この魔法陣も読み取れない!!」


 リンシーが一瞬発現した魔法陣を見て、震えているが放っておこう。


『じゃあ、あとは水の妖精にお願いして、容器に水を入れて貰えば勝手に水が落ちてくるから。イメージは、そうですね。まずは手の周りに魔力を纏わせる感じですかね。手に水を垂らして、纏わせた魔力が水を防いでくれれば成功です。』

「はい!アイル殿、リンシー様、ありがとうございます!」


 容器と水が接する部分を強化して、と。これで多少は長持ちするだろ。


『じゃあ、私はそろそろ。』

「アイル殿!次は私ではないのですか!?」


 リンシーが必死の形相をして、両手でこちらの腕を掴んでくる。さっきから色々と近いんだけど。


『え、リンシーさんとは特に何も。』

「ヒドいじゃないですか!また除け者ですか!?」

『いや、除け者とかではなくて。』

「なら私にも教えてくださいよ!ほら!先程の魔法とか氷を溶かした時の魔法とか!他にも色々ありますよね!?あるんですよね!?」

『えー。メイサー、アイサー。あの、リンシーさんを。』


こうなったリンシーを止めることが出来ないのか。二人は気付いているにも関わらず、自分の訓練に没頭している風を決めたようだ。


この後アイルは、夜食の時間になるまでリンシーに件の魔法についてあれこれ聞かれ、最終的には昔手に入れた魔法書をリンシーに手渡すことになってしまった。


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