↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
着ぐるみモンスター Another  作者: 内田紀人
セミスピーカー編 2

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
8/21

第3話「お茶で見破れ!」

着ぐるみモンスター


Another Story


「もし、ぬらりひょんが口を滑らせたら」


第3話「お茶で見破れ!」


内田紀人 作


※この物語は、本編とは異なる世界線の物語です。


翌日。


則人は児童館で、ボランティアのおじいちゃんの前に二つの湯のみを並べていた。


「おじいちゃん!」


「どうしたの、則人くん」


「実験する!」


「実験?」


おじいちゃんが、二つの湯のみを見る。


「こっちは普通のお茶!」


「うん」


「こっちは、ちょっと濃いお茶!」


「なるほど」


「好きな方を飲んで!」


「…………」


おじいちゃんが、少しだけ笑った。


「何の実験なんだろう」


「いいから!」


「はいはい」


二つを見比べる。


そして。


濃い方の湯のみへ手を伸ばした。


「こっちかな」


「あっ!」


則人の目が輝く。


すぐにノートを取り出した。


さらさら。


『こいおちゃがすき』


その横に。


大きな丸。


「また何か書いてるね」


「ひみつ!」


「最近、本当にひみつが多いなあ」


「大事な調査だから!」


「調査って言っちゃってるよ」


「…………」


則人が止まる。


おじいちゃんが笑った。


「まあ、いいけどね」


「忘れて!」


「それは難しいなあ」


「えー!」


おじいちゃんは、楽しそうに濃いお茶を飲んだ。



夕方。


今度は。


ぬらりひょんの前に。


同じ二つの湯のみが並べられていた。


「なんじゃ、これは」


「実験!」


「嫌な予感しかしない」


「好きな方を飲んで!」


「なぜじゃ」


「いいから!」


「よくない!」


「早く!」


ぬらりひょんは、ものすごく嫌そうな顔をしながら。


二つの湯のみを見比べた。


普通のお茶。


濃いお茶。


「…………」


そして。


濃い方へ手を伸ばした。


「あっ!」


則人が立ち上がる。


「やっぱり!」


「何がじゃ!」


「おじいちゃんも、こっち選んだ!」


「それがどうした!」


則人は勢いよくノートを開いた。


『こいおちゃがすき』


大きな丸。


さらに、その横へもう一つ丸を重ねる。


「また共通点!」


「茶の好みが同じ者など、いくらでもおるわ!」


「でも一個増えた!」


「増やすな!」


「これで三個!」


「数えるな!」


「お茶好き!」


「うむ」


「妖怪に詳しい!」


「わしは妖怪じゃ!」


「濃いお茶が好き!」


「だから、それがどうした!」


則人は。


とても満足そうだった。


ぬらりひょんは。


とても不満そうだった。



「次の質問!」


「まだあるのか!?」


則人が。


今度は少しだけ真面目な顔になった。


「児童館のおじいちゃんね」


「うむ」


「よく言うんだ」


「何をじゃ」


則人が。


おじいちゃんの口調を真似する。


「『人の話は、最後まで聞くんだよ』って」


「…………」


ぬらりひょんの眉が。


ほんの少し。


動いた。


「今!」


則人が指をさす。


「何じゃ!」


「眉、動いた!」


「眉くらい動くわ!」


「知ってる言葉だった?」


「どこにでもある言葉じゃろう!」


「ほんとかなあ」


「ほんとじゃ!」


則人は。


じーっと。


ぬらりひょんの顔を見る。


「なんじゃ」


「似てる」


「似ておらん」


「まだ何も言ってないよ?」


「…………」


則人の目が細くなる。


「今」


「なんじゃ」


「自分から否定した」


「…………」


「怪しい!」


「怪しくない!」


「おじいちゃんも『人の話は最後まで聞く』って言う」


「よいことを言う老人じゃな!」


「ぬらりひょんも、ぼくに最後まで話聞けってよく言う!」


「お前が途中で飛び出すからじゃ!」


「同じじゃん!」


「違う!」


「似てる!」


「似ておらん!」


「じゃあさ」


則人が。


にやっと笑った。


ぬらりひょんの顔が。


さらに嫌そうになる。


「何じゃ」


「今度」


「嫌じゃ」


「まだ何も言ってない!」


「その顔で分かる!」


「おじいちゃんと一緒に」


「嫌じゃ!」


「お茶飲んでみる?」


「…………」


ぬらりひょんが。


止まった。


則人も。


止まった。


「…………」


「…………」


数秒。


「どうしたの?」


「別に」


「また止まった!」


「止まっとらん!」


「今の長かった!」


「考え事をしていただけじゃ!」


「何を?」


「…………」


「何を?」


「今日はよい夕焼けじゃな」


「またごまかした!」


「ごまかしておらん!」


「今度は夕焼け!」


「昨日は風じゃった!」


「その前は天気!」


「毎日違うものを褒めて何が悪い!」


「そういう問題じゃないって!」



則人は。


楽しそうにノートへ何かを書き込んでいる。


ぬらりひょんが。


横から覗こうとした。


「何を書いとる」


「見るの禁止!」


則人が慌ててノートを胸へ抱える。


「人を勝手に調べておいて何を言っとる!」


「まだ途中だから!」


「いつまで続ける気じゃ」


「分かるまで!」


「何が分かるまでじゃ!」


「それはまだ秘密!」


「お前自身も分かっておらんだけじゃろう!」


「違うよ!」


「では何を調べとる!」


「…………」


則人が少し考えた。


「ぬらりひょんが」


「うむ」


「児童館のおじいちゃんのこと、どれくらい知ってるか!」


「…………」


ぬらりひょんが。


また黙る。


「ほら!」


「何がじゃ!」


「やっぱり知ってる!」


「知らん!」


「じゃあ明日も調べる!」


「やめんか!」


「もっとすごいの探す!」


「何をじゃ!」


「決定的な証拠!」


「見つけんでよい!」


則人はノートを抱え。


楽しそうに走っていった。


「じゃあねー!」


「待て!」


「明日も調査するからねー!」


「するなー!」


ぬらりひょんの声が響いた。



一人残されたぬらりひょんは。


大きくため息をついた。


「まったく……」


そして。


手元の湯のみを見る。


濃いお茶。


「…………」


しばらく見つめる。


「しばらく」


ぽつり。


「薄い茶でも飲むかのう」


そう呟いてから。


もう一度。


深いため息をついた。


――つづく

本作品を含む、凛監修×生成AI合作作品は、同じ世界観の中でつながるシリーズ作品です。

それぞれ単独でもお楽しみいただけますが、同じ出来事が別作品では異なる視点から描かれたり、一方で起きた出来事が、もう一方の物語へつながったりすることがあります。

一つの作品だけでも楽しめる。

けれど、複数の作品を読むことで、初めて見えてくるものもある。

ぜひ、それぞれの物語をあわせてお楽しみください。

【人間×生成AIによる合作作品】

企画・原案・設定・ストーリー構成:時根脱才

文章制作・構成補助:ChatGPT(OpenAI)

本作品の世界観、キャラクター、各エピソードの原案・展開は作者が制作し、それをもとにAIと相談・推敲を重ねながら、小説として文章化しています。

本作品は「小説家になろう」「カクヨム」の両サイトに掲載しています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。