表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒猫バステト神が参ります!(セーラー服と雪女 外伝)  作者: サナダムシオ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
3/20

③ 雪男VS黒猫神

「さてと……。」

 黒猫バステト神は、剣の構えを、青眼から右下段に変えながら考える。

(コイツが先祖返りしたのには、何か理由が有るはず……ソレが精神的な疾患やストレスなら、アタシの出る幕は無いけど……?)


 考えがまとまらないまま、彼女は下段から斜め上に向かって、逆袈裟がけに剣撃を繰り出す。

 しかし、雪男はソレを、右前脚の鋭い爪で、難なく弾き跳ばした。


「オリハルコンより硬い爪なんて……楽しませてくれるじゃないの!」バステトは、うっかり戦士としての血が騒いでしまう。


 その後も、雪男の左右の前腕から繰り出される、カギ爪の攻撃と、黒猫神の素早い剣撃の応酬が続けられたが、ソレはなかなかイイ勝負に見えた……もちろん、彼女がちょっとだけ、手を抜いているのだが……。


 それは以前、ニンゲンの由理子とした約束を、今でも守っているからだった。「いい、バステト。無駄な殺生をしない事も、神としての大切な品格なのよ!」かつて地下世界で、大量の大蛇たちを殺めた時にも、彼女にそんな風に叱られたものだ。


 "何時でも、何処でも、相手が何であれ、まず愛するべき"という、博愛の精神を信条とし、実際に体現している、あの娘の言葉は、決してキレイ事では無く、何故か心に刺さるのだった。


 流石は、"我が夫の心を奪った"だけの事は有る。

 彼女は、そんな要らぬ事まで思い出して、戦闘中なのに、うっかり苦笑いしてしまう。

「イケナイ、イケナイ。集中しなくては。」


 彼女はまるで、弁慶と闘う牛若丸のように、空中でヒラリと一回転すると、雪男の背後に周った。

 すると、雪男の首スジに、何やら見覚えのあるデザインのデバイスが、まるで虫のように取り憑いているのが目に入ったのだ。


「……なるほどね。」

 バステトはソレをひと目見て、全てのカラクリを理解した。「また、アイツらの仕業か……何処までもしつこいヤツラだこと。」


 アイツらとは、爬虫類族の一派、アラハバキの事である。かつては、ハダカ猿族を改造して、ニンゲンを造ったり、昆虫のDNAをいじって、ベルゼブブを生み出したりした連中なのだ。その度に、惑星一つを失いかねないような、トラブルになっていた。


「今度はきっと、辺境の寒い惑星でも、コッソリ征服するつもりなんだわ。そのために必要な奴隷作りの、お試しがコレなのね。まったく、迷惑な話だわ。」


 そう言いながら彼女は、おもむろに空中から剣を繰り出し、その首スジのデバイスを突いて、アッと言う間に、粉々に砕いてしまったのである。



挿絵(By みてみん)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ