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さっき一瞬死んだ話。  作者: おみがわ
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絶望


Kがきて1ヶ月ほどたった頃だろうか、夫に「Kさんに出ていって欲しい」と言った。

「そうだな、そろそろ向こうも落ち着く頃だろうから話してみる」と言ってくれたので、それを信じて待つことにした。

待つといっても私の中では一分一秒レベルの話だったので、夫のタイミングを待つことができずに話が進まない夫に苛立って八つ当たりをしてしまっていた。

夫からは呆れられ、「事情がある人間に対して情がない」とウザがられていたと思う。


我慢の限界を迎えた私は、夫とKのケータイから、こっそりお互いの連絡先とメール履歴を削除するという反逆をおこした。

しかし毎晩一緒に出かける2人が気づかない訳もなく、

夫は「お前は最低の女だな。Kに謝れ。謝るまで家に帰らない」と家を出てしまい、私はKに土下座とまではいかないが、正座をして頭を下げて謝った。

「Kさん、ごめんなさい」

「おまえさ、なにを謝っとんの?」

「勝手なことをして、失礼なことをしてごめんなさい」

「は、わけわからん。バカ女がよ」

Kも出ていき、また息子と2人きりになった冷たい部屋でもう死んでしまおうかと思った。

でも甘ったれな私には勇気が無かった。

親に迷惑をかける覚悟も、自分の命を絶つ勇気も、夫を捨ててシングルマザーになる覚悟も決意もなにひとつできなかった。



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