まだまだ作ります
またもや料理編。あんまり進んでいません。
朝です。何かが起きています。
只今体が全然動きません。金縛りかな?
金縛りって確かただ単に寝てるだけなんだよね。脳が起きているって思いこんでいるだけで。実際、目も閉じているらしいよ。たぶん私もまだ寝ているんでしょう。
ちょっと不可解なのは見えてる光景が朝であるってことくらいかな。金縛りなら大体寝る直前の光景のはずなんだけど。まあ、所詮は夢だし、気にすることでもない。
二度寝っていうのかわからないけど、二度寝します。
二度寝から目覚めた私です。おはようございます。
ぎりぎり朝食に間に合わなかった…昨日お金払ってるから朝夕ちゃんと食べるって言ったのに。
ネリンさんに心配されたけど、二度寝してたって言ったら笑われた。
ついでに更に連泊すると伝えておいた。というか、家を借りたりする余裕は今のところない。
職を得て、お金が貯まったら借りる予定。それに、ここにいれば情報も得られるし。
食堂でされてる会話って結構有益なのよね。特に私みたいな異世界人には何気ない会話って貴重。
家借りると引きこもりそうだから、そういう意味でももう少し先かな。
ニートにとって家は帰る場所じゃなくて住む場所だから。意味深でしょ。
スキルで適当に果物を出して食べ、外に出る。
今日も冒険者ギルドには強面の冒険者たちが出入りしていた。そんな冒険者ギルドを通り過ぎて、昨日も来たお店が並んでいる通りに到着。
すぐにお皿などの食器類を購入した。これで一安心だ。
一旦宿に戻ってきた私は、ネリンさんに話しかけて裏庭を貸してもらう許可を取る。
するとネリンさんがついてこようとしたので止める。
「えーなんでダメなの」
「作り方は秘密なので」
でも作ったらちゃんとあげる約束をしたので、引き下がってくれた。昨日みたいに甘いやつじゃないよって言ったけど、美味しければいいって。なんか性格変わってない?
早速裏庭で調理開始。
作るって言ったけど、何作ろう。もう少し設備が整っていれば手の込んだものを作れるんだけど。
そういえば。スキルの食材庫とアイテムボックスの性能が大体把握できた。
アイテムボックスは時間経過しないようだ。昨日入れた熱湯が今日になっても熱湯のままだったからね。危うく火傷するところだったけど。
容量もそれなりに大きいと思う。正直その辺は確認しようがない。
そして食材庫だけど。これ結構便利みたいで、前世の食材だけでなく、この世界の食材も知っていれば取り出せるようだ。食材庫から一角ウサギとウルフの肉が出てきたからね。硬めのパンも。本当、食材は買わなくて済みそうだ。まあ、怪しまれないように買ったりすることもあるだろうけど。
そんなわけで、今からこの世界の食材を使って料理をしようと思う。その方が都合がいい。
今回作るのはハンバーグです。食材庫マジで便利。ウルフのひき肉って言えば出てくるもん。食材庫マジで便利。大事なことだから二回言った。
でもなんで炊いたご飯は出てこないのに、ひき肉は出てくるのかね。しかも麺類とかも出るのよ。パンだって出るし。基準がわからないよ。出ないものは仕方ないけど。
ハンバーグは好きだったから何度も作ったことあるから大丈夫。材料もちゃんとあるし。
ただ一角ウサギとウルフの肉で作るからどうなるかな。
物は試し、作ってみましょう。
タマネギを炒めて粗熱をとっておく。ボウルにひき肉、パン粉、牛乳、その他諸々。いれて混ぜる。手で混ぜた方が出来上がりが柔らかい気がするのよね。ちなみに卵は不使用。
そして成形。このパァンってやつで顔に肉の欠片が飛んでくるときがあったのが嫌だった。別にグロい話ではない。
そういえばどうやって食べよう。パンにはさんでハンバーグサンドでいいかな。本当はご飯と食べたいけど、今からお米を炊くのはね。
キャベツの千切りも作っておこう。
ソースはデミグラスソースかな。簡単に作れる方の。
フライパンでパンを焼いたことはないけど、他に手段がないからこれで焼く。
パン焼いてハンバーグ焼いて、ソースをぬってキャベツ挟んで出来上がり。
今はちょうどお昼くらいだ。せっかくなのでこのままカツサンドも作ってから出かけよう。ウルフ肉で作るからウルフカツサンドかな?
下ごしらえをしたウルフ肉に小麦粉、卵、パン粉をつけてあげるだけ。普通に面倒くさい工程だけど。
食パンのようなパンがあったので、それを焼いてバターとマスタードをぬる。
油をきったカツにソースをぬってパンにキャベツとはさんで出来上がり。あ、食べやすい大きさに切っておかないとね。
作ってみたけど、怪しまれるのはソースくらいかな。ソースがこの世界にあるかはわからない。でも手作りできないわけじゃないし、もしかしたら売ってないだけでお店では使われている可能性もあるし。だからまあ、秘伝のタレってことで普通に使う。
正直、この世界にないものを使って作ったものを大っぴらに売る勇気はない。面倒なことになりそうだもの。
でもまあ、少しくらいならね。
作ったハンバーグサンドとカツサンドをアイテムボックスに入れ、一つずつ実食。
うん。美味しい。このお肉でも大丈夫そう。ハンバーグサンドは思ったより分厚くなったせいで食べづらいけど。
片付けが済んで宿の中に戻ろうかと思ったところで、ネリンさんが裏庭にきて声をかけてくる。
「ナナちゃーん。お腹減ったよー」
「食べてないの?」
「忙しかったし、ナナちゃんが何かくれるかなって」
「えぇ…まあいいけど。じゃあ、これどうぞ」
アイテムボックスから出したのはハンバーグサンドだ。どっちにしようか迷ったが、たぶんこっちの方がわかりやすい。カツはパン粉だの油で揚げるだの、聞かれても説明が面倒くさい。
「大きくて食べづらいかもしれないけど」
「ううん! 美味しそう! いただきます!」
分厚いハンバーグサンドにかぶりついたネリンさん。すると昨日みたいに目を見開いてこっちを見た。
「美味しい!」
「それはよかった」
「パンにお肉と野菜をはさんであるんだね。これいいかも」
「私は出かけてくるから。ゆっくり食べてね」
「ありがとう。気をつけてね」
ネリンさんが何の肉だろうとかつぶやいているけど、放っておく。ネリンさんって料理するのかな。




