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5.ムトー、何でもする!
フロン「ちょいとそこの旦那、腕っぷしに自信がある奴を探しててよお。……いっちょどうだ?」
ムトー「ん?誰だ君は……って、君の後ろにいるのって、聖女様じゃないか!?」
フロン「あ、ああ、そうだけど。」
ヘスティア「私に気づいてくださったのですね!……実はお願いがありまして。」
ムトー「このムトー、聖女様のお願いとあれば何でもお聞きいたします!
ちなみに、ボランティア活動のようなものですか?」
フロン「いや、そういうのじゃ……」
ヘスティア「申し訳ないですが、一旦はそうなります。
できるだけ工面いたしますが、対価を支払えるほどの余裕がなく……。」
ムトー「無償の施し……やはり、正義とはかくあるべきだ!
この鍛え抜かれた体、天下一武道会は出られなくとも、聖女様に捧げられるのなら本望であります!」
ヘスティア「ありがとうございます!では、明日の朝、大聖堂の前に!」
ムトー「承知いたしました!」
目の前で何が起こったのかわからなかった。
バカ正直に聖女をホンモノだと信じて身をささげだす武闘家と、
バカ正直に報酬無しと言い切ったこのバカ聖女。
……そして、雑な集合の場所と時間。
朝っていつだよ、と。大聖堂の前は人だかりが多いから待ち合わせに向かないだろ、と。
良くも悪くも、俺の巧みな話術を使う間もなく、とんとん拍子に事が進んでしまった。




