表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
社畜40代、スマート年下男子に「3秒」で救われる。~効率化された時間で、私、愛されてもいいですか?~  作者: 寝不足魔王


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
24/28

第4話:最後の「ざまぁ」は、披露宴で

結婚編、第4話です。

物語の元凶である加藤元課長との、本当の決着。

一之瀬くんの「事前の備え」が、最悪の空気を最高にスカッとする瞬間に変えてくれます。


 披露宴会場は、祝福の光に包まれていた。

 かつての部下たちや、今の同僚たちに囲まれ、私は夢のような時間を過ごしていた。


 ……けれど、そんな空気をぶち壊すように、会場の入り口が騒がしくなった。


「佐藤くん! 一之瀬くん! おめでとう……なんて、言いに来たわけじゃないぞ!」


 そこに立っていたのは、ヨレヨレのスーツを着た加藤元課長だった。

 再就職先でもトラブルを起こしたのか、以前の威圧感はなく、ただの惨めな酔っ払いに見える。


「君たちが僕を追い出したせいで、今の僕は……! この幸せそうな顔が気に入らないんだ!」


(……出たわね、妖怪・逆恨み! せっかくの最高級ステーキが、あなたの顔を見ただけで合成肉に見えてくるわよ! っていうか、よくセキュリティを突破できたわね!?)


 私が脳内で毒づき、会場が凍りついた、その時。

 隣に座っていた一之瀬くんが、優雅にナプキンを置いて立ち上がった。


「加藤さん。……三秒だけ、耳を貸してください」


 彼は怯える加藤元課長に歩み寄り、冷徹なまでに美しい微笑みを浮かべて囁いた。


「あなたが今日ここに来ることは、三秒……いや、三ヶ月前から予測済みでした。……今、あなたの再就職先での不正の証拠と、ここへの不法侵入のログを警察に送信しました」


「な……っ!?」


「それと、あなたの奥様に『旦那様が披露宴をぶち壊しに来ている』と連絡を入れたのも僕です。……あ、ほら。三、二、一」


 会場の外から、「あんた何やってるのよ!」という怒声が響く。加藤元課長の奥様が、恐ろしい形相で乱入し、彼の耳を引っ掴んだ。


(……一之瀬くん、恐ろしい子! 奥様まで味方……じゃなくて手駒にしてたの!? 三秒で「家庭崩壊」と「警察沙汰」を同時に進めるなんて、鬼よ! 愛すべき鬼だわ!)


「加藤さん。……僕たちの幸せに、あなたの居場所は一秒もありません。……永遠に、さようなら」


 一之瀬くんの冷たい一言で、元課長は奥様に引きずられるようにして消えていった。

 再び訪れる静寂。……そして、会場は割れんばかりの拍手に包まれた。


「凛さん。……お待たせしました。デザート、三秒以内に食べないと溶けちゃいますよ?」


 彼は何事もなかったかのように私の隣に戻り、甘いソースのかかったケーキを私の口元に運んでくれた。

 不快な過去は、すべて彼の「魔法」で消し去られた。

 私の世界には今、彼と、甘い未来の味しか残っていなかった。


お読みいただきありがとうございます!

「ざまぁ」の最終形態は、相手を相手にしないこと。

一之瀬くんの徹底した管理能力(と少しの性格の悪さ)が光る回でした。

次回、新婚生活の朝、そして未来へと続く「三秒」の物語!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ