水底の国34 オーディエンスの期待
「イヤー☆見事に倒し切ったねえ♡」
「ふっ、素材は山分だったよなあキリ」
「ああ、俺、センジュ、フラウ、レギオンA、レギオンB、アルカ、仙女ババア、レア、リルネア、でお前の10人分で山分な」
「ハアアアアアアアアッ!!?」
イヤ妥当だろ。
こちらの方が頭数多いんだし。
「異議を申し立てる!お前んとこのセンジュはファミリアだから頭数に入れんのは間違っている。あと戦闘時はこっち6人いたんだからその分貰っても良いはずだ!」
うっわバレた。
実際センジュはファミリアであってパーティーメンバーじゃないからこういう時には頭数に入れられないだろう。
センジュの分も持っていってその分多く貰おうとしてたのに
「ハバキリ、あいつぶっ飛ばして良い?」
「ダメだおまえがやられる」
流石に制しますよ。
「その意見は通してやるが結局お前以外はやられたのでそのペナルティとして、コッチとソッチで8:2くらいで分けよう」
「7:3」
「7.5:2.5」
「あー…まあ良いよ。納得し難いがな!」
ハイハイ山分してもらっているアルカさんに感謝しなね。
あとタコの方は俺が倒したから、俺が全取りしておいた。
「てか今更だけど周りにプレイヤー居なくね?」
「ソレはモゴッ」
「コイツがコソコソしていた」
「そんでコロコロしたと」
そういうこと。
「よーしあと何分で戻らされる?」
「あと23分です」
フムフムそういうことなら
「ジンちゃん、ちょっとツジクライ行かね?」
「奇遇だな。俺も言おうと思っていたところだぜ。あと俺とお前で半々な」
あーはいはい、良いでしょう。
「じゃあフラウやセンジュたちはここで待っていてくれよ」
「うん流石に疲れた」
「了解。主人様のご活躍を望んでおります」
言うね〜。
「じゃあジンちゃん」
「ゴー!(お先行ってくる~)」
引っかかるとでも思ったか!
「はえーもう見えなくなった」
「いえ、ただいま飛び上がる姿が見えましたね」
ツジクライと戦うハバキリに待機を言われたメンバーは、思い思いに寛いでいる。
「くっ」
「仙女様」
その中で、回復はしたが何故かよろめいた仙凛をレアが支える。
「流石に長時間プレイしすぎ」
「分かっておるとも。流石に近いか」
それを聞いたセンジュにはなんのことか分からずにいるが、彼女を知るプレイヤーであれば誰でも気付く。
あり得てほしくなくとも、いつかは来てしまうという現実に。
「コレを聞いておるのであれば、黙っておれ。そのうちの事をいちいち騒ぎ立てるものでもない」
多くに聴かれている。
その厄介さを鑑みて一応釘を刺しておくが、どれほどのものなのか。
心配には及ばないが面倒ごとは避けたい。
「それより、リルネアよ」
「ウフフ♡糾弾します?やる覚悟は出来てましてよ☆」
「お主運営側じゃな?」
その言葉に空気が凍る。
実際にリルネアの表情は固まったままだ。
「何故そのように?」
「お主は約定を違えん。昔儂が交わした約定をまだ遂行しておるようにな。じゃが今回は破棄した」
彼女は複数の約定が交差する場合は、先に受けた約定を遂行する。
「ああそうだね。しかも約定を違えるにしても、ハバキリを男に戻すメリットがアイツにはない」
そのことに、レアも気付く。
「最初に童に接触したときもそうじゃったが、あの時からお主は運営と通じておったな」
「確かに、それなら気配殺しの術ならともかく、気配を別の場所に置いておく技に納得が行く」
現実にそのような魔術は存在しない。
だが、運営と通じていれば、この中では上手いこと気配を操作できてもおかしくない。
「フフフ♡もちろん☆私は運営側です☆今回のイベントに際し、ハバキリ君を面白く輝かせる為に暗躍させて貰いました♡」
そう、悪びれるでもなく語るリルネアは、自身を刺した。
「それではごきげんよう♡次は現実か幻想か、どちらでも良い出会いである事を願っているわ♡」
そして自ら自害し、消えていった。
「どうせすぐ会えるじゃろうて」
「フフッ、確かに」
運営(約一名)とかいうやつに依頼されていた魔女さん
ハバキリを女にさせてイベントに参加させればよかったので
実のところ大して仕事しているわけでもない
ただ見ている側が面白くなる程度に引っ掻き回してはいる




