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この校舎は既に閉鎖されています。  作者: トランス☆ミル
ゲーム

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15/19

Day13 最終決戦

 明け方。僕は薄く目を開けた。


 ゲーム時間では今日で2週間目。ここに来て、終わりが見えてきた。


 視界に映るのは、多目的ホールの天井。カーテンの隙間から見える窓の外はまだ薄暗く、夜と朝の境界が曖昧な時間帯だった。


 静かだ。あまりにも静かだった。


 人間の気配や鼓動をまるで感じない。いつもと変わらないはずなのに、この校舎から生命の息吹が消えてしまったことを、僕は強く実感した。


 生存者は、たった6人。残ったのは――第三と第六だけ。


「……いよいよだな」


 僕は小さく呟きながら、ゆっくり身体を起こす。


 疲労は残っているはずなのに、不思議と頭は冴えていた。むしろ、今までで一番気分がいい。


 隣では岩倉が寝返りを打ち、少し遅れて目を覚ました。


「はぁ……唯一穏やかな時間も、もう終わりか」


 眠そうに目を擦りながら、上体を起こす。


「ついに、残り2グループか……」


 それから、岩倉がぽつりと呟いた。


 その声には、疲労と緊張、そして少しの実感の無さが混じっていた。


 やがて、桐谷も静かに目を覚ます。


「……おはよう」


「おはよう」


 短い挨拶。2人から覚悟の念を感じる。


 ここからはもう最終決戦。勝つか負けるか。ただそれだけの戦いが、静かに幕を開けるのだった。



◇◇◇◇◇◇



〔――Day13。朝になりました。〕


 合成音声が響く。変わらぬ朝。


 しかし、どこか違和感があった。


「黒板の表記……」


 僕はボソッと呟く。


 あるはずの、【Day13:朝】の表示がなかったからだ。


 僕たちは少し身構える。


 すると、間を置いて合成音声が再び響いた。


〔残りグループが2グループとなりましたので、本日より、最終生存選抜フェーズへ移行します。


 よって、全てのシステムと役職を停止し、最終選抜システム『ARMAGEDDON』を発動します。〕


 その瞬間。僕は思わず口元を吊り上げる。


「……来たか」


 そこへ、黒板に新たな文字列が表示されていった。



【Day13/ARMAGEDDON:朝】(06:00:00〜06:59:59)



 空気が変わる。


 岩倉が息を呑み、桐谷も目を細めた。


 やがて、黒板へルール説明が表示されていく。



【最終特別ルール】


・役職やタスク等の全てのシステム停止。


・深夜を夜に統一。


・無敵のみ継続。



「……全部消えた?」


 岩倉が困惑した声を漏らす。


 だが、表示はまだ続く。



【ARMAGEDDON】


・生死を賭けた『グループ対抗勝負』。


・1日に1競技ずつ行われ、先に2勝したグループが勝利となる。



「アルマゲドン……対抗勝負?」


 桐谷が静かに呟く。


 僕は黒板を見つめながら、小さく笑った。


「なるほどね……最後はプレイヤー同士で決着をつけろってことか」


 僕がそう呟くと、岩倉は苦い顔をする。


「いや、待てよ……それってつまり、運ゲーじゃなくなるってことだよな?」


「えぇ。純粋な実力勝負になる可能性が高いわね」


 桐谷も警戒するように続ける。


 だが、不思議と恐怖はないように見えた。


 僕の胸の奥が熱くなる。


 第六グループ。あの"完全適応者"たちと、真正面から戦える。


 それが、たまらなく楽しみだった。



◇◇◇◇◇◇



〔昼になりました。これより、『ARMAGEDDON』を開始します。〕



【Day13/ARMAGEDDON:昼】(07:00:00〜11:59:59)



 昼。合成音声と共に、僕たちはメインアリーナへと転移させられた。


 メインアリーナは、妙な静寂が満ちている。


 もうタスクもない。役職もない。誰かを追放する必要もない。殺されることも、多分ない。


 今までの"ゲーム"とは、明らかに空気が違っていた。


 そんな中、第六が近づいて来る。


 そして――


「楽しみだね」


 池田が呟いた。顔は笑顔だが、どこかな淡泊で釈然としない雰囲気。


 適応――ただの精神崩壊か、現実逃避か、進化か、退化か……それとも、"顕在化"か。


 人々の深層心理の奥にある元型アーキタイプが、生存本能と結びつき、最適化されている――そんな印象を受けた。


「そっちもね」


 僕も小さく笑い返す。


 やがて僕は、ステージ前に置かれた巨大な宝箱に視線を向けた。


「なにが始まるんだ?」


 岩倉が警戒するように呟く。


 宝箱には重厚な南京錠。明らかに普通ではない。


 その時。スピーカーから、合成音声が響いた。


〔それでは、第一競技を発表します。第一競技:『ESCAPE』。〕


 ステージのスクリーンに、ルールが表示される。



【第一競技:ESCAPE】



【ルール】


・校内各地に存在する問題を解答する。


・問題はLv1〜LvFinal(7)まで存在。


・問題を解くごとに、次の問題地点が端末マップへ表示される。


・最終問題を突破したグループには『宝の鍵』が与えられ、先にメインアリーナの宝箱を開けたグループが勝利。


・制限時間は2時間。


・暴力行為は禁止。



「なるほど、脱出ゲームって訳か」


 僕は自然と口元が緩む。


 純粋な知能戦。それも、第六グループ相手に。


 適応は知能と関係ない。勝てる。


 一方、岩倉は嫌そうな顔をしていた。


「うわぁ……絶対頭使うやつじゃん……」


「まぁまぁ、頑張りましょ」


 桐谷は、そんな岩倉を励ましながら競技開始を待っている。


 やがて、合成音声の合図が、メインアリーナに響いた。


〔それでは、第一競技を開始します。〕



【01:59:59】



「よし、まずは場所を確認しよう」


 競技が始まり、僕はマップを開く。



〖謎解き:Lv1〗


・音楽室


・職員室


・物理室



 全体マップが表示され、印と部屋の名前が記されている。


「三箇所……?」


 岩倉が、それを見て目を丸くした。


「おそらく、どこから攻略してもいいタイプね。レベル2の問題地点がわからない以上、近場を選べばいいって訳でもなさそうだし、ここは職員室に行きましょう」


 桐谷は駆け足で廊下を進みながら、冷静に分析する。


「そうだね。幸い、第六の動きを見るに、問題地点は違うようだから、被りを心配する必要はないね」


 僕も分析しつつ、そう返した。


「まぁ、だから進捗状況が掴めないんだけどな」


 岩倉は苦笑いする。


 そんな話をしていると、さっそく職員室に到着した。


 扉を開け中に入る。


「……あれか」


 僕の視線の先――校長の机には、青白く発行する円盤型の装置が置かれていた。


 近づいてみると、



〖ここに端末をかざしてください。〗



 と、メッセージが表示される。


 僕はその装置に端末をかざした。


 すると、


 ――ピピッ!


 という、短い電子音と共に問題の書かれたウィンドウが表示された。



〖問題(Lv1):職員室〗


 教師とは、知識を与える者。では、"知識を最も蓄えている場所"はどこか。その部屋に眠る、"最も古い教師"の名を答えよ。



「……なんだこれ?」


 ウィンドウに表示された問題文を見て、岩倉が顔をしかめた。


 一方、桐谷は静かに問題文を読み返している。


「知識を最も蓄えている場所……普通に考えれば図書室かしら」


「そうだね。でも、さっき入った時に気づいたんだけど、どうやら問題を解くまでここから出られない。それに、"教師"って表現が引っかかるね」


 僕は周囲を見渡しながら、そう呟く。


 問題文は、一見シンプルだ。職員室。教師。知識。最も古い教師。


 だが、複数の単語が微妙に噛み合っていない。


「なぁ、"最も古い教師"って、教師の名前なのか?」


 岩倉が尋ねる。


「多分違う」


 僕は即答した。


「そもそも、この学校の教師名簿なんて僕たちは知らない。しかも、これは脱出ゲーム系の謎解きだ。一筋縄ではいかないだろう」


「じゃあ、"教師"そのものが比喩……?」


 桐谷が続ける。


 その瞬間、僕はふと、職員室の奥にある棚へ視線を向けた。


 そこには大量のアルバムや資料、教材が並んでいる。


 だが、その隣。一際古びた木箱が目に入った。


「……あれだ」


 僕は木箱へ近づく。


 箱には、『視聴覚教材』と書かれていた。


 岩倉が首を傾げる。


「教材?」


「教師とは、知識を与える者……人間とは限らない」


 僕はそう言いながら箱を開けた。


 中には大量のDVD。


 教育番組。 授業映像。 古い記録映像。


 そして、その中に一本だけ、異様に古びたビデオテープが混ざっていた。


「これか」


 ラベルにはこう書かれている。


 ――『道徳教育指導映像:平成7年度版』


 「これが、答えってこと?」


 桐谷が、ビデオテープを覗き込むようにして言った。


「恐らく。解答回数に制限はないようだから、試しに入力してみよう」


 僕たちは問題のウィンドウの前まで行くと、端末を通して解答を入力した。


 その瞬間、ウィンドウの表示が変化する。



〖正解〗



 同時に、カチッと扉から音がした。どうやらロックが解除されたようだ。


「よし、まずはレベル1突破だ」


「なるほど……これは良問ね」


 桐谷が静かに呟く。


 ただ知識を問う訳じゃない。観察力。 発想力。 言葉遊び。


 それら全てを使わせるタイプの問題。


 僕たちはマップを開き、次の問題地点を確認した。



〖謎解き:Lv2〗


・化学室


・保健室


・1-10教室



「どこに行く?」


「化学室がいいと思う。問題の傾向が教室由来のものなら、理系の僕たちには解きやすいかもしれない。それに、化学を使った謎解きは、答えの予想が着きやすい」


 岩倉の問に、僕はすぐに答える。


 僕の提案に2人は賛成すると、僕たちはすぐに職員室を出て、次の目的地として化学室へ向かった。


 ――ガラガラッ


 扉を開け中に入る。


「……久しぶりの光景だな」


 岩倉が吐息混じりに呟く。ここも、かつてタスクを行った思い出の場所だ。


 やがて、僕たちは職員室同様、青白く光る装置に端末をかざす。


 ――ピピッ


 短い電子音。同時に、問題ウィンドウが表示された。



〖問題(Lv2):化学室〗


 世界を構成する最小単位。その並びには、秩序が存在する。


 この校舎における『2・3・8・15・8・3・16』はどこか?


 この暗号が示す"場所"を、理由と共に答えよ。



「……は?」


 岩倉が固まった。


「なんだこれ。暗号?」


 僕はすぐに黒板横の周期表へ視線を向ける。


「いや、多分これは――」


「元素番号ね」


 桐谷が答えた。僕は小さくうなずく。


「予想通りというか、周期表を使った暗号は王道だね。で、2はヘリウム。3はリチウム。8は酸素。15はリン。16は硫黄。意外と簡単なのしか出ないんだな」


 岩倉はそれを聞いて、少し遅れて理解し、口を開いた。


「あ~ね、なるほど……20番までは語呂合わせで覚えてるから、俺でもわかるな。それで番号順に合わせたら――」


 岩倉は教卓にあったメモ帳に、文字を書いていく。


「He・Li・O・P・O・Li・S――『Heliopolis』って、何だこれ? へりおぽりす?」


「ヘリオポリス……確か、『太陽の都市』を意味するギリシャ語だったはず」


 僕は頭を抱える岩倉に、そう答えた。


 岩倉は混乱した様子で頭を掻く。


「なんでそんなの知ってるんだ……」


「厨二病の後輩が言ってたんだ。こういう、マニアックな言葉にやたら詳しくて……いや、そんなことより早く問題を解こう」


 僕は私語を挟みつつ、問題を分析した。


「問題を訳すと、『この校舎における『ヘリオポリス』はどこか?』ってなるわね。ただ暗号を解読して終わりじゃない……やっぱり、一筋縄ではいかないものね」


 桐谷も、腕を組んで問題を分析し始める。


 岩倉は、もう思考を放棄しているようだ。


 「わかりそうで、わからないわね。複数の回答がありそうな雰囲気だわ」


 なんとも言えぬ絶妙な問題。


 しかし――


(確かに、確信できる要素がない。太陽の都市……太陽信仰……神――あっ!)


 僕はここであることを思い出す。


「屋上だ」


「屋上……校舎内で唯一、全面的に陽光が当たる場所。私もそう思ったんだけど、いまいち決定力に欠けるというか……」


「いや、確信ならある。僕たちは、何度か屋上へ訪れただろう? その時、旗揚げタスクをしたはずだ。そこで目にした、先の尖ったポール。あれはヘリオポリスにあるオベリスクを表していて、その周りにあった9本のオブジェは、エジプト九柱神きゅうちゅうしんを表していたんだ。付け加えると、真っ白な旗は太陽を表していたと思う」


 僕はそう説明しながら、解答を打ち込んでいく。


 これは時間との戦い。解答の共有より解答の打ち込みを優先する。



〖正解〗



 そうして、無事に正解することができた。


「なんとか正解できたけど、知らなかったら詰んでたよね」


 岩倉は正解の表示を眺めながら苦笑いを浮かべる。


「いや、流石にどこかにヒントがあったはずだ。ただ、大きくタイムロスはしてたね。ここからは、傾向と対策を意識しよう」


 そんな言葉を交わしながら、僕たちは化学室を後にした。


 

◇◇◇◇◇◇



 それから僕たちは、次々と問題を突破していった。


 レベル3では、被服室で裁縫の技術と知識を使った問題。レベル4では、1年10組の教室で数学を使った暗号。


 レベル5。レベル6――レベルが上がるごとに、問題は難解になっていく。


 単純な知識では解けない。観察力、論理性、連想力。そして、固定観念を捨てる柔軟さが要求される。


「いや、難易度上がりすぎだろこれ……!」


 岩倉が頭を抱える。


 だが、不思議と僕は楽しかった。


 誰かを騙す必要も、殺す必要もない。ただ純粋に頭脳だけで競い合う。


 それは、このゲームが始まって以来、初めて味わう種類の高揚感だった。


 一方で、第六グループの進行状況は分からない。


 ただ、時折遠くから聞こえる足音や扉の開閉音だけが、確かに第六も動いていることを示していた。


 そして――最後の問題地点が表示される。



〖謎解き:LvFinal〗


・2-6教室



「……ここか」


 僕は小さく呟いた。


 2-6。このゲームの、始まりの場所。


 僕たちの教室。朝を迎え、役職を確認し、処刑を見届け、疑心暗鬼と絶望が積み重なっていった教室。


 僕たちは静かに扉を開け、中へ入る。


 すると、教卓の上に、これまでと同じ青白い装置が置かれていた。


 端末をかざす。



〖問題(LvFinal):2-6教室〗


 この教室で、最初に失われたものは何か。



「……は?」


 岩倉が困惑する。


「最初に失われたもの……?」


 桐谷も眉をひそめた。


 ここに来て、答えが一つに定まらないような問題。


 この教室で最初に失われたもの。


「クラスメイトとか?」


「幸せ……?」


 2人は頭を抱える。


 だが、僕はその答えがなんなのか、理解できた気がした。


 最初の死者? 倫理? 感情?

 

 ――いや、どれも違う。


 僕は静かに、かつて自分たちが座っていた席を見る。


 Day0。まだ誰も死んでいなかった頃。


 全員が恐怖しながら、それでも「元の日常へ帰れる」と、どこかで信じていた。


 だが、その幻想は最初のルール説明で壊された。このゲームが始まった瞬間、人はもう普通ではいられなくなった。


「……答えは、"日常"だ」


 僕は静かに呟く。桐谷が目を見開き、岩倉もハッとした顔になる。


 僕はそのまま解答を入力した。


 数秒の沈黙。そして――



〖正解〗



 同時に、グリッチと共に鍵が出現した。


「……行くよ!」


 僕たちは鍵を手に取ると、一斉に教室を飛び出した。


 廊下を駆ける。中庭の渡り廊下を渡る。


 その途中――2階の廊下を移動する第六グループの姿が見えた。


「ッ……!」


 向こうも、こちらに気づく。


 しかし、渡り階段は3階。渡り廊下は4階。


 仮に第六が鍵を持っていたとしても、これは――


「勝てる!」


 僕たちはメインアリーナへ飛び込んだ。


 ステージ前。僕は一直線に巨大な宝箱へ飛びつき、鍵を差し込む。


 ――カチリ。


 重い音と共に、南京錠が外れた。


〔第一競技『ESCAPE』終了。勝者、第三グループ。〕


 瞬間。メインアリーナへ、電子音声が響き渡った。


「よっし!」


 岩倉が思わず拳を握る。


 桐谷も小さく安堵の息を漏らした。


 一方、少し遅れて来た第六グループは静かだった。


 悔しがる様子もない。


 ただ、池田がこちらを見ながら薄く笑う。


「早いね。俺たちは次でレベル6だったんだけど……桐谷さんと越宮くんとの知恵比べは、流石に分が悪いか。でもまぁ、次は勝つさ」


 その言葉に、僕も笑みを返した。


「フッ、2日で終わらせてあげるよ」


 こうして、『ARMAGEDDON』1日目の戦いは、僕たちの勝利で幕を閉じた。



◇◇◇◇◇◇



00:00:00



〔夜になりました。明日も06:00:00にDay14が開始されます。生存者は、祈っていてください。〕



【Day13/ARMAGEDDON:夜】(00:00:00〜05:59:59)



 夜。今までの深夜と同じ、休息の時間。


 僕たちは調理室の布団の上で、軽い作戦会議をしていた。


「とりあえず、今日は勝ててよかったよ。俺は何もしてないけど……」


「何もしてないことなないわ。それに、明日活躍すればいいのよ」


 2人の言葉に、僕は小さく笑った。


「まぁ、明日も知識ゲーとは限らないしね。むしろ岩倉向きなんじゃない?」


「う〜ん。仮に運動系だとしても、あっちには池田がいるからなぁ」


 苦笑する岩倉。その横で、桐谷は静かに口を開いた。


「第六は多分強いわよ。今回は物理的な直接対決ではなかったものの、もし対面なら、あの人たち駆け引きにも躊躇がないもの」


 その言葉に、僕は静かに目を細める。


 確かにそうだ。今日の謎解きは、純粋な知能戦だったから勝てた。


 だが次は違う。


 心理戦。運。ブラフ。そして、人間性。


 そこはきっと、第六グループが最も得意とする領域だ。


 それでも――負けるつもりはなかった。


「なら、尚更楽しみだよ」


 僕は天井を見上げながら呟く。


 あと1勝。たった1勝で、全てが終わる。


 この非日常的日常が終わる実感はない。


 静かな夜の校舎。最終決戦は始まったばかり。


 その奥で、第六もまた、僕たちと同じように明日を待っているのだろう。


 そう思うと、不思議と胸が高鳴っていった。


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【生存者:6/36】


【脱落者】


〈Day1〉

第二グループ:水嶋 恒一


〈Day2〉

第五グループ:佐伯健人

第一グループ:長谷川 莉乃


〈Day3〉

第十一グループ:板橋 直斗

第五グループ:辰島 雅人/野口 佳奈(全滅)


〈Day4〉

第九グループ:佐藤 愛楽


〈Day5〉

第四グループ:田中 悠人

第八グループ:神谷 篤志


〈Day6〉

第七グループ:高波 遥斗

第十グループ:佐々木 煌

第二グループ:安元 寛治

第八グループ:牧野 亜美/定方 美来(全滅)


〈Day7〉

第一グループ:斎藤 学

第九グループ:村田 那海/永谷 翔吾(全滅)

第十一グループ:小町 朝陽


〈Day8〉

第二グループ:西口 涼介(全滅)

第十グループ:石田 沙羅/藤原 蓮(全滅)


〈Day9〉

第一グループ:川島 奏叶(全滅)

第十一グループ:櫻木 沙友理(全滅)


〈Day10〉

第十二グループ:菅 友彦

第四グループ:東 ゆら/渡辺 美香


〈Day11〉

第十二グループ:鳴川 和葉

第七グループ:早坂 響子


〈Day12〉

第十二グループ:高杉 蒼(全滅)

第七グループ:三上 彩花(全滅)


【ARMAGEDDON】


〈Day13〉

第三グループ(1):第六グループ(0)

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