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俺の閣下  作者: テディ
本編
52/186

第51話 受容

 皆の早く話せと言う圧力に押されながらも 

オーリーは、メインの肉の香草焼きを取るところだった。

「待ってくれ、俺はこれを食べたい」

「オーリー!!もうっ、待てないわよ!」

「分かった、分かった……。とりあえず座らせろ」


肉を切り分けながら、オーリーは説明し出した。

「それがな、遠征先では聖動物が絡んでいただろう?

いつもと違って、全てソフィ主導で物事が進んだんだ。

こちらは言われるまま、護衛に励むのみだ」

ルークがオーリーを補足していく。

「ジョシュも、オーリーもグリフォンに会えたそうだよ」


カイが驚いて、羨ましそうにする。

「オーリーも?!……いいなぁ、僕は会えたことがないんだよ」

マイアとモリンもうなずく。

「私達もよ。リリーは会えるのよね」


リリーの家は公爵家だった。王族の血筋が入っている。

ソフィアの親戚なのだ。

「そう言っても、ソフィほど会えるわけではないわ。

子供の頃に何度か……ね」


カイは羨ましそうに尋ねた。

「どんなグリフォンだったの?」

「それがな、最初は赤ん坊グリフォンだったんだ。

ソフィに喜んで近づいて甘えていた。

可愛かったぞ。羽はまだ幼くてフワフワしていた。

尻尾はクルクルと動いて忙しそうで……。

本当に可愛らしかった」

「オーリーは、可愛いものが好きだもんね。

僕、知ってるんだ。オーリの部屋にはね……」

「カイッ!! そこでストップだ。

お前、これ以上喋ったら俺も話さんぞ!!」

慌てたように止めるオーリーに、マイアが笑った。


「カイ、残念ながらオーリの秘密より、

今はソフィの婚約の方が大切だわ。それで?

グリフォンに会えたのは、その赤ん坊だけ?」

「いいや。ちょっと任務に関わるから詳しくはいえないが、

何回か会えた。一回は背後を取られて、焦った」


ルークが眉をひそめる。

「君が? ジョシュもいたのに? 背後を取られたのかい?」

「そうだ。気配を感じたら、もう背後にいた。

俺とジョシュは動けなかった。

でもソフィは、ゆっくりと立ち上がって伝言を受け取ってたぞ」

「……そうか……。やはりソフィ頼みのところは大きそうだね」


「そんな感じだったんだ。ジョシュはグリフォンから

伝言まで受け取っていた」

リリーは目を丸くした。

「ジョシュが、グリフォンと話せたと言うこと?」

「そうだ。ちょっと内密にしておいてくれ。

俺は受け取れないから、ジョシュが俺の代わりに

俺の事も話を聞いてくれた」

「それは……、すごいことがあったのね……」

リリーは王族以外が、グリフォンと話せたことに実感を持てずにいた。


「そんなんで、ジョシュはグリフォンにソフィを生涯守ると

誓ったらしい。ソフィは、グリフォンからなぜジョシュが

話せるのかヒントをもらっていたようだ」


リリーは色々と考えを巡らせていた。

そして、ソフィアよりも早く結論にたどり着いた。


「……運命の人……」

オーリーは、さすがリリーだと言い、結論を教える。


「ジョシュは、ソフィの運命なんだそうだ。

ソフィはグリフォンのヒントでやっと気がついた。

そしてアッサリと、それを受け入れたんだ」


ルークは、大きく息を吐いた。

「なるほど。それでは報告は帰還してからになるね」

「ルーク、お前が1番心配していたのに悪かった。

色々なことがいっぺんに重なったんだ」

「分かったよ。……陛下から話があった。

明日、国内外に公示する予定だ。

ソフィは隣国に行く仕事が入っているんだ。

早くジョシュの立場を明確にしないと守りにくいからね」


それを聞いてオーリーがホッとした顔になる。

「良かった。早く固めるのがソフィを守ることになるからな」


そして、また大笑いした。

「それにしても、さすがリリーだな。

ソフィはグリフォンのヒントに気がつくまで

かなりかかっていたぞ?」

「だって……、それしか考えられないじゃない……」

「それがな、そうはいかないのがソフィだ。

最初は、ジョシュを養子に迎えて、

義兄弟にならなきゃいけないのかと思い巡らせていたらしい」


マイアが笑い出した。

リリーは呆気にとられて固まっている。


「ソフィはグリフォンにも大笑いされたらしいぞ。

陛下はため息をついて、首を振っておられた」


オーリーは、そう教えながら大笑いしていた。


事情が分かり、皆スッキリしたところで

マイアは、ニコニコと考えていた。


次は、オーリーの秘密が知りたいわ……。


マイアは楽しいことが大好きなのであった。

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