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俺の閣下  作者: テディ
本編
48/186

第47話 相談

 ケーキを堪能したソフィアは、はっと我に返った。


ルークとオーリーが、自分を見て笑っている。

「ん??そういえば、報告に来たんだったな」


ルークが笑い出した。

「ソフィ、思い出してくれて嬉しいよ。

で?何があったんだい?」


ソフィアは簡潔に答えた。

「ルーク、グリフォンが我が国に集まり始めている。

遠征で確認できただけでも50頭は居た。

他の国でも、その国に合う聖動物が集まり始めているだろう。

情報が漏れないように帰還してから報告となったのだ」


「そうか……。で、集まるだけなら問題はないんだね?」

「そうだ。村人は聖動物に干渉しない。でも

面白半分で見にくるやつは厄介だ。防いだほうがいいだろう」


オーリーが提案した。

「考えたんだがな、間者を増やすしかないんじゃねぇかと思う。

大袈裟に騎士なぞ配置したら、他国に広まる。面倒だ」


ルークは、考えているようだった。


ソフィアは続けた。

「ルーク、今のところ害はない。グリフォンの王とも

会えたし、このオーリーに懐いた赤ん坊グリフォンもいる。

私たちが、今まで通りのことをしていれば、問題ない。

でもな……」

「……でも……?」


「中には怒りを感じているグリフォンも居た。

それはそうだ、干渉されたのだからな。

そのグリフォンから見れば、国など関係ない。

我らは同じ人間という種族なのだからな」


ルークはため息をついた。

「そうだね、彼らには国など関係ない」


「この怒りが仲間に広がらぬようにしないといけない。

私は彼らの信用を失いたくはない。それは国民を守ることに

繋がるはずだと思っている」


「そうだね、ソフィアのいう通りだと思うよ」

「ルーク、機を見てガザンに行く。グリフォンの王からも

そうするようにアドバイスをもらったのだ。

できる限り情報を集めてくれ。他の国こともだ」


「……分かったよ、ソフィ。できる限りの事をしよう」

「父上からも、これからの対応の話がある。

よく話してみてくれ。……仕事が増えるな……。

悪いな……」


ルークは微笑んだ。

「ソフィ、大丈夫だよ。ありがとう。

僕がいる部署は仕事が終わらない部署なんだ。

そこを切り上げるのも僕の腕の見せどころだろう?

心配しないで」

「悪いな、ルーク。頼んだぞ」


「こちらの情報としてはね、ガザンはやはり聖動物を

管理下におきたいんだろうと思っている。

前にウワサとして、色々な地に追い込んだと話したろう?

どうも、間違いなさそうだ。隠さないところを見ると

他に同調する国が出るのを待っているように見える。

管理下においたとして……、その先どうしたいのかは

分かっていない」


ジョシュアはポツリと言った。

「ルーク、俺もグリフォンの王と話したんだ。

オーリーは直接話せないから、俺から伝言を伝えた」


ルークは、さすがに目を見張った。

ルークもグリフォンと会えたことはない。

でもオーリーもジョシュアもあった上に

直接メッセージを受け取っているということだ。

「ジョシュ、異常事態かい?」

「……まだ事は起きていないと言った所だと思う」

「それで?グリフォンの王は何と?」

「ソフィがガザンに行けば良いと。色々あるだろうが、

結局はソフィの思うままにするのが良策だからと。

そして俺は、王の意思を皆に伝え、オーリーは生き物全てを

守る覚悟で行くようにと。お前もだ。ルークのことも

知っていた。全てを平らなテーブルに乗せ、

よく吟味せよと言っていた」

「僕にもメッセージがあったのかい?!

僕は一度もグリフォンに会った事がないのに?」

「そうだ。お前にもあった。陛下にもお話ししてある」


ルークは唖然としながらも考え込んだ。

物事を公平に見よと言われている気がする。

色々な思惑も承知で生きるもの全てを公平に……。


……これは難題そうだ……。頼りはソフィアの感性と

仲間の力……。


「ジョシュ、分かった。グリフォンの王がいった意味を

無にしないように、精一杯考えることにしよう」


ルークはいつものように、優雅に紅茶を飲んだ。


「さ、忙しくなるね。皆はこれから非番なんだろう?

婚約の経緯も聞きたいけど、僕に時間がない。

オーリー、今晩時間を空けてくれ。君は明日も休みだったね?

カイも女性陣も手ぐすね引いて待っているんだよ」


ソフィアが不思議そうな顔で言った。

「ルーク、その件なら別に簡単なことだ。

ジョシュが私の運命だったのだ。だから婚約する」


ルークは笑い出した。

「ソフィ、それじゃ何が起こったのかさっぱり分からないよ」


オーリーも笑い出していた。

「陛下にもこの調子だったんだ……。慌ててジョシュに

説明させたんだぞ?ソフィ、大丈夫だ。

俺が皆に説明しておいてやる。ジョシュもそれでいいな?」


ジョシュアは笑って答えた。

「それはありがたいな。俺はやっとソフィを捕まえた所だからな。

このあとも忙しいんだ」


ルークは、とても嬉しそうだった。

「ジョシュ、言うようになったねぇ」

「本当だ」


オーリーも笑いながらルークに加勢するのだった。


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