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俺の閣下  作者: テディ
本編
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第99話 会議

 クアドロは、いつものように朗らかにシモーヌと子供達を迎えた。

シモーヌの子供達は、礼儀正しく教えられた通り振る舞おうと

努力する姿が、とても愛らしかった。


クアドロは、その様子に目を細めた。

早くリリーを呼び寄せたい。彼女と自分の間にも

このように可愛らしい贈り物がきてくれるだろうか?

リリーの決意を知らないクアドロは、幸せな将来に想いをはせていた。


子供達は、会議室の横に用意された部屋に、

たくさんのおもちゃがあったので、ウズウズしているようだった。


上の娘から、ルイーズ、ゾエ、イリスは、すかさず母を見た。


ーーお母様!!遊んでも良い?!


声には出さなかったが、表情が物語っていた。


シモーヌはクアドロに礼を言った。

「クアドロ殿下、このようにご配慮いただいて……。

返って申し訳ありませんでした。お心遣いありがとうございます」


クアドロは気を使わせないように説明し出した。

「いいえ、シモーヌ妃。実は新しいものばかり用意できず、

弟の子供達が遊んだものも入っているのです。

いやではありませんか?」


「そんな、とんでもない。とても嬉しいですわ」


シモーヌはルイーズを見た。

「せっかくご用意いただいたのですから、使わせていただきなさい。

ルイーズ、クアドロ殿下にお礼を……」


ルイーズは、ゾエとイリスを自分のそばに呼び、

クアドロに礼をとった。


「クアドロ殿下、このように私達にお心を寄せていただき

深く感謝申し上げます。ありがとうございます」


そう言って綺麗なカーテンシーをして見せた。

ゾエも姉のマネをし、イリスはペコっと頭を下げた。


クアドロは、これ以上ないくらい表情を崩し笑顔になった。


後ろで、ヴェルデとツァイトがニコニコとしている。


……殿下も子煩悩で決定だな……。


護衛の近衛や騎士まで、そう思っていた。


クアドロは、待ちきれない子供達に返事をした。

「喜んでいただけて良かった。さあ、お母様をお仕事で

お借りする間、存分に遊んでください。良いですよ」


それまで、なんと聡明なと大人の目に写っていたルイーズは、

分かりやすく飛び上がって喜んだ。


「ありがとうございます!!」


その様子が大人達の笑いを誘った。


母と離れたくないイリスは、少し涙目になっていたが、

ルイーズは、イリスをなだめて抱っこした。

「イリス、あれを見て。イリスの好きなクマのぬいぐるみのように見えるわ。

一緒に見に行ってみない?」


イリスは、それは一大事と姉が見ている方に視線をやる。

その隙に、ルイーズはゾエについてくるように言い、

母に向かってウィンクした。


本来なら、お行儀が悪いと注意しなければならないのだが、

シモーヌは大目に見ることにした。


「クアドロ殿下、まだ礼儀の授業の途中なのです……。

申し訳ありません」


クアドロは笑い出した。

「良いではありませんか。彼女はとても立派です。

自分だけでなく、幼い妹御にも思いやりを持っている。

素晴らしい姫達だと思いますよ」


「そう言っていただけると……。ありがとうございます」


クアドロはウィラス王国一行を会議室に案内した。

さあ、本題だ。早く仕事を片付けなければ。


クアドロは、リリーと自分のために骨身を惜しまず

働く意欲に満ち溢れているのだ。

それは国民の幸せに繋がる、そう信じていた。

まず危険は取り除かせなければならない。

平和あってこそ、平凡な日常の幸せがあるのだ。


彼の後ろには、満足そうなヴェルデと微笑むツァイトが

常に控えているのであった。

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