表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
67/74

第67話 魔法少女の会議

 ここは――『ユグドラシル』……の枝でできた家である。


 最近できた魔法少女たちの拠点である。


 そこに集まっているのは、6人の魔法少女…。

 「トリニティ・ブーケ」の三人と「プリズム・ジュエル」の三人である。


 今回は――


 万奈美が、相談があったので、「会議」と言う形ですることになった。

 ここならば、魔法少女たちがいつもいる世界の時間より、隔絶されているからゆっくり相談ができるのである。


「皆さん…先輩方…本日は私事で恐縮なのですが、集まっていただきありがとうございます」


 丁寧に感謝を言う万奈美。


「いいよいいよ!私たち仲間なんだから困った時は当たり前だよ!」


 笑顔でそう言う「ブロッサム・ハート」こと「花園桜」。


「そうですよ~。同じ魔法少女として当たり前です~」


 気品のある笑顔で言うのは「グレイス・ルミナ」こと「邑楽めぐみ」。


「それで、相談したいことって、何?」


 りんとした顔で話をするのは「アクア・セレナ」こと「清水りん」。


「その―…」


 相談した本人である万奈美は、言い辛そうにしている。


「部長、最近キスしましたー」


 おれんじが、それを無視して本題を話す。


「ちょっ!?」


「えー!」

「へぇ~」

「そうなの…」


 それを聞き――

 桜は驚き、めぐみは楽しそうな顔をし、りんは平静な顔をしているが、少し耳が赤くなっている。


「どうしてそうなったのか聞いても良いですか~」

 

 楽しそ~…に、めぐみは万奈美に聞く。


「それは、その…不可抗力というか…緊急事態と言うか…」


 万奈美は焦り過ぎて、話が整理できずにいる。


「私が説明します…」

「楓ちゃん!」


 そんな万奈美を見かねて、楓が説明する。


「――先日、私たちは部活動で山に行くことになり…」

「部活って?」

「オカルト部です」


 部活の名前を聞くと、トリニティ・ブーケの三人は驚いていた。


「――その後、私たちはある件に関わって、目的のものを捕まえることができました」

「ある件とは?」

「詳しくは言えません…ですが、私たちと目的のものは一緒でした」

「目的のもの?」

「私たち…ツチノコを探してたんです…」

「ツチノコ…」


 そう聞いて、りんは何かを考えこむ。


「もしかして…琥珀山の?」

「はい、そうです」

「りんちゃん、良く知ってたね!」


 りんが、ツチノコのことを知っていたことに驚く桜。


「お爺ちゃんが見てたのよ。琥珀山にツチノコが見つかったっていうニュースを」

「そうなんだ!」

「そういえば、そんなニュースやってましたね」


 三人は、その話で盛り上がる。


「――あのー……話を戻していいですか?」


 そんな三人に楓は、話を戻して良いかを聞く。


「ごめんごめん!続き話して!」


 桜は謝罪し、話は戻る。


「そのツチノコを捕まえる時、部長はツチノコの毒にやられました」

「え!大丈夫だったの!?万奈美ちゃん!?」


 万奈美が危険な状態になっていたと話すと――


 桜は万奈美の方を見て、心配そうな顔をする。


「落ち着きなさい桜」

「そうですよ。彼女がここに居ると言うことは、大丈夫だったと言うことです」

「あっ!そっか!」


 りんとめぐみの言葉で、桜は落ち着きを取り戻す。


「それで…どうなったの?」

「毒にやられてしまった部長が倒れてしまうんですが…幸いなことに解毒薬がありました…」


「しかし…薬は口から摂取しなければいけなかったんです…」


「その時に…部員の一人と…」


 そこまで聞いて――


 この時、薬を飲ませるためキスをしたのだと、三人は理解した。


「――それで、両方とも気まずくなっているのですか?」


 めぐみは、今回の相談の理由が、そこにあると推理してそう言った。


「いえ…その…」

「?」


 めぐみの推理は半分正解で、半分間違いだった。


 なぜなら――


「いやー、その相手は全くその気はないんっすよね~」

「ちょっ!?オレちゃん!!」


 そう…気まずくなっているのは間違いないのだが――


 ――それは万奈美だけなのである。


「いや、だって…九朗君、動揺はしてたけど、キスに対しての申し訳なさの方が強かったじゃないっすか」


 それを聞いて三人は、アチャー…と言う感じになる。


「それは…確かに…」

「嫌ですわね~」


 自分だけが動揺して…相手は動揺してたのは最初の方だけ…。


「彼は…私を助けるためにしてくれたので…」


「キスされたこと自体は…もう大丈夫なんです…」


 そう…彼は助けるためにキスをしたのだ。そこに他意などはない――


 ――しかし…それでも…


「モヤモヤするんです…」


 彼女の胸中はモヤモヤでいっぱいだった……。


「――それじゃあ…」


「責任取らせましょうか?」


 めぐみは、そう…笑顔で――

 しかし、その笑顔には、何か恐ろしいものを五人は感じ取った。


「――あの…めぐみ…さん?」


 恐る恐る話しかける万奈美…。


「乙女の初めてを奪っておきながら、何の責任も取らないなんて…」


 しかし、万奈美の声は聞こえておらず――


「ありえませんわよね~?」


 ただ、怒りが湧いていることが…わかった。


「「「「「ヒッ…!?」」」」」


――五人は思わず、めぐみの迫力に当てられ……


――ビビって、その言葉が出てしまう。



「めぐみさんって、怒ったらあんな感じなんっすか?」


 橙は、ビビりながらも桜とりんに聞く。


「ええ…あの子を怒らせたら最後…」

「…骨も残らないし、絶対償いはさせられるね」


 めぐみを良く知る二人だからこそ――


 その恐ろしさは…嫌と言うほど知っている…。


((九朗君…頑張って…))


 二人はそう思い、会ったことのない九朗に応援と無事を祈る。


「大丈夫ですよ~万奈美さん…」

「え?」


「私が必ず責任取らせますから~」

「いや…あの…」


 めぐみの圧に押され――

 万奈美は、九朗に責任を取らせることになるのであった。





「――へっ……くし!」


 九朗は、そのことを知らず――


「何だろう?」


 そう呑気に構えているのであった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ