表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
60/74

第60話 兄弟

 ツチノコを探しに来たブラック・リザードたち――


 しかし、おれんじと探していたら部長たちの悲鳴が聞こえ――


 向かった先にいたのは――




 ――謎の…「全身ピンク」だった!!




(――何?……あれ…?)


 ピンク色のやつは……全身タイツか?

 被っているものは…ヘルメット?…いや、ガスマスクか?


 体格的に見ても――

 その曲線を見ても結構鍛えられた男だ。


「――九朗君!オレちゃん!」

「!!」


 変な存在を見て、少しフリーズして……考え込んだが…。

 部長の一声で正気を取り戻し、部長と楓さんの傍に向かう!


「何っすか!コイツ!?」

「わからない…急に現れた…」


 部長たちも楓さんも何かわからないらしい…。


「――……悪いんだけど」

「「「「!?」」」」


 全身ピンクが、口を開く。



「私の邪魔をしないでもらえるかしら?」

「邪魔?何のこと?」


 楓さんは、全身ピンクに目的を問う。


「さっき、通り過ぎたやつを追っていたのに…あんたたちのせいで逃しちゃったのよ」


(逃した?)


 どうやら何かを追って、ここまで来たらしい…。


「部長…何か来ました?」

「そういえば…黒い何かを見たような…」


 部長に確認したが、どうやら本当らしい。


「それよ…私が追っていたのは」

「…じゃあ、どうしてこうなったんだ?」

「そこの子が邪魔したせいよ!」


 全身ピンクが指したのは、楓さんだった。


「その子がいきなり石を投げてきたのよ!」

「楓さん…?」


 楓さんの方を見て――


「大きな声を上げて、勢いよく…そんな恰好で来たら、不審者だと思われても仕方ない…」


 そう楓さんは言い、相手の方をまた見る。


「……確かに」


 全身ピンクのガスマスク……怪しさMAXだ。


「仕方ないでしょ!これじゃなきゃダメなんだから!」


 ――どうやら全身ピンクも不本意らしい…。


「あのすばっしこいやつを捕まえるには!これしかないって、あいつが言うから!」


(…あいつ?)


「――兄さん…捕まえた?」


 ――森の中から…誰か出て来た。


「まだよ!」

「え~…」


 クセ毛の紫髪で眼鏡、猫背で白衣を着ている男が現れる

 見た感じ、マッドサイエンティストに見える。


(……あれ?)


「仕方ないでしょ!あいつらのせいで逃しちゃったんだから!」

「ふ~ん………ん?」


 あれって…もしかして…。

 僕は森から出て来た男に見覚えがある。


「どうしたのよ?」

「いや…あそこにいるの……」


「…九朗じゃない?」


「「「!?」」」


 僕の名前が出たせいか、三人は驚いている。


(あー…やっぱり)


「え!嘘!…あら!ほんとだわ!」


 全身ピンクは、マスクを脱ぎ――

 オールバックの三つ編みの男の顔が出てくる。


「――九朗!あんたなんでここにいるの?」


 僕も――紫髪とピンク髪の男には見覚えが…あり過ぎた。




「……兄さんたちこそ」


「「「兄さん!?」」」



 そう…この人たちは――僕の実兄である。






「え~と…紹介します…僕の兄の――」


戸影とかげ 桃五とうごよ」


戸影とかげ 紫七しなと申します」


 この二人は、僕の兄――つまり怪人だ。


 まず、ピンク髪の女口調で話す屈強そうな男の人は――

 『戸影桃五』こと『ピンク・リザード』


 次に、紫髪の博士風の人は――

 『戸影紫七』こと『パープル・リザード』


 僕の姉弟は、姉が一番上で、僕が末弟の十人家族である。

 この二人は、『五男』と『七男』である。


「さっきはごめんね。お嬢ちゃんたち」

「ごめんね~」


 二人の兄は、三人に襲い掛かったことを謝罪する。


「いえ…こちらこそお仕事のお邪魔をしてしまい申し訳ありません」


 部長たちも邪魔したことを謝罪する。


「しかし…まさか部活動であんたに会うなんて…」

「こっちも驚いてるよ…」


 お互い知らなかった。兄さんたちのやっていることは――


 おそらく極秘事項なのだろう。


「一応…兄さんたちが何をしてるか聞いていい?」

「「……」」


 そう聞いて、兄さんたちは黙ってお互いを見る。


「まあ…あんただけならいいわよ」

「お嬢さんたち、少し弟を借りますね」

「あっ…はい」


 そう言って、三人から少し離れ――






「――ここくらいでいいわね……さて…」


 本題に入る。


「一応、私たちがやってることは極秘事項なんだけど…」


(やっぱり…)


 予想通り、極秘事項だった。


「あんたにも関係あることなのよね~」

「?」


(どういうことだ?)


 僕にも関係あること…いったい?


「この前…姉さんが‘‘バカ‘‘やったでしょ?」


(バカ………あっ…!)


 そう言われ、思い出す。

 姉さんが組織に無断で地上に行き、現在の僕の隊長…ウルフマンを巻き込んで魔法少女と戦った件――。


「……‘‘アレ‘‘関係なの?」

「ええ、そうよ…」


 兄さんたちが、疲れたような表情になる――


「地上に来る時…門をぶっ壊したじゃない?」

「ああー…確かそうだったね」

「……その時、『道』にいた怪物の一匹がついて来たんです」

「!!」


 『道』とは――


 僕たち怪人が地上に移動するときに使う移動方法の一つである。

 ただし、様々な怪物がいるので、危険かつ命がいくらあっても足りない場所なので、使う怪人は姉さん(レクス・リザード)の四天王クラス…それと互角か、それ以上の怪人以外いない。

 その『道』の怪物の一匹が出てきてしまった。

 最悪、人類が絶滅するか……軽くても環境か、生態系を変えてしまう。


「…今回のは?」

「運が良いのか悪いのか…生態系ってところよ」

「……」


 生態系…軽い方でなによりと安心するべきかな。


「ん?……もしかして…それって今回の…」


 僕はあることに気づく。


「そうね…ここに来てた連中やあんたたちが探していたのと同じだと思うわよ」


 もしかしてと思ったが…やはり…。


「……ツチノコ」


 そう…橙が探していたのと対照は同じだった。


「正式名称は違うんだけど……まぁ、それは置いといて――」


 紫七兄さんが、口を開く。


「僕たちは、それを捕まえるために来たのとと…姉の尻ぬぐいをするために来たわけなんだよね」

「……兄さんたちも大変だね」

「…お互いにね」


 お互いに哀愁漂う顔をして、労う僕ら…。


「…それで…手伝ったほうが良い?」

「そうして欲しいのは山々だけどね…」


 桃五兄さんが、難しい顔をしている。


「できることなら、あんたにはあのお嬢ちゃんたちをここから離してほしいんだけど…」

「う~ん…」


 そう言われるが、それは難しい。


「…こっちにUMA好きの子がいるから…難しいんだよね…」

「じゃあ、私たちが適当な言い訳を出してあげるわ」


 桃五兄さんは、そう言うが――


「おそらくだけど…彼女ならもしかしたら気づく可能性があるかも…」

「気づくって?」

「ツチノコ……彼女がこの場所を見つけたから…」

「そうなんですか?」


 橙が見つけたことに驚く紫七兄さん。


「…うん」


 それを聞いて、桃五兄さんは難しい顔をする。


「……九朗…一応、聞くけど…その子は本気なの?」


 桃五兄さんは、おそらく確認しているのだ。彼女がツチノコを…自分たちが探しているものを本気で見つけ出したいのか。


「…本気だよ…彼女は…」

「なるほど…ねぇ~……う~ん……」


 それを聞き、桃五兄さんは口を押え、考え込む。




「――…わかったわ」

「!」


「紫七、作戦を少し変更して現地の人間と協力するわよ」

「しかし、兄さん…」

「適当な事言って、ついて来られても面倒でしょ?なら、私たちと一緒に行動を共にして条件付きにした方がいいわ」

「……」


 紫七兄さんは考え込み…。


「……確かに…その方が、都合がいいかもですね」

「!」

「ありがと…何かあったら私が責任取るわ」


 兄さんたちと行動を共にすることが決定した。


「よろしく頼むわね。九朗」

「よろしく」

「こちらこそ…」



 兄さんたちとオカルト部の共同作業が始まる。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ