第49話 占いと部活内容
オカルト部に入部し、僕は部長に占いをしてもらったんだけど――
「――運命の人?」
そう言われ、体が固まる。
今まで人付き合いをしてこなかったせいもあるけど――
それを差し引いても今の言葉はありえないでしょ…。
「…どういうこと部長?」
「そうっすよ!この人が私たちの運命の人!?」
二人もその言葉に過剰に反応する。
「すーー……はーー……」
深呼吸をする部長。
部長も動揺しているらしい。
「…すいません。色々と飛ばし過ぎました」
(まぁ、そうだよね…)
もし、その言葉が事実だとしてもあの占いだけじゃ…。
「運命の人と言っても色々なんです」
(色々?)
「運命の人とは、恋仲だったり、宿敵としてだったり、運命的な分岐点を分ける人という感じで…多種多様なんです」
(なるほど…)
確かに、運命の人を深く考えれば、そうなるか。
「占いの結果は、私たちとあなたが恋人になると出ました」
「!?」
僕はその言葉に驚く。
部長の後ろにいる二人も同様だ。
「私も何回か間違いはないかと別の占いをして、詳しく調べてみました。」
「…結果は?」
部長は、深刻そうな顔をしている。
「いくつか出ましたが…多くは恋人になることが多かったです」
「!?」
(厄介だな)
「外れているという可能性は?」
「様々な占いをして、ほぼ同じ結果だったので、それは低いかと…」
「……」
この言葉に、僕は言葉を失う。
結果にではない。それを信じている彼女に呆れている。
「僕…占いは信じないほうなんですけど?」
長いこと結果を言われないから不安になったけど――。
僕が占いとか、運命とか、信じないのは相変わらずだ。
「…確かにそう言う人もいますし、信じる信じないは九朗くん次第です」
(そこら辺は理解があるんだな)
「ですが……」
「自慢じゃないですが、私の占いは9割近く当たります」
そう真剣な顔で言われるが、信じられない。
「……本当だよ」
そう言ったのは、楓さんだった。
「……」
「そんな顔するのも仕方ないけど、本当だよ」
楓さんの言葉も、部長の言葉も嘘じゃないのはわかる。
(…けどなー)
信じきれない僕。
「…もういいんじゃないっすか?」
日向さんは、そう言って飽きたような顔をしていた。
「別に信じてなくてもいいなら別にいいと思いますよ」
「でも…オレンジ」
楓さんは何か言いたそうな顔をしている。
「う~ん……あ!じゃあ!」
日向さんは、何か思いついたようだ。
「オカルト部の活動でデートしましょう!」
「「!!」」
「?」
(オカルト部の活動?)
オカルト部は、基本は何もしないと聞いたんだが――
「なるほど…」
「その手がありましたね」
なんか二人は納得してる。
「あのー…オカルト部の活動って?」
僕は、その内容について聞こうとする。
「あ!そうですね。」
部長は、僕に説明をしてくれた。
基本は何もしない。
といか、探して見つけるまで待機という感じらしい。
幽霊が出現する建物や廃墟、都市伝説があるところに実際行って、新聞部なんかに売り込んだり、そこにいる不審者がいたら退治するなんてこともしている。
「…なんでそんな危ないことをしてるんですか?」
そんな危ないことというか…。
廃墟に入ったら普通は不法侵入でしょ。
不審者を退治してるとはいえ、警察も黙ってないはずなんだけど…。
「依頼されてるからですよ」
(依頼?オカルト部に?)
除霊師か、祓い屋に頼みなよ。
そう考えたが、黙って聞くことにする。
「うちの部って、結構有名なんですよ。そう言う界隈では」
(そうなの?)
依頼と部の実績として残るらしく、学校や市町村、その世界でも重宝されている。
「……意外にすごい部なんですね…」
「はい、結構凄いんです!」
そんな自信満々に言われても…。
こっちは部活内容言われて、脳の処理が追い付いてない。
学生の部活内容じゃないよ。こんなの…。
しかも非科学的なものから、物理的なものも含めてやってると言われたら…。
普通じゃない怪人の僕でも把握すのに時間がかかる。
「…でも、女性三人はやっぱり危険なんじゃ?」
「あー!それは大丈夫です」
「大丈夫?」
「楓ちゃんは‘‘忍者の末裔‘‘で、オレちゃんは格闘技を収めています!」
(えー…)
意外にも武闘派だった。
「――あれ?部長は…?」
「私は除霊や祓い事専門です!」
部長は、お祓い専門だった。
「…あのー…じゃあ…自分は?」
「護衛&最終兵器としていてもらいます!」
(え…もしかして…)
「もしかして…僕、そのために?」
「あーー、それもあるんですけど…」
部長が楓さんを見る。
「昨日のことと楓ちゃんに認められたので入部を許可しました!」
「いいんですか?」
「楓ちゃんは、人を見る目はあるので!」
「そ…そうですか…」
「というわけで…」
部長はニコッと笑みを浮かべ――
「よろしくお願いしますね!九朗くん!」
なんか…ごり押しされた。
「えと…はい…」
もう、入部届けを書いてしまった。
それにこんな特殊な部活じゃなければ、他の部活に入れるかわかんない。
(まぁ…ほぼ待機みたいらしいし、いいかな)
「よろしく…九朗…」
「九朗さん!よろしくっす!」
二人にもよろしくと言われる。
「よ…よろしく」
大丈夫か不安になってくる。




