↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
45/74

第45話 ファンクラブの狂気

 新しく潜入する怪人として――


 ブラック・リザードに会合した。


 性格上は少し難あり、実力は申し分ない。

 これからどうなるかわからない。


 実際、俺が潜入して彼女が出来ちまったからな。

 だが、魔法少女には会えていないのが、現状だ。


「これは、どうにかしないとな…」


 組織のためにもイチャついてるわけにはいかない――

 しかし、あいつらと揉めるのも得策じゃない。


「板挟みだな…」


 そう、俺はボソッと言う。

 新人のことも心配だが、次のデート相手は――


 めぐみだからな。


(そういえば……)


 あいつとデートするのって、初めてだな。

 あいつの家には行ったことがあるが……。

 あれはデートじゃなくて誘拐だしな。

 付き合う前のことを思い出し、懐かしむ。


「…どうなるかな」


 めぐみ、いろんな意味で不安だ。



翌日――


「…ふぁ~~」


 朝になり、今日からまた潜入だ。

 ブラックも今日が転校のはずだが――。


(――大丈夫だろうか)


 心配ではある。

 だが、あいつの性格上、目立つことはしないから大丈夫だろう。


「大牙くーん!」


 後ろから聞き覚えのある声が聞こえる。


「ああ、桜…おはよう」

「おはよう!」


 元気よく、いつも通り挨拶をする桜。

 これを見てると、安心するな。


「た……大牙!」


 大きな声で名前を言われる。

 これも聞き覚えのある声だ。


「りん…」


 俺が顔を見ると、りんは顔を赤くする。


「…おはよう」

「お……おはよう!」


(なんか緊張してるな…)


 大分、色々やったから慣れてくれたと思ったんだが――


(…いや、逆かもな)


 嬉しすぎて、大胆になっていたが、普通の女子は恥ずかしがる。

 しかも…婿(候補)って言われたらな。


「大丈夫か?」

「だ……大丈夫よ!全然!!」


(いや、大丈夫ではないだろ…)


 明らかに緊張しているのは、見て取れた。


「わ…私、先にいくから!!」

「お…おう」


 そう言って、りんは先に行った。


「大丈夫か?アレ…」


「――大丈夫ではないでしょうね~」

「!?」


 いつの間にか隣にいるめぐみ。


「ス・ケ・コ・マ・シさん?」

「…誰がだ…お嬢様?」


 めぐみにからかわれ、言い返す。


(いつものめぐみだ)


「…それでなんだ?」

「いえ…りんさんと随分楽しんだようなので」

「…嫉妬か?」

「はい、そうです」


(断言するのかよ…)


「そうか……じゃあ…」


 俺は、めぐみの耳の傍まで近づき――


「…今週…楽しみにしてろ」

「!」


 更に追い打ちで――


「…逃がさないぞ?」

「~~~」


 そう言った途端、顔を赤くするめぐみ。


「…そう…ですか」


 しかし、めぐみは声出し――


「楽しみにしています…」


 着丈に振る舞い、そのまま行く。


「…弱かったかな?」

「…十分だと思うよ」


 傍にいた桜はそう言った。


「行こっ!大牙くん!」

「ああ…」


 そして、俺も学園で普段通り過ごす――




――はずだった


「王守大牙~~~!!!」

「待て~~い!!!」

「てんちゅう~~~!!!」


「待つか、ボケーーー!!」


 なぜ、男どもに追われいるかというと――

 

 それは今朝から――


 机の中には百通を超えるのではないかという手紙――

 いや、脅迫状が入っていた。


 内容は似たり寄ったりで――


『別れなければ…〇す』と書かれていた。

 出した相手は……なんとなくわかる。

 

 それを俺は――


 ゴミ箱に捨てる。


「コッッッッッラァァアァァァ~~~!!!」


 ――デカイ声が聞こえる。

 ――嫌な予感はするが、振り向く以外選択肢がない。

 

「…やっぱり、お前らか……」


 ――ファンクラブ…。


「え~と……」


 須藤は知ってるが……


「須藤…」

「なんだ!!」


 怒り心頭だが、まあいいや。


「お前以外の会長の名前…何だっけ?」


 そう俺が聞くと、須藤と一緒にいた二人が前に出る。


「俺は、桜さんファンクラブ会長!」


 眼鏡をかけた男が前に出る。


「丘(おか) 犬太郎(けんたろう)だ!!」



「拙者は、めぐみ様ファンクラブ会長!」


 なんというか、めぐみの写真入りのうちわを持ち、「めぐみ様LOVE」と書かれた鉢巻を巻いて、いかにもファンですと言う格好だ。


「伊田世(いだよ) 変太(へんた)でござる!!」


 二人のファンクラブ会長が名乗りを上げる。


「あ…えっと…ありがとう?」


 自信満々に名乗るこいつらに思わず感謝を言ってしまう。


「貴様の礼などいらん!!」

「そうだ!我らの目的は…」


 ファンクラブの三人は隠していた木刀とおもちゃの剣を持ち――


「「「天誅!!!」」」


 三人は襲い掛かってくる。

 予想していた俺は、席を離れ、躱していた。


「いきなりだな」


 こんな殺気満々じゃ、俺には当たらないけどな。

 こいつらの目的は、三人と付き合っている俺が妬ましく、襲い掛かったというところか。


「こう言うのもなんだけどよ…」


 まぁ、襲い掛かったことは、百歩譲って許してやるよ――


 ただ――


「俺はあの三人と付き合っている…これはわかるよな?」


 こいつらに当たり前のことを言っておこう。


「それでお前たちにとやかく言われるのは…」


そう――


「――お門違いだよ!!!」


 はっきりそう言ってやった。


「「「………」」」


 三人は、俺の言葉を聞き、黙る。


「う……」


(う?)


「「「うるせーーーー!!!」」」


「!?」


 三人の会長は開き直り、襲い掛かる。

 …いや、今度は――


「「「「「「「ウオオォォォーーーーーー!!!」」」」」」」


 ファンクラブの会員全員が襲い掛かってきやがった。


(これは流石にヤバい!)


 俺は教室を抜け、全速力で逃げる。


 それで――今に至る。


「待てーーー!!!」

「天誅!!!」

「〇ねーーー!!!」


 百人以上の男たちに追われ――


 一応、まだ生きてはいる。


 今、俺は――


 学園の外を走っている。


 まさかここまでついてくるとは――

 狂信者の恐ろしさを知った気分だ。


 ――いや、知りたくはなかったが……。


 反撃しても良かったんだが、今後のことを考えると――

 あいつらが体力が切れるまで走り切ることを選んだ。


(さて…どれくらい走ればいいんだ?)




数時間後――


「ぜぇ……ま……ま…てー……」


 正直、こいつらと二度と関わってたまるかと思う。


 ――もう、夕方だよ。


 一応、早退届は出したけど――


 (ここまでやるか?)


 何度振り返って、こいつらを殴り倒してやろうかと思ったことか。


 最初、百人以上いたのも――


「「「ぜぇ…ぜぇ…」」」


 こいつら会長の三人だけだ。

 正直、めぐみのファンクラブ会長は、体系的にすぐに脱落するかとおもったが――


(――…根性見せたな)


 そう感心した。


 そして、こいつらも倒れ、俺はそいつらを助けようとはせず――


 そのまま帰宅するのであった。


「――結局、あいつらと話せなかったな…」


 すぐに終わると思ったんだが――


 人間の…いや…


 狂信者の底力を見た。


「……疲れた」


 ここまで走ったのは、いつぶりだろうか。

 今日はもう家で休もう――。




 ――そう思っていた。


「――今なんて?」


 デスピエロからありえないことを聞き、絶句する俺。


「…やっちゃいました…ブラックくん…」


 ――どうやら、まだ休めそうもない。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。